ブラウザの中で圧倒的な人気とシェアを誇るのはGoogle Chromeですが、Operaブラウザも多くの人によって利用されています。しかしユーザーの間でOperaブラウザの安全性を不安視する声が聞かれます。Operaブラウザの安全性や評判について紹介します。
PCやスマホでWeb検索をするのに欠かせないのがブラウザです。ブラウザとは、インターネットを介してWebサイトをPCやスマホで閲覧するためのソフトウェアのことです。
世界的に人気と知名度が高く、多くの人に利用されているブラウザソフトがGoogle Chromeです。ブラウザソフトはGoogle Chromeだけではありません。FirefoxやMicrosoft Edgeといったブラウザもあります。
この記事で紹介するOperaも、世界中のユーザーによって利用されているブラウザソフトです。世界でのシェア率はPCのデスクトップ版で0.7%、スマホアプリ版では2%とそれほど高くありませんが、ブラウジングが高速で行えるため人気があります。
しかしその一方で、Operaブラウザの安全性を疑問視する声も聞かれます。この記事ではOperaブラウザの安全性や評判、またブラウザの使い方について紹介します。
Operaブラウザの安全性を考える前に、そもそもOperaとはどんなブラウザなのかを確認する必要があります。
世界的に有名なIT企業によってOperaの開発と運営が行われているなら、安全性を不安視する必要はなくなりますが、開発者が不明であったり、公開されていなかったりすれば、安全性は保障されないので利用を控えなければなりません。
Operaブラウザとは、ノルウェーに本社を置くオペラ・ソフトウェアASが開発したブラウザソフトのことです。
オペラ・ソフトウェアASとは、ソフトウェアの開発を手がける企業のことですが、ソフトの開発以外にも、インターネットワールドワイドウェブ技術に関する標準化を進める非営利団体「WWWC」を通じた、Web標準化の推進も行っています。
オペラ・ソフトウェアASは公開企業で、ノルウェーのオスロ証券取引所に株式を公開し、あらゆるデバイスで最良のインターネット環境を実現することを目標として掲げる、ノルウェーの優良企業です。ですから安全性に問題はないといえます。
ブラウザ選びで重要なのは軽さと機能性、そして使い勝手のよさです。Operaは他のブラウザと比べ歴史が古く、1997年にリリースされたOpera 2.1 for Windows以来、ユーザーの間ではとても評判が高いブラウザソフトです。
多くのユーザーから支持されるOperaブラウザの際立つ特徴を3つ紹介します。
ブラウザソフトで最も重要なのはブラウジングの速さですが、Operaはリリース当初から高速ブラウザとして有名です。スピードそのものはGoogle Chromeにわずかの差で劣りますが、Google Chromeよりも軽くサクサク作業が行えます。
Operaはさらに、「タブブラウジング」と「スピードダイヤル」という、高速ブラウザの革新的な機能を他に先駆けて導入しています。「タブブラウジング」とは、タブを用いて1つのウィンドウ内で複数のWebページを表示する機能のことです。
「スピードダイヤル」とは、スタートページからお気に入りのWebサイトにすばやくアクセスする機能のことです。
Operaの安全性を語るうえで忘れてはいけない大切な特徴が、無料で使えるVPN機能です。VPN機能とは、インターネット上に仮想の暗号化された専用線を設置し、安全なルートで情報をやり取りするために開発された安全性を高める技術のことです。
VPN機能を使えば、第三者による盗み見や情報の改ざんなどの脅威から大切な情報を守れるため、高い安全性を確保できます。Operaはブラウザ内に完全暗号化された仮想の専用線を設置し、外部からの干渉をブロックして安全性を確保します。
高い安全性を保障してくれる優れた機能であるため、通常VPNは有料で利用料を支払う必要がありますが、Operaは無料でVPN機能を利用できます。
Operaブラウザにはもう1つ際立つ特徴があります。煩わしい広告をブロックする機能が搭載されていることです。広告は煩わしいだけでなく通信量を不必要に消費するため、モバイルデータ通信でインターネットに接続しているユーザーには大変迷惑なものです。
Operaブラウザがブロックするのは広告だけではありません。トラッキングもブロックしてくれます。トラッキングとは、Webサイト上でユーザーが行った検索や閲覧といったアクションを追跡する機能のことです。
トラッキングによって収集されたデータは、ターゲティング広告に利用されるため、まったく関係のないWebページを閲覧していても広告表示が現れます。
Operaブラウザは、こうしたトラッキングもブロックしてくれるので、広告表示を完全にブロックできます。
Operaブラウザの特徴について知れば、とても優秀で信頼性の高いブラウザソフトであることが分かりますが、Operaブラウザの安全性を疑問視する声が聞かれます。
Operaブラウザは本当に危険なブラウザソフトではないのか、ユーザーにとって最も気になるOperaブラウザの安全性について解説します。
Operaブラウザの安全性に太鼓判を押すユーザーはたくさんいます。その根拠はOperaブラウザにVPN機能が付いていることです。VPN機能を有効化すれば、第三者が通信を傍受しても暗号化された情報を解読できないため、盗み見や情報の改ざんを防げます。
VPN機能で重要なのは、インターネット上に設置された仮想の暗号化された専用線の出口がどこになっているかということです。Operaブラウザの場合、暗号化された専用線の出口はノルウェーのオペラ・ソフトウェアASになっています。
オペラ・ソフトウェアASから情報が漏洩するリスクは極めて低いため、VPN接続を常にオンにしてWeb検索などを行えば、安全性に問題はないと考えられます。
Operaブラウザの安全性に疑問の声が上がる理由の1つは、Operaブラウザが勝手にインストールされることです。最も多いケースは、無料のフリーソフトをPCにインストールしたら、いつの間にか勝手にOperaブラウザもインストールされることです。
フリーソフトの提供者は広告収入を得る目的で、セキュリティソフトやブラウザソフトをアドオン(拡張機能)としてセットにします。アドオンは、PCに被害をもたらすマルウェアではありません。アドオンとは、アプリのように機能をPCに追加するものです。
ですからフリーソフトをアドオンと一緒にインストールしても、PCの安全性を脅かすことはありません。PCのストレージの空き容量が少なくなるだけです。不要であればアドオンはアンインストールできます。
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