2021年08月02日更新
DVDから音声を抽出するフリーソフトと変換方法
DVDから音声だけを抽出したいときにはどのような方法があるのでしょうか。この記事では、HandbrakeなどのDVDから音声を抽出できるソフトを無料で使えるフリーソフトや有料ソフト、具体的な変換方法などについて詳しく解説します。
DVDから音声を抽出するフリーソフトと変換方法
DVDで購入したりレンタルした海外のドラマや映画を使って外国語のリスニングを勉強したい場合や、ミュージックビデオのDVDの音声を通勤や通学のときにも楽しみたいときなど、DVDから音声だけを抽出したいことがあります。この記事では、DVDからMP3やWAVなどの音声を抽出する方法を詳しく解説します。
DVDから音声を抽出するのにおすすめのフリーソフト
DVDから音声を抽出できるおすすめソフトを5つご紹介します。Handbrakeなど使いやすくておすすめのソフトは次のとおりです。それぞれのソフトの特徴とDVDから音声を抽出する方法を解説します。
WinX DVD Ripper Platinum
DVDから音声を抽出できるソフトの1目はDigiarty Softwareから発売されているWinX DVD Ripper Platinumです。
WinX DVD Ripper PlatinumはDVDをコピーするためのソフトで、DVDをPCへ動画ファイルや音声だけを抽出した音声ファイルの変換することができます。コピーガードがかかっているDVDから音声を抽出することも可能です。
WinX DVD Ripper Platinumは本来は永久ライセンスが8,164円の有料ソフトですが、無料で利用できる体験版も配布されています。無料版では5分までファイル変換できます。WinX DVD Ripper Platinumをインストールすれば日本語で表示されるソフトなので、特に日本語化する必要はありません。
WinX DVD Ripper PlatinumでDVDから音声を抽出する方法は次のとおりです。
PCに音声を抽出したいDVDを挿入して、WinX DVD Ripper Platinumを起動します。画面の左上の「ディスク」をクリックします。
DVDドライブを選択して「OK」をクリックします。するとDVDの内容をWinX DVD Ripper Platinumが読み取ります。
DVDのデータの読み取りが完了したら「出力プロファイル」の画面が表示されます。左側の「出力設定」を下にスクロールして「音楽」をクリックします。右側に音声ファイルの形式が表示されます。選択できる音声ファイルの形式はMP3、AAC、AC3/DTSです。WAVは選択できません。
音声ファイルの形式を選択したら「OK」をクリックします。
DVDにチャプターが設定されている場合には音声を抽出するチャプターを選択できます。音声を抽出するチャプターにチェックを入れます。画面の右下の「RUN」をクリックします。
無料版の場合には有料版の広告が表示されますが5秒ほど待つと変換できます。広告の下に表示される「>>」をクリックすると変換を開始します
完了メッセージが表示されたら「OK」を押せばWinX DVD Ripper PlatinumでのDVDからの音声抽出は完了です。
DVD Decrypter
DVDから音声を抽出するのにおすすめのソフトの2つ目はDVD Decrypterです。DVD Decrypterは2006年に開発が終了しているDVDをコピーするための無料で使えるフリーソフトですが、Windows10でも動作して、使い勝手がいいことから未だに根強い人気のあるソフトです。
完全無料で使えて、DVDからの音声の抽出にも利用できるので、使い勝手のいい無料のフリーソフトを探している方におすすめです。チャプターを選択しての音声抽出も可能です。
現在は開発が終了してしまい、更新されていないのでいつまで使えるかわからない点だけ理解した上で利用しましょう。
ダウンロードは上記のリンク先へアクセスして「ダウンロード」ボタンをクリックするとダウンロードできます。ダウンロードしたzipファイルを解凍して、フォルダの中のexeファイルを実行するとDVD Decrypterをインストールできます。
インストールしたDVD Decrypterを開くと英語表記です。日本語で利用したい場合には日本語化します。
日本語化工房さんからDVD Decrypterを日本語化するためのパッチが配布されています。上記のリンク先へアクセスして日本語化ファイルのリンクをクリックします。するとDVD Decrypterの日本語化パッチをダウンロードできます。
日本語化パッチのzipファイルをダウンロードしたらフォルダの中に入っているexeファイルをダブルクリックして実行します。するとDVD Decrypterを日本語化できます。
DVD Decrypterを起動するとこのように日本語化されています。DVD Decrypterを使ってDVDから音声を抽出する方法は次のとおりです。音声を抽出したいDVDをPCへ挿入します。
DVD Decrypterを起動します。チャプターごとにDVDから音声を抽出するように設定します。「ツール」>「各種設定」と開きます。
「IFOモード」のタブを開きます。「オプション」の「ファイル分割」のプルダウンをクリックして「Chapterごと」を選択します。これでチャプターを選択してDVDから音声抽出ができます。「OK」をクリックします。
「モード」をクリックして「IFO」を選択します。
「入力」のタブでチャプターを選択します。DVDから音声を抽出したいチャプターにチェックを入れます。
「ストリーム処理」のタブを開きます。「ストリーム処理有効」にチェックを入れて、「Audio」と書いてある項目だけにチェックを入れます。「Audio」を選択した状態で、その下の「Stream」で「分離」にチェックを入れます。
抽出した音声ファイルの保存先を変更したい場合には、その右側の「出力先」のフォルダのマークをクリックします。すると保存先を変更できます。
すべて設定できたら上記の赤い枠で囲ったアイコンをクリックします。するとDVDからの音声の抽出が始まります。すべての処理が完了したら、抽出したファイルが保存されている場所を開きます。音声ファイルの拡張子「.AC3」ファイルがDVDから抽出された音声ファイルです。
MP3やWAVには変換できません。MP3やWAVファイルが必要であれば、さらに変換が必要です。
Handbrake
次にご紹介するDVDから音声を抽出できるおすすめソフトはHandbrakeです。Handbrakeはゲーム機でもDVDやDVDから抽出したISOファイルを再生できるようにファイル形式を変換することを目的として、オープンソースで開発された誰でも無料で使えるフリーソフトです。
HandbrakeではDVDから音声だけを抽出することはできません。しかし、音声の形式をMP3やAACとしてDVDのリッピングができるので、リッピング後に音声だけを分離することができます。
Handbrakeの音声での出力形式は、AAC、MP3、Vorbis、AC3に対応していますHandbrakeではWAVには対応していないので注意しましょう。MP3音声に抽出できればスマホでも聞けるようなります。Handbrakeの導入方法は次のとおりです。
Handbrakeは公式サイトからダウンロードすると英語表示になってしまいます。すでに日本語化されたHandbrakeが配布されているので、日本語化されたものをインストールすると日本語化の手間をかけずにすみます。日本語化されたHandbrakeは上記のリンク先から入手できます。
Mac版、Windows版それぞれ配布されているのでお使いのPCで使えるHandbrakeを入手しましょう。インストーラーをダウンロードしてインストールしたら、DVDから音声を抽出する方法は次のとおりです。音声を抽出したいDVDをPCに挿入してHandbrakeを起動しましょう。
「変換元」をクリックして音声を抽出したいDVDを指定します。するとHandbrakeでのDVDのスキャンが始まります。
HandbrakeでDVDのスキャンが完了したら、「保存先」で保存先のフォルダを指定します。「変換元」の「チャプター」で音声を抽出するチャプターを指定できます。
「音声」のタブをクリックします。「音声コーデック」でDVDから抽出する音声ファイルの形式を選択します。
必要な設定が完了したら、Handbrakeの画面の上の方にある「変換開始」をクリックします。すると音声形式がMP3やAACに変換された動画ファイルをPCへコピーできます。その後、DVDからコピーした動画ファイルから音声を抽出しましょう。
Free DVD MP3 Ripper
DVDから直接MP3の音声を抽出できるフリーソフトなら、Free DVD MP3 Ripperもおすすめです。Free DVD MP3 RipperはDVDからMP3音声を抽出する事に特化しているフリーソフトなので、他のソフトのような音声へ変換するための設定などは必要ありません。
DVDの音声をMP3に変換したい場合におすすめのソフトです。ただし、Free DVD MP3 Ripperは日本語化できません。英語表示でも特に困ることはありませんので、DVDから音声を抽出するときに試しに使ってみましょう。
Free DVD MP3 Ripperは上記のリンク先の「ダウンロード」のボタンをクリックすると入手できます。ダウンロードされたインストーラーをダブルクリックするとインストールできます。
Free DVD MP3 Ripperは対応OSがWindows7までとなっていますが、Windows10でも問題なく動作します。
インストールが完了してFree DVD MP3 Ripperを起動したら、DVDから音声を抽出する方法は次のとおりです。
まずはコピー元のDVDのファイルと、保存後のファイル名を設定します。「Souce File(コピー元のファイル)」の右側にあるフォルダのアイコンをクリックします。音声を抽出するDVDの動画のチャプターを選択します。
次に保存場所と保存後のファイル名を設定します。「Output File」の右側にある保存のアイコンをクリックすると、保存する場所とファイル名を設定できます。
音声を抽出して保存するDVDを選択すると細かい設定ができます。「Change Settings(設定の変更)」をクリックすると、上記の画面が開きます。必要な設定を行い「OK」をクリックします。
MP3 Bitrate:MP3のビットレートを設定します。
Sample Rate:サンプルレートを設定します。
Channel Mode:「ステレオ」「モノラル」などのチャンネルのモードを設定します。
設定できたら元の画面に戻り「Rip」をクリックします。するとDVDからの音声の抽出が始まります。
UniConverter
DVDから音声を抽出するのにおすすめのソフトには、Wondershareから発売されているUniConverterもあります。UniConverterは以前はスーパーメディア変換という名前だった有名なソフトで、Webサイトからの動画のダウンロードやDVDからのファイルのコピーなどができます。
DVDからの音声抽出も可能なUniConverterは、本来は有料ソフトですが、無料で使える体験版もあります。無料の体験版では、元ファイルの3分の1までしか一度に変換できない、一括変換できない、高速変換機能が使えないといった制限があります。
フルでUniConverterの機能を使いたい場合には有料版を購入するか、時間の制限なくDVDから音声抽出したい場合にはフリーソフトの利用がおすすめです。
なお、UniConverterはWAV形式でDVDから音声抽出できるソフトです。WAVは圧縮されていないファイル形式でMP3よりもいい音質の音声ファイルです。DVDからのWAVでの音声抽出が必要な場合には、UniConverterしか選択肢がありません。
フリーソフトなどではWAVでのDVDからの音声抽出はできないので、WAVでの音声抽出が必要な場合には、UniConverterの有料版の購入も検討したほうがいいでしょう。
UniConverterでDVDから音声を抽出する方法は次のとおりです。
PCにDVDをセットして、UniConverterをインストールして起動したら、画面の上にあるDVDのマークをクリックします。するとDVDが分析されます。
DVDから音声を抽出したいチャプターを選択して、画面の右側にある歯車マークをクリックします。すると、変換後のファイル形式の選択などのDVDから音声を抽出するための細かい設定をする画面が開きます。「音声」を開いてMP4やWAVなどの音声の抽出後のファイル形式と音質を選択します。
すると変換後のファイル形式が変更されます。DVDから音声を抽出するときの詳細を設定できたら「変換」をクリックします。するとDVDからのMP3やWAVでの音声の抽出が始まります。