2019年02月18日更新
MacのUS(英字)キーボードで日本語入力に切り替える方法【英字/ひらがな】
この記事では、MacのUSキーボードで日本語入力に切り替える方法を解説します。実は一部制約はあるものの、慣れれば日本語キーボードとほとんど変わらない使い心地です。「MacのUSキーボードが気になるが日本語入力が心配」という方はぜひご一読ください。
目次
- 1MacのUS/英字キーボードを使う理由
- ・USキーボードの特徴
- ・USキーボードでも設定すればひらがな/カタカナの入力は可能、かな入力は不可
- 2MacのUS/英字キーボードで日本語入力に切り替える方法
- ・フリーソフトKarabinerをダウンロード
- ・Karabinerの設定
- ・標準の入力切替の無効化(Command+Spaceの無効化)
- ・コマンド2回押し(英数2回押し・かな2回押し)の対応
- 3MacのUS/英字キーボードを使用するメリット
- ・キーの配置がシンプルでバランスがよい
- ・広い「スペース」キーと近い「return」キー
- ・記号をラクラク「タッチタイプ」
- 4MacのUS/英字キーボードを使用するデメリット
- ・「return」キーが小さい
- ・かなキー・英数キーがない
- ・かな入力ができない
- ・キー配列がわからない
- ・合わせて読みたい!Macに関する記事一覧
MacのUS/英字キーボードを使う理由
日本語でMacを使う人の中にも、様々な理由からUSキーボードを選択する人がいます。この記事をご覧の方の中には、Macを購入するにあたってUSキーボードを検討されている方もいるでしょう。
MacのUSキーボードの実物写真は上の通りです。ひと目で、日本語(JIS)キーボードと違う点がいくつか見つかると思います。
USキーボードの特徴
MacのUSキーボードが日本語(JIS)キーボードと異なる点は以下の通りです。
- キーにひらがなが印字されていない
- returnキーが小さい
- かなキー・英字キーがない
- deleteキーが少し大きい
- その他、複数のキーの位置
USキーボードでも設定すればひらがな/カタカナの入力は可能、かな入力は不可
上でまとめた特徴から、MacのUSキーボードは日本語入力を想定していないことが分かります。しかし、設定を行えばMacのUSキーボードでも問題なく日本語を入力することができます。
ひらがな/カタカナの入力は可能
MacのUSキーボードでは、ひらがな/カタカナはローマ字入力で入力することができます。また、英字とひらがな/カタカナの切替も非常にシンプルです。
日本語入力の具体的な設定や切替方法については、後ほど解説します。
かな入力は不可
パソコンでかな入力を行っている方には、MacのUSキーボードはおすすめできません。上の写真の通り、MacのUSキーボードにはひらがなが印字されておらず、かな入力には対応していません。
MacのUS/英字キーボードで日本語入力に切り替える方法
MacのUSキーボードで日本語入力の切替を行うためには、設定が必要です。
ここでは、Karabiner-Elements(以下Karabiner)というMac用のフリーソフトを使って、MacのUSキーボードでも簡単に入力切替を行える設定を紹介します。
フリーソフトKarabinerをダウンロード
早速、KarabinerをMacにインストールする方法を解説します。以下のウェブサイトを開いてダウンロードを行います。
ウェブサイトのダウンロードボタンを押し、ダウンロードを開始します。
ダウンロードしたファイルを開き、インストールファイルを開いてインストールを開始します。
インストーラが開いたら、右下のContinueをクリックして進めます。
Karabinerのインストール先とディスクの空き容量を確認し、Installをクリックします。
アプリケーション一覧にKarabinerがあれば、インストール完了です。
Karabinerの設定
Karabinerがインストールできたら、早速設定に移りましょう。ここから、Karabinerの具体的な設定方法を解説します。
「コマンド」キーを単体で押すと英数/かなキーを送信するように設定
まず、コマンドキーで英数/かなキーを送信する設定方法を解説します。
Karabinerの画面上部にあるメニューよりComplex Modificationsを選び、左下のAdd rulesボタンをクリックします。
次に、画面上部の"Import more rules from the Internet"ボタンを押します。このボタンを押すと自動的にウェブブラウザが開きます。
ウェブサイトを開いたら、上のスクリーンショットで赤枠で示した項目をクリックします。
日本語環境向けの設定をまとめてインポートできるようになっています。右上のImportボタンをクリックすると、自動でKarabinerに戻ります。
Karabinerの画面で、再度Importをクリックします。
上記の項目のEnableをクリックし有効にすれば、MacのUSキーボードでコマンドキーを使って英数・かなの切替が行えるようになります。
標準の入力切替の無効化(Command+Spaceの無効化)
MacのUSキーボードの標準設定では、Command+Spaceで英数/かなの切替を行えるようになっています。
しかし、他のショートカットと干渉して使いづらいケースがあるため、Karabinerを導入して設定を行った後はMacの標準設定を無効化したほうが快適になります。
Macの設定>キーボード>ショートカットと進み、Input SourcesでSelect the previous input sourceのチェックボックスを外せば、Command+Spaceを無効化できます。
コマンド2回押し(英数2回押し・かな2回押し)の対応
日本語入力中に英数字をそのまま入力(無変換)する場合、Macの日本語版キーボードでは英数キーを2回押すと無変換入力できます。
Karabinerでコマンドキーの片方を英数キーに割り当てれば同様に無変換入力することができます。
もしもうまくいかない場合、Macの設定>キーボード>入力ソースを開き、日本語以外のキーボードを削除します。※このとき、日本語キーボードの入力モードの「英字」にチェックが入っていることを確認してください。
MacのUS/英字キーボードを使用するメリット
MacのUSキーボードで日本語入力を行うための設定方法を解説しました。
USキーボードでの日本語入力には一手間掛かり、慣れも必要となりますが、それでもUSキーボードを好んで使用する人もいます。MacのUSキーボードには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
キーの配置がシンプルでバランスがよい
MacでUSキーボードを使うメリットの一つは、キー配列のシンプルさです。日本語キーボードは、英字のキーボードにひらがなや日本語の記号を追加して作られているため、雑然としていると感じる人もいるでしょう。
MacのUSキーボードは日本語の入力を考慮していない分、シンプルに作られています。
広い「スペース」キーと近い「return」キー
MacのUSキーボードは、タッチタイピング(ブラインドタッチ)を快適に行えるキー配置となっています。
冒頭のMacのUSキーボードをご覧いただくと、スペースキーとreturnキーの大きさが日本語キーボードと異なることが分かると思います。スペースキーは通常キー5個分、returnキーはおよそ1.5個分の大きさです。
スペースキーが長いため、タッチタイピング(ブラインドタッチ)でホームポジションに指を置く際、両手の親指を無理なくスペースキーに置くことができます。
また、returnキーがホームポジションから近い位置にあります。
記号をラクラク「タッチタイプ」
MacのUSキーボードは、記号の配置という観点からもタッチタイピングをより快適に行えると言えます。
- 1つのキーに割り当てられている記号の数が少ない
- 対になる記号が並べて配置されている
1つのキーに割り当てられている記号は2つだけのため、タッチタイピングでスムーズに記号を入力することができます。
また、カッコが左右に並べて配置されている点も、タッチタイピングのしやすさに貢献しています。
MacのUS/英字キーボードを使用するデメリット
MacのUSキーボードのメリットを紹介してきましたが、デメリットも存在します。
「return」キーが小さい
日本語キーボードと比べ、MacのUSキーボードはreturnキーが小さく作られており、形も異なります。
日本語キーボードの配列に慣れている人がMacのUSキーボードを使うと、returnキーを押そうとして他のキーを押してしまう可能性があります。
かなキー・英数キーがない
MacのUSキーボードには、かなキー・英数キーが存在しません。日本語キーボードでかなキー・英数キーがある位置には、commandキーが配置されています。
かな入力ができない
記事の冒頭でも紹介したように、MacのUSキーボードにはひらがなが印字されておらず、かな入力には対応していません。かな入力に親しんでいる方には、日本語キーボードをおすすめします。
キー配列がわからない
MacのUSキーボードは、日本語キーボードと配列が異なる点が多々あります。慣れるまでの不便さは、MacでUSキーボードを選択するデメリットと言えます。
MacのUSキーボードは「慣れるまでは使いづらいが、慣れれば快適」と言えます。USキーボードに興味のある方にとって、この記事が参考になれば幸いです。