2023年11月28日更新
Kindleインディーズマンガの出版方法や無料本でも儲かるのか解説
自身の描いた漫画を発表して多くの人に見てほしい。そんな人におすすめのサービスがKindleインディーズマンガです。無料で読んでもらえるのがKindleインディーズマンガですが、どうやって出版するのか、やってみて儲かるものなのかなど解説していきます。
目次
Kindleインディーズマンガとは
漫画を趣味で描いているという人も多い中、本として出版してみたい、と考えたことがある人は多いのではないでしょうか。そんな人におすすめのサービスが、Amazonが提供しているKindleインディーズマンガというものです。
Kindleインディーズマンガとは何?
まずはKindleインディーズマンガとはどういったものなのか、という点から解説します。
誰でもオリジナル漫画をAmazon上で出版できるプラットフォーム
Kindleインディーズ漫画とは、誰でもオリジナル漫画を無料で、Amazon上で出版することができるプラットフォームです。漫画を描いてアップロードできる形式などにさえできれば、誰でも簡単に出版することができます。
アップロードする側の利用料も無料で、読む側に関しても無料漫画なのでKindleで読みたいと思った人は0円でダウンロードすることが可能です。
これまで「出版」というと印刷会社などに持ち込んで、などなかなかハードルが高かったのですが、AmazonのKindleインディーズマンガなどのサービスにより、そのハードルがかなり低くなっています。
Kindleインディーズマンガのメリット/デメリット
Kindleインディーズマンガは、出版を個人で気軽にできるということで利用を検討している人も少なくないでしょうが、やるからにはメリットやデメリットも把握しておきたいもの。
それぞれ解説していくため、メリット・デメリットを踏まえて利用するかどうかを判断してみてください。
メリット
Kindleインディーズマンガのメリットとしては大まかに次のものがあります。
- 気軽な出版が可能
- ストアの規模もAmazonなので大きい
- ダウンロード数などに応じた分配金がある
前述したように、Kindleインディーズマンガは普通の人でも簡単に漫画を出版することができます。他のサイトにアップロードしているような場合にも制限はなく、出版料などもかかりません。そのため気軽に出版することができます。
また、Amazonは様々なKindle本/電子書籍を販売している大型ストアです。読んでいる人も多く、他の人に漫画を出している場所として紹介しても馴染みがあるので伝えやすいのもメリットと言えるでしょう。
ダウンロード数などに応じたものにはなりますので必ずしも、ではないのですが、Kindleインディーズマンガは「インディーズ無料マンガ基金」からダウンロード数・閲覧数などに応じた分配金がもらえます。分配は毎月おこなわれており、上位に食い込むとかなりの金額をもらっているという人もいます。
デメリット
Kindleインディーズマンガのデメリットには次のようなものがあります。
- 分配金はAmazon次第なので期待値は低い
- 公開方法は無料のみ
前述したように、Kindleインディーズマンガは分配金をもらえるものの、ダウンロード数や閲覧数などに応じたものとはいえ明確に決められていません。はっきり言えばAmazonの気分次第なので今後もこの分配金が続くかも分かりません。
公開方法は無料での設定しかできないのがKindleインディーズマンガです。値段設定は自分でできませんし、分配金があったとしても印税と比べると差はあります。
宣伝などの目的での利用など副産物として分配金を求めるのであればいいのですが、印税としてしっかりもらいたい、有料にしても買ってダウンロードしてくれる人がいる、という場合にはメリットはかなり少ないです。
その場合は、同じくAmazonの出版サービスであるKindle Direct PublishingやKindle Unlimitedでの出版をしたほうがメリットが大きいです。
Kindleインディーズマンガは無料本でも儲かるのか?
前述したように、Kindleインディーズマンガは無料で出しているものですが、実際のところ儲かるのか、というのは分配金をもらえるとわかると気になる点かと思います。
ダウンロード数や閲覧数に応じて毎月分配
前述したように、Kindleインディーズマンガはインディーズ無料マンガ基金から分配金がでます。毎月ダウンロード数や閲覧数に応じた分配金がもらえるものの、大体1ダウンロード10円~20円程度のようです。
ダウンロード数や閲覧数が少なければ分配金は0ですので、Kindleインディーズマンガで儲かるかというと、儲かる人は儲かるけれどほとんどの人は儲かることはない、というシステムなようです。
しかし、儲かるかどうかという点を抜きにすると、Kindleインディーズマンガは「見てもらいたい」という人には方法としては有用です。
SNSで画像を上げるだけというよりも、Kindleストアを見ている人の目にも入り、本という形になっているため読みやすくもあります。読者を増やしたいという方向に向かいたい人にはおすすめの方法と言えます。
なお、Kindleインディーズマンガでは「Kindleインディーズマンガ対象」というものもあります。大賞を取ると賞金200万というもので、これに参加することにより読者を増やすこともできます。
そういった金銭面ではない成功体験やちょっとした承認欲求を満たす目的での利用方法であればKindleインディーズマンガのメリットはかなり大きいものだと言えるでしょう。
Kindleインディーズマンガの出版方法
では、Kindleインディーズマンガに電子書籍/本として出版したい場合どういった方法を利用するのか、その説明に移ります。
Kindleインディーズマンガの出版手順
Kindleインディーズマンガでの出版は、Amazonアカウントと対応しているファイルサイズなどにしてあるファイルをアップロードすればOKです。
まずはKindle Direct Publishingのページを開き、漫画を公開したいAmazonアカウントにサインインしてください。
出版項目が3つありますが、そのうちの「無料マンガ」をクリックします。
まずはシリーズの作成をします。シリーズは作品全体のタイトルとも言えるもので、その中に1巻、2巻などを格納します。1巻完結でもシリーズの作成は必要です。ここでは次のものを作成します。
設定項目 | 内容 |
---|---|
シリーズタイトル | 作品全体のタイトル |
表紙 | 推奨サイズは1600px×1600px以上 |
内容紹介 | シリーズ(その作品全体)の内容紹介文 |
ページを読む方向 | 基本は右から左。作成したファイルの内容に合わせて設定 |
成人向けコンテンツ | アダルトなものかどうかの選択 |
カテゴリー | 「少年」「青年」「少女」「女性」「ロマンス」「ボーイズラブ」「ティーンズラブ」「アダルト」から選択 |
キーワード | 8つまで設定可能 |
著者等 | 著者名(ハンドルネームで可)を設定 |
シリーズのステータス | 完結しているかどうかの設定 |
インディーズ無料マンガ基金 | 分配金をもらうかどうかの設定 |
シリーズが作成できたらそのシリーズ内に入れる話(漫画本体)の設定をします。ここでは次のものを設定します。
設定項目 | 内容 |
---|---|
エピソードタイトル | その巻のタイトル |
エピソードサブタイトル | 任意設定 |
エピソードの表紙画像 | 推奨サイズは2560px×1600px以上 |
内容紹介文 | シリーズと共通(自動入力される) |
DRMの設定 | デジタル著作権の管理設定。不正利用、コピー防止などができる |
原稿 | JPEGファイルもしくは電子書籍ファイル(MOBIもしくはEPUB) |
キーワード | 記載なしだとシリーズキーワードになる |
著者情報 | シリーズのものと同じものが入る |
配信範囲設定 | 全世界に公開するか日本のみにするかの設定ができる |
ここまでできれば後は審査を経て本が公開されるのを待つだけです。約72時間ほど待てば審査は終わります。
最後に
Kindleインディーズマンガは、無料で手軽に出版できるAmazonのサービスです。
ダウンロード数や閲覧数によっては分配金ももらえるため、手軽に他の人に自分の本を読んでほしい、有料でなくていいから出版したい、というような人はぜひ活用してみてください。