2019年04月06日更新
動く壁紙作成ソフト「Wallpaper Engine」の使い方
Wallpaper Engineというソフトをご存知でしょうか?Wallpaper Engineは動画ファイルやCGアニメーション、webサイトなどを「動く壁紙」としてデスクトップ画面に設定できる画期的なソフトです。今回はその使い方についてご紹介します。
目次
Wallpaper Engineとは?
Wallpaper Engineとはどのようなソフトでしょうか?
まずはWallpaper Engine公式のプロモーションビデオをご覧下さい。
PCの壁紙を動くようにできるソフト
Wallpaper Engineとはデスクトップに動く壁紙を設定できるソフトです。mp4をはじめとする動画ファイルや2D/3D CGアニメーション、webサイトなど、様々な形式をサポートしています。
また、ワークショップからWallpaper Engineユーザが作成した動く壁紙をダウンロードしたり、自分で作成したものをアップロードするなど、Wallpaper Engineは色々な使い方ができます。
Wallpaper Engineの動作環境
Wallpaper Engineを使用するために必要な動作環境について説明します。
システム要件
以下、Wallpaper Engineを利用するのに要求されるPCスペックです。
最低:
- OS: Windows 7 (Aero機能を有効), 8.1, 10
- プロセッサー: 1.66 GHz Intel i5 あるいは同等のプロセッサ
- メモリー: 1024 MB RAM
- グラフィック:HD Graphics 4000 以上
- DirectX: Version 10 以降
- ストレージ: 512 MB 利用可能
推奨:
- OS: Windows 8.1, 10
- プロセッサー: 2.0 GHz Intel i7 あるいは同等のプロセッサ
- メモリー: 2048 MB RAM
- グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 660, AMD HD7870, 2 GB VRAM 以上
- DirectX: Version 11 以降
- ストレージ: 1024 MB 利用可能
少なくとも最低要件を満たしていることを確認して下さい。ストレージとはHDDなどの補助記憶装置のことです。グラフィックボードとDirectXのバージョンはDirectX診断ツールから確認することができます。
<DirectX診断ツールの起動方法(Windows10の場合):デスクトップメニューのウィンドウズアイコンを右クリック→「ファイル名を指定して実行」を選択→起動したダイアログの名前欄に「dxdiag」と入力し、OKをクリック>
Wallpaper Engineの導入方法
Wallpaper Engineは「Steam」から\398でダウンロード、インストールすることができます。(Steamとは、PCゲームやソフトウェアなどの配信サービスを行うプラットフォーム・ソフトの名称です。)
Steamをインストールしていない方は、まずはじめにSteamの公式HPからSteamのインストーラをダウンロードし、実行して下さい。(無料、要ユーザ登録)
購入
SteamからWallpaper Engineの購入ページにアクセスします。
Steamを起動し、検索ボックスから「Wallpaper Engine」を入力、またはソフトウェアカテゴリの「ユーティリティ」を選択し、出てきたソフトウェア一覧の中からWallpaper Engineの購入ページへアクセスして下さい。
Steamのアカウントを取得していれば、Webブラウザからもアクセス可能です。下記URLが購入ページとなります。
Wallpaper Engine購入ページの下部へ移動し、カートに入れるボタンをクリックします。ショッピングカートページへ移動するのでそこで購入手続きを進めて下さい。
Wallpaper Engineの支払い方法はクレジット決済、銀行振込、コンビニ/プリペイドカード決済などから選択することができます。
ダウンロード
Wallpaper Engineの購入手続きを完了させると自動的にSteamの「ライブラリ」にダウンロードされます。ライブラリとはSteamで購入したソフトの管理画面で、Steamメニューバーのライブラリを選択すると表示されます。
ここで検索のカテゴリ選択をゲームからソフトウェアに切り替えると、Wallpaper Engineがライブラリに入っていることが確認できます。「インストール」ボタンからWallpaper Engineのインストールが可能になります。
インストール
ライブラリにあるWallPaper Engineの「インストール」ボタンをクリックして下さい。インストーラが起動されるのでその指示に従います。
インストールが完了するとインストールボタンは「起動」ボタンに変わります。これでWallPaper Engineが利用可能になりました。
Wallpaper Engineの使い方
ここからはWallpaper Engineの具体的な使い方について説明します。
WallPaper Engineの初回起動時にはセットアップ(言語設定などの各種設定)が行われます。ここで行う設定は後で設定し直すことも可能です。
壁紙の追加方法
壁紙の設定方法について説明します。まずはプリインストールされている壁紙を設定してみましょう。
Wallpaper Engineのホーム画面で「Installed」タブを選択します。表示されるサムネイル一覧から好きな壁紙を選択し、OKを押します。これだけで壁紙の設定は完了です。
動く壁紙が設定されているか、デスクトップ画面を確認してみましょう。
ワークショップから壁紙を追加する
ワークショップではWallpaper Engineユーザがアップロードした数十万もの壁紙データの中から好きな壁紙を選んでダウンロードすることができます。ワークショップへ入るにはホーム画面で「Workshop」タブを選択します。
表示された一覧から好きな壁紙を選択してください。右側に選択中の壁紙の情報が表示されます。その下にある「Subscribe」ボタンを押すとダウンロードが開始します。
ダウンロードが完了すると壁紙は自動的に設定されます。また、Installedタブの一覧に追加登録され、いつでも設定が可能になります。
SteamやWallpaper Engineをインストールしていなくても下記URLからワークショップの閲覧が可能です。どのような壁紙があるか気になる方はチェックしてみてください。
手持ちの動画を壁紙にする
Wallpaper Engineは手持ちの動画を壁紙として設定することができます。ホーム画面下部にある「Open from File」ボタンを押して下さい。ファイル選択ダイアログが開かれるので壁紙にしたいファイルを選択します。
選択が完了すると壁紙は自動的に設定されます。また、Installedタブの一覧に追加登録され、いつでも設定が可能です。
Webページを壁紙にする
Wallpaper EngineはWebページも壁紙として設定することができます。ホーム画面下部にある「Open from URL」ボタンを押して下さい。URLを指定するダイアログが開かれるので壁紙にしたいWebページのURLを入力して下さい。
選択が完了すると壁紙は自動的に設定されます。また、Installedタブの一覧に追加登録され、いつでも設定が可能です。
壁紙の中のWebページのUI(テキスト入力やボタン)操作も可能です。このとき、デスクトップのアイコンが邪魔になる場合は先ほど設定したコマンドを入力するとアイコンの表示/非表示を切り替えることができます。
なお、flashを利用したWebサイトには対応していないのでご注意ください。
設定
ホーム画面の歯車マークのボタンを押すと設定画面が立ち上がり、各種設定を行うことができます。ここでは基本的な設定の使い方についてご紹介します。
言語設定の変更
言語設定を変更する方法について、英語→日本語に変更するときの手順でご説明します。
設定画面の「General」タブを選択します。表示される設定項目 「UI language」の右側にあるプルダウンメニューの中からJapanese(日本語)を選択し、OKを押します。
PCパフォーマンス関連の設定
別のソフトを実行中のときにWallpaper Engineを実行するとPCが処理しきれず、動作が重くなる場合があります。設定画面の「Performance」タブでそのような現象を軽減、回避する設定を行うことができます。
例えば、他のアプリケーションのウィンドウが立ち上がっているときにWallpaper Engineを一時停止させたい場合の方法をご紹介します。
設定項目「Other application focused」のプルダウンメニューの中からPause per monitorまたはPause all(マルチウィンドウを一括で設定したい場合はこちら)を選択します。
アプリケーションのウィンドウを閉じたり、非アクティブにすると、壁紙の動作が再開します。
同様に設定項目「Other application maxmized」、「Other application fullscreen」はそれぞれ、ウィンドウを最大化したアプリケーション、フルスクリーンのアプリケーションを実行しているときの壁紙の動作設定です。
こちらは壁紙が完全に見えない状態なのでKeep running以外の設定をしましょう。
「Performance」タブの「Quality」グループの設定項目はCGデータ形式の壁紙で適用される設定です。動画ファイルやWebサイトを壁紙にしている場合には適用されません。
Wallpaper Engineでオリジナル壁紙の作り方
Wallpaper Engineのエディタでは壁紙データにオブジェクトを追加したり、エフェクトをかけたり、画像を重ね合わせたりすることでオリジナルの動く壁紙を作成することができます。
ここではエディタの使い方をご説明します。簡単なサンプルとして、夜景の画像に雨が降っているオブジェクトとエフェクトを重ねた壁紙を作ってみます。
壁紙の作成手順
ホーム画面のペンマークのアイコン、または下にある「Wallpaper Editor」ボタンを押すとエディタが起動します。
エディタ画面といっしょにスタートメニュー画面が立ち上がります。新規で壁紙を作成するので「Create Wallpaper」ボタンを押します。新規プロジェクト作成ダイアログが立ち上がるので壁紙のベースとなる画像ファイルやプロジェクトの名前を指定します。
プロジェクトを作成すると次のようなエディタ画面を利用して壁紙作成が可能になります。
それではエフェクトを追加します。画面右の「Properties」タブの下にある設定項目Effectsの「+Add」ボタンを押すとエフェクトのリスト画面が表示されます。このリストにあるWater Rippleを選択します。
Rippleとは波紋の意味で、これで窓ガラスの雨粒がしたたるようなエフェクトをかけます。
エディタ画面に戻るとプレビューにエフェクトが反映された壁紙が表示されます。デフォルトの設定だとエフェクトがかかりすぎているのでPropertiesからエフェクトの度合を調節します。
変更した設定はそのままプレビューに反映されるのでプレビューをみながら調節します。
次に雨の素材を追加します。エディタ画面左下にある「+Add Asset」ボタンを押すと素材選択の画面が表示されます。プリセットの中にあるRainを選択します。
エディタ画面のプレビューで雨が追加されたことを確認できます。これで壁紙の作成は完了です。ファイルメニューからプロジェクトを保存して下さい。
ワークショップに投稿する方法
最後に作成した壁紙の投稿方法についてご説明します。エディタ画面メニューのSteam→「Prepare for Publishing」を選択して下さい。ワークショップ投稿のために情報を入力する画面が表示されます。
この画面でタイトル、ジャンル、サムネイルなどを入力します。「Visibility」は公開範囲の設定で、壁紙を公開する場合はPublicを、自分用にアップロードする場合はPrivateを選択します。
「Publish」ボタンを押すとワークショップへのアップロードが開始します。完了するとアップロードしたワークショップへのページリンクが表示されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?自分の好きな動画を壁紙にしたり、ワークショップからお気に入りを見つけたり、オリジナルの壁紙を作ったりと、自由度が高くかなり遊べるソフトです。是非使ってみて下さい!