【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!
動画編集ソフトAdobe Premiere Pro CCでタイトルパネルを使いかっこいいテロップの文字や出し方、挿入、変更方法について説明します。またAdobe Premiere Pro CCで作成したかっこいいテロップのテンプレート保存方法も紹介します。
目次
- 1【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜タイトルパネル表示〜
- ・タイトルパネルの出し方
- 2【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テキスト作成〜
- ・タイトルパネルを使用してテロップを作成
- 3【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テロップ作成〜
- ・テロップの挿入位置を決める
- ・ツールバーの「T」(文字ツール)を使用してテロップを作成
- ・テロップ表示時間を調整
- ・タイトルクリップの複製
- 4【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テロップ編集〜
- ・文字サイズやフォントの大きさを変更する
- ・文字の色を変更する
- ・文字の輪郭を調整する
- ・テロップをスクロールさせる
- ・フェードイン/アウト等のエフェクトを付加する
- ・マスクをかける
- ・モーショングラフィックスを使用する
- ・PhotoshopやIllustraterで作成したグラフィックを読み込む
- 5【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テンプレート作成〜
- ・テンプレート作成アイコンを使用する
- ・Adobe Premiere Pro CC 2017以降の場合
- 6【Adobe Premiere Pro CC】テロップを作成/挿入する際の注意点
- ・適切な長さになるように調整する
- ・テロップの文字色に注意する
- ・プレビューにはレンダリングをする
- ・合わせて読みたい!加工に関する記事一覧
【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜タイトルパネル表示〜
Adobe Premiere Pro CCは映像制作過程のうちノンリニア編集を得意とする有料ソフトで、ProとElementsの2種存在します。Proは高度な映像編集が可能な上級者向けになります。
「CC」とは「Creative Cloud」の略称で利用形態が月額制(サブスクリプション制とも)となります。
ファイル形式に幅広く対応しハイクオリティな映像制作が可能であるため高級機材での撮影で本領を発揮し、その点においてフリーウェアと一線を画します。商用の映画・TV番組から個人ではMVや挙式ムービー、解説動画制作で活用されています。
Adobe Premiere Pro CCのUIは初対面ユーザーには面食らうと思われます。テロップ(字幕)の基本的な出し方からかっこいい演出方法までご紹介したいと思います。
タイトルパネルの出し方
Adobe Premiere Pro CCの初期画面構成は上図の通りとなっています。Adobe Premiere Pro CCではテロップの事を「タイトル」と言います。ですのでテロップ作成には「タイトルパネル」が必要です。次項でタイトルパネルの出し方を説明します。
メニューバーを使用する
図例はAdobe Premiere Pro CC 2019 / Windows版の場合です。以下はタイトルパネルの出し方です。
- Adobe Premiere Pro CC 2017以降の場合
- Adobe Premiere Pro CC 2015以前の場合
「新規タイトル」の各項目は変更せずOKをクリックします。
上図のような「タイトルパネル」が前面に現れます。
【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テキスト作成〜
テロップの作成および保存方法について説明します。操作の様子については上記のYouTube動画をご参照ください。本項ではタイトルパネルを出してクリップとして保存するまでを説明します。
タイトルパネルを使用してテロップを作成
タイトルパネルを開きます。
1.文字ツール(横書きまたは縦書き)をクリック、文字を入力
2.入力したらウィンドウを閉じる
ウィンドウを閉じることでタイトルクリップを保存します。
【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テロップ作成〜
プロジェクトパネルに追加したタイトルクリップを編集、挿入する方法を説明します。
テロップの挿入位置を決める
1.タイムラインパネル上でテロップを挿入したいタイミングに時間インジケーターを配置。
2.作成したタイトルクリップを時間インジケーターへ端を合わせるようにドラッグ&ドロップ。
ツールバーの「T」(文字ツール)を使用してテロップを作成
1.タイムラインパネル上に配置したタイトルクリップをダブルクリックし、タイトルパネルを出す。
2.ツールバーのいずれかの「T」(横書きまたは縦書き文字ツール)をクリック、テロップ内容を入力。
3.テロップを編集したらウィンドウを閉じてタイトルクリップを保存。
テロップの配置には注意が必要です。タイトルパネルのモニタ画面内には2つの枠があり、外側を「アクションセーフマージン」内側を「タイトルセーフマージン」といいます。
メディア出力の際、投影環境によって映像が見切れることがあります。テロップは「タイトルセーフマージン」より内側に収まるように配置します。
セーフマージンのガイド表示が無い場合の出し方は、タイトルパネルのモニタ上で右クリックしドロップダウンメニューから表示を選択します。
テロップ表示時間を調整
タイムラインパネル上に配置したタイトルのクリップ右端を伸縮させることで表示時間を変えます。表示時間は長すぎても短すぎても視聴者にストレスを与えかねません。タイムラインパネル上のタイトルクリップの端を左右に移動させ表示時間を変更します。
タイトルクリップの複製
テロップの開始位置・装飾等を変更せずに内容のみ変更するには雛形となるタイトルクリップをAltキー+ドラッグでタイムラインパネル上に複製します。
Macの場合はOptionキーを使って同じ操作ができます。複製したタイトルクリップはプロジェクトパネルに自動で追加保存されます。
どのタイトルがどの内容か分からなくなる場合はプロジェクトパネル上でタイトルクリップの名前部分をダブルクリックして名前変更します。
【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テロップ編集〜
かっこいいテロップの出し方のための文字装飾について説明します。手段の一つとしてご参考ください。
文字サイズやフォントの大きさを変更する
フォントの種類やサイズはタイトルプロパティ内で変更します。
タイトルプロパティの「プロパティ」項目を展開します。「フォントファミリー」で書体を、「フォントスタイル」で太字などを、「フォントサイズ」で文字の大きさを変更します。書体の種類の中には日本語が文字化けするものがあるので注意してください。
文字の色を変更する
タイトルプロパティで「塗り」項目を展開します。「塗りの種類」で塗り方を、「カラー」で色を「不透明度」で透け感を変更します。
文字の輪郭を調整する
タイトルプロパティの「ストローク」項目を展開します。「ストローク(内側)」で文字内部の「ストローク(外側)」で文字外部の輪郭と色を変更します。両方追加することでTV番組でよく見かけるようなテロップの出し方ができます。
テロップをスクロールさせる
テロップをスクロールさせる機能が標準で用意されています。スタッフロールやエンドロールといったテロップの出し方に使用します。
縦に移動するテロップを「ロールタイトル」横に移動するテロップを「クロールタイトル」といいます。以下の方法で作成します。
1.タイトルパネルを開いてタイトルクリップを作成。エリア内文字ツール(縦書き/横書き)でテキストボックスを作成してテロップを入力し「ロール・クロールオプション」ボタンをクリック。
2.「ロール・クロールオプション」ウィンドウで移動時の挙動を指定し、OKをクリック。
ロール・クロールオプションでは以下の通り指定ができます。
【タイトルの種類】
- ロール:縦に移動
- 左にクロール / 右にクロール:左または右へ横移動
- 開始スクリーン:スクリーン外から移動開始
- 終了スクリーン:スクリーン外で移動停止
- プリロール:移動を開始するまでの待ちフレーム数
- 加速:ゆっくり加速するフレーム数
- 減速:ゆっくり減速するフレーム数
- ポストロール:移動を終了した後の待ちフレーム数
フェードイン/アウト等のエフェクトを付加する
エフェクトを追加しテロップの出し方を変化させます。最もよく使うのは「ディゾルブ」または「クロスディゾルブ」になるかと思います。「ディゾルブ」は徐々に不透明度を上げて表示または下げて非表示にするエフェクトです。
以下の方法では「ディゾルブ」を適用します。
1.エフェクトワークスペースを開く。
2.エフェクトパネル内でビデオトランザクション → ディゾルブの順に項目を展開。
3.ディゾルブを選択。
4.タイムライン上のタイトルクリップ両端にエフェクトをドラッグ&ドロップ。
5.エフェクト時間を調整。長さをドラッグで伸縮。
マスクをかける
「マスク」機能を使うと表現の幅が一気に広がります。「マスク」は指定した範囲を隠します。
Adobe Premiere Pro CCでは円形・矩形・ペンツールのいずれかで非マスク範囲を指定します。マスク機能を使用し複数の動画や画像を重ねて映像の出し方を変化させます。簡単な作例を紹介します。
- テロップを時間経過とともに1文字ずつ変色させる
2.1で作成したタイトルクリップを複製。
3.タイムライン上段に複製したタイトルクリップを配置。上段のタイトルクリップの文字色を変更。
4.変色後のテロップを含むタイトルクリップを選択。
5.ソースモニタパネルをエフェクトコントロール画面へ切替。
6.ビデオエフェクト → fx 不透明度の順にクリックして項目を展開し□(矩形マスク)をクリック。
7.プロジェクトモニタ内でマスクの■を1つずつ移動させて非マスク範囲を指定。先に最終形の範囲を作成。
8.エフェクトコントロール画面で、文字色が全て変化し終わるタイミングに時間インジケーターを配置。
9.「マスクパス」左横にあるストップウォッチマークをクリックし、キーフレーム(◇)を追加。
10.エフェクトコントロール画面で、文字色が変化し始めるタイミングに時間インジケータ―を配置。
11.プロジェクトモニタ内で矩形マスクの角の■を1つずつ移動させ文字色が変化する前の状態の非マスク範囲を指定。
12.再度「マスクパス」左横にあるストップウォッチマークをクリックし、キーフレーム(◇)を追加。
以上で自動的に矩形マスクが時間経過とともに変色する出し方のクリップが完成します。
モーショングラフィックスを使用する
Adobe Premiere Pro CC 2017より「エッセンシャルグラフィックスパネル」が追加され、複雑な表現が可能なモーショングラフィックスを作成できるようになりました。
テロップは従来タイトルパネルで作成するものでしたがこの機能は「レガシータイトル」へと名称変更されました。モーショングラフィックスを使用したテロップは「グラフィッククリップ」となります。
ゼロから作ることも可能ですがテンプレートを利用する方法がおすすめです。以下の方法でモーショングラフィックステンプレートを使用してテロップを作成します。
1.グラフィックスワークスペースを開く。
2.エッセンシャルグラフィックスパネル内でTitlesテンプレートを検索。
もしエッセンシャルグラフィックスパネルがウィンドウ内に無ければ、ウィンドウメニューバーよりウィンドウ → エッセンシャルグラフィックス の順にクリックして表示させることができます。
3.好みのテンプレートを選択し、タイムラインパネルへドラッグしてクリップを配置。
4.タイムラインパネル上でサンプルテキストが表示される位置へ時間インジケータを移動。
5.プログラムモニタの文字ツールを選択。
6.赤枠で囲まれたサンプルテキストのテロップ内容を編集。
7.選択ツールでテキストを選択、青枠で囲んだ状態にする。
8.エッセンシャルグラフィックスパネル内のテキスト項目で文字の大きさや書体等を変更。
編集したグラフィッククリップを別の箇所でも使用したい場合、次の方法でテンプレートとして保存することができます。
9.エッセンシャルグラフィックスパネル内マスタースタイルのドロップダウンリストから「マスターテキストスタイルを作成」を選択し名前を付けてOKをクリック。
例で使用したテンプレートで上図のようなテロップが作成できました。
PhotoshopやIllustraterで作成したグラフィックを読み込む
Adobe Photoshop CCやAdobe Illustrater CCで保存したテロップやロゴを編集中のファイル形式のまま読み込むことが可能です。
Adobe Photoshop CCのPSDファイル形式の場合、Adobe Premiere Pro CCへ保存した後でもAdobe Photoshop CCで変更した内容がAdobe Premiere Pro CC上に自動反映されます。なお、読み込む画像データの背景は透過にする必要があります。
以下の方法でAdobe Photoshop CCのPSDファイルをAdobe Premiere Pro CC用に作成し読み込みます。
1.Adobe Premiere Pro CCを開き、ウィンドウメニューバーよりシーケンス → シーケンス設定 の順にクリック、フレームサイズを確認。
2.Adobe Photoshop CCを開き、ファイルを新規作成。ファイルの縦・高さのピクセル数をAdobe Premiere Pro CCで確認したフレームサイズ以上の数値で設定。
3.テロップまたはロゴを作成してPSDファイルを保存。
この時、レイヤーを結合せずに保存しAdobe Premiere Pro CCでレイヤー情報を引き継ぐことが可能です。背景は透過にしてください。背景があるとテロップというより矩形の画像となります。
4.Adobe Premiere Pro CCでプロジェクトを開き、ウィンドウメニューよりファイル → 読み込み の順にクリック。
5.Adobe Photoshop CCで保存したPSDファイルを開く。
レイヤーを統合するか等確認のプロンプトが表示されます。レイヤー情報を維持するには「個別レイヤー」を選択します。
PSDファイルを読み込むとプロジェクトパネルへクリップが追加されます。レイヤーを統合しなかった場合、PSDファイルのフォルダが自動生成されます。
6.プロジェクトパネルに追加されたクリップをタイムラインパネルへドラッグして配置。
配置したPSDファイルのクリップはエフェクトやマスク、モーショングラフィックを設定し、例えば部分的に輝かせたり移動させたりさせることが可能です。かっこいい演出のヒントとしてご参考ください。
【Adobe Premiere Pro CC】動画にかっこいいテロップを挿入する方法!〜テンプレート作成〜
タイトルクリップを別のAdobe Premiere Pro CCプロジェクトで利用するためのテンプレート作成方法について説明します。
テンプレート作成アイコンを使用する
例えば動画をシリーズ化させ、同じテロップを使い回したい場合に有効な機能です。なお、Adobe Premiere Pro CC 2017からはこの機能は変更され使用できません。
任意の名称で保存する
1.雛形とするタイトルクリップを選択、タイトルパネルを開く。
2.タイトルパネル上部のテンプレート作成アイコンをクリック。
3.テンプレートウィンドウ右上のハンバーガーアイコンをクリックし「現在のタイトルをテンプレートとして読み込む...」をクリック。
4.任意の名称を入力してテンプレートを保存。
5.ユーザーテンプレートに追加されていることを確認。
テンプレートを使う
1.タイトルを新規作成。
2.タイトルパネル上部のテンプレート作成アイコンをクリック。
3.ユーザーテンプレート内のテンプレートをクリック。
Adobe Premiere Pro CC 2017以降の場合
テンプレート用プロジェクトを作成します。以下の方法で旧タイトルテンプレートと同等の事が可能となります。
1.プロジェクトパネルでメディアブラウザーを開く。
2.エクスプローラでテンプレートとするAdobe Premiere Pro CCプロジェクトを選択。
3.プロジェクト内のクリップがメディアブラウザーに表示されるので選択し右クリックし、読み込みをクリック。
読み込みを実行すると、プロジェクトパネルにクリップを保存することができます。
【Adobe Premiere Pro CC】テロップを作成/挿入する際の注意点
テロップを作成、挿入する際の注意点について3つ説明します。
適切な長さになるように調整する
テロップ表示時間はおよそ4文字で1秒、つまり1文字あたり約0.25秒が良いとされています。図例では10文字なので最低2.5秒となります。タイムラインパネル上でクリップ端をドラッグし表示時間を変更します。
テロップの文字色に注意する
背景の動画と同系色、または反対色で文字を塗ると読み辛くなります。テロップに帯を付ける、または輪郭を付けて背景と区別するように編集してください。
プレビューにはレンダリングをする
テロップにエフェクト等演出を加えていくと、タイムラインパネル上のレンダリングバーの色が変更します。
- 無色:未編集のエリア
- 黄色:未レンダリングだがプレビューが可能なエリア
- 赤色:未レンダリングでプレビューが難しいエリア
- 緑色:レンダリング済でスムーズなプレビューが可能なエリア
レンダリングはウィンドウメニューバーよりシーケンス → インからアウトをレンダリング を選択します。全ての未レンダリングのエリアを対象にレンダリングを実行します。
内容によってかなり時間を要しますが、一定の編集を行ったら実施することをおすすめします。ただしレンダリングを行うとレンダリングファイルの蓄積保存により作業PCのディスク容量を圧迫することがあります。
不要なレンダリングファイルは随時削除してください。
Adobe Premiere Pro CC 2017のアップデートより従来のテロップ作成が「レガシー(=旧)タイトル」機能となりました。
一方で、より直感的な操作でCGのような効果を付加できる「エッセンシャルグラフィックス」機能が充実しており文字装飾の選択肢は広がりました。
個人的には従来のタイトル機能がシンプルでおすすめですが、どちらも使いこなしてかっこいいテロップを模索するヒントとなりましたら幸いです。