2022年09月12日更新
iOSエミュレーター「PPSSPP」の使い方!iPhoneでPSPを楽しもう
iPhoneで利用可能なiOS用のPSPエミュレーターが「PPSSPP」です。PPSSPPは脱獄無しで利用可能なiOS用のPSPエミュレーターで、ROMの準備さえできればダウンロード/インストール可能です。この記事ではPPSSPPの使い方を説明していきます。
目次
iOSエミュレーター「PPSSPP」の使い方
iPhone(iOS端末)で利用可能なアプリは色々ありますが、iPhone(iOS端末)で通常はできないゲームができれば、と考える人も少なくありません。やりたいものの1つにPSPがあるという人もいると思いますが、それが可能なのがPPSSPPというエミュレーターです。
PPSSPPとは
PSPの画質は、スマホのきれいな画質に慣れた今実際に見てみると、どうしても見劣りしてしまい、どうせやるなら高画質な画面でやりたいと思う人が多いでしょう。
スマホの画質でPSPゲームをすることができるのがPPSSPPで、そういったことを理由にPPSSPPを利用する人も多いです。まずは、そんなiOS端末用のPSPエミュレーターであるPPSSPPとはどういったものかを説明していきます。
iPhoneでPSPを楽しめるiOSエミュレーター
PPSSPPとは、前述した通りiPhoneでPSPを楽しむことができるiOS用のエミュレーターです。iPhoneの場合アプリストアには存在しないため、Androidでいう野良アプリという位置づけのファイルを導入する必要があります。
PPSSPPには他にも、パソコン版(Windows/Mac/Linux)やAndroid版もあり、Androidの場合はアプリストアにPPSSPPがあるためiPhoneより導入に手間取ることは少ないです。
パソコン版でもAndroid版でも、そしてiPhone版でも、PPSSPP自体は無料で利用可能なエミュレーターなので、PSPゲームを所持している人の中には利用している人も少ないですが存在しています。
iPhoneを脱獄なしでゲームをプレイできる
今回説明するPPSSPPは、前述したようにアプリストア外のアプリです。iPhoneの場合、基本的にアプリストア外のアプリは導入することができず、ストア外のアプリを利用する場合は通常iPhoneを脱獄なしに利用することはできません。
iPhoneの脱獄とは、制作元(今回の場合はApple社)が制限している機能を開放するものです。セキュリティ上の問題などでApple社が設定しているもので、iPhoneを安全に利用するためのものでもあります。
そのためApple非公認のアプリの利用が可能になるのもだいたい脱獄なしでは利用できない事が多いですが、PPSSPPの場合は脱獄なしでもPSPエミュレーターとして利用することができます。
iPhoneでPPSSPPを利用する際の危険性
なお、iPhoneでPPSSPPを利用する際は、そもそもがアプリストアにあるものでない以上、危険性があることを理解しておかなくてはなりません。
脱獄自体に危険性が伴うなら、脱獄なしなら安心ではと思うかもしれませんが、そうもいかないのが現状です。
PPSSPPをダウンロード/インストールするためにアクセスするサイトは海外サイトです。色々なサイトで配布されていますが、基本的に海外サイトは日本のサイトよりウイルス感染の危険性が高く、通信傍受される可能性も否めません。
PPSSPPを利用するのであれば、通信傍受を防ぐために少なくともVPNを利用して通信の匿名性を上げておいてください。iPhoneの場合はセキュリティソフトを入れるなどしているとVPNを利用できますし、VPNが利用できるサービスもあります。
VPNがオンになっていれば上記のように表示されますので、iPhoneにPPSSPPを入れた際に通信傍受されてIPアドレスなどが筒抜けにならないよう事前に防いでおきましょう。
必要なもの/おすすめツール
iPhoneで、脱獄無しでPPSSPPを利用する場合、必要なものとしては次のものがあります。
- iPhone
- PPSSPPのIPAファイル
- 遊びたいPSPゲームのROM(ISOファイル)
iPhoneへのPPSSPPの導入サイトやアプリは色々あります。おすすめのところとしては次のところが挙げられます。
- iOSHaven
- AppValley
- iEmulators
- AltStore(※パソコンが必要)
- Cydia Impactor(※パソコンが必要)
上記は脱獄なしでできる方法ばかりですが、中には脱獄をした上でPPSSPPを導入する方法もあります。
PPSSPPの導入方法
ここからはPPSSPPの導入方法/使い方を説明します。PPSSPPの導入はサイトごとに若干やり方が異なりますので、前述したおすすめサイトのうちいくつかをピックアップして、それぞれ簡単に使い方を説明していきます。
iOSHavenを使用してPPSSPPをダウンロード/インストールする方法
まずはiOSHavenを利用してPPSSPPをダウンロード/インストールする使い方です。下記リンク先がiOSHavenのページですので、こちらへアクセスしてください。
iOSHavenの「INSTALL」ボタンのいずれかを選択します。iOSHavenの画面が暗めか明るめかの選択だけなのでどちらを選んでもiOSHavenの利用に支障はありません。
画面下にある上向き矢印のボタンをタップします。
「ホーム画面に追加」をタップしましょう。iOSHavenのこのページがブックマークされる形となり、ホーム画面からiOSHavenにアクセスできるようになります。
ホーム画面にあるiOSHavenのアイコンをタップするとアプリなど一覧があるiOSHavenが開きます。iOSHavenの画面右下の虫眼鏡マークをタップして、「PPSSPP」を検索してください。
PPSSPPの画面を開きます。
「Signed Links」のうち、任意の「GET」をタップしてPPSSPPをダウンロードしてください。なお、途中変な広告が表示されることがありますがスルーして大丈夫です。
また、GETリンクを押すとハッカーにより追跡されています、というような広告が表示されることもありますが、表示された場合は開いているページを一度閉じて、再度ダウンロードを試みてください。
こういった警告はただの広告であり、「OK」などのボタンをおすことで別のサイトなどに移動させられることもあります。広告が表示された時点では実際に追跡されているということはありませんので安心してください。
AppValleyを使用してダウンロード/インストールする方法
AppValleyを利用してダウンロードする場合の使い方ですが、一度AppValleyのアプリをダウンロード/インストールしてから、PPSSPPをそのストアからダウンロード/インストールするという形を取ります。
AppValleyは下記リンク先へアクセスして「Download AppValley App」をタップしてダウンロードします。
AppValleyなどの外部アプリをインストールする場合はiPhoneの設定から許可をおこなう必要があります。設定アプリを開き「一般」をタップしましょう。
iOS15の場合で説明しますが、「VPNとデバイス管理」をタップし、「Trust AppValley」をオンにすることでAppValleyを利用できるようになります。
AppValleyを起動して、AppValleyの検索バーでPPSSPPを検索して、「GET」をタップすればPPSSPPをAppValleyからダウンロードできます。
iEmulatorsを使用してダウンロード/インストールする方法
iEmulatorsを利用してPPSSPPをダウンロードする使い方の説明に移ります。サイトから直接ダウンロード/インストールする方法なので分かりやすいPPSSPPのインストール方法です。下記リンク先へアクセスし、「Apps」をタップします。
「PPSSPP」を探し、2つあるうちの上のもの(Oldでないもの)をタップします。
「Install」をタップしましょう。
「インストール」をタップして実行してください。なお、こちらの方法の場合も、PPSSPPが外部アプリであることから、iOS上インストールは制限されます。
ここまで説明した方法でPPSSPPのインストールができたら、そのため、iPhoneの設定の「一般」にある「プロファイルとデバイス管理」もしくは「VPNとデバイス管理」からPPSSPPの企業証明書を選択して「信頼」してください。
iOSのバージョンによって「一般」項目で選択するものは変わってきますが、そこからの流れはおおむね同じです。
初期設定方法
PPSSPPのIPAファイルをダウンロード/インストールできたら、PPSSPPを利用することができます。
PPSSPPの初期設定では、快適に利用するためにいくつか設定変更する必要があるため、ここからはPPSSPPの初期設定をおこなう方法/使い方の説明に移ります。
日本語へ変更する方法
PPSSPPはデフォルトの状態だと英語表記になっています。そのままでも問題なく使える、という人はいると思いますが、日本語表記のほうが確認しやすい部分も多いため設定変更しておきましょう。
設定(Setting)メニューで「System」→「Language」で「日本語」を選択してください。これだけで日本語表記に設定することが可能です。これ以降の説明は言語を日本語に設定している前提で説明しています。
コントローラーなどの設定方法
PPSSPPは画面上に表示される仮想コントローラーを利用してゲームの操作は可能なのですが、画面上に表示されるため邪魔に感じるという人も少なくありません。
ただでさえスマホの画面は小さいので見づらく、重要な部分が隠れてしまう、というようなこともあります。仮想コントローラーでは操作しづらいということであれば、外部コントローラーを利用しましょう。
MFi認証を取得しているコントローラーを所持しているのであれば、それを利用して快適にプレイすることが可能になります。Switchの純正コントローラーでも十分ですし、サードパーティ製のゲームパッドなどでも接続ができれば利用可能です。
コントローラーのボタン設定の使い方ですが、PPSSPPの設定画面にある「コントロール」→「キーの割り当て」から好きなようにカスタマイズできるため、任意の設定に変更してください。
特にキーの割当は気にしない、という場合でも、決定キーの設定だけは変更しておきましょう。海外だと、何故か決定キーが「✕」になっていて、PPSSPPもデフォルトの決定キーが「✕」ボタンになっているためです。
日本の場合は「○」が決定ボタンで、実際そういった環境でPSPを利用していた人が多いと思いますので、PPSSPPの設定で決定ボタンを「○」に変更しておくことをおすすめします。
また、デフォルトの設定の場合はゲームの読み込みに時間がかかるなど動作が安定しないことがありますので、設定画面の「ツール」→「開発者向けツール」で、「CPUコア」を「IRインタプリタ」に変更してください。
そして、解像度を挙げてPSPゲームをプレイしたいという場合は、「グラフィックス」設定で変更可能です。○xPSPはPSP実機の画像の解像度の何倍かという表記ですので、好みの設定に変更してください。
iOSエミュレーター「PPSSPP」の使い方
PPSSPPの初期設定が完了したら、あとはゲームソフトであるROMファイルを読み込んでiPhoneでPSPゲームをプレイする、ということになります。
ただし、ゲームソフトをPSP本体に差し込んで利用するのとは勝手が違うため、ROMファイルは事前に準備して入れておかなくてはなりません。
ここからはiOSで利用できるのPSPエミュレーター「PPSSPP」の使い方の説明に移ります。
ゲームの始め方/ゲームデータの転送方法
PSPのゲームをiPhoneでできるということになるため、それに必要なゲームソフト(ROM)の転送なども必要です。ゲームの起動は「ゲーム」タブでゲームのROMファイルが保存されているフォルダを開き、遊びたいゲームのアイコンをタップすることで可能です。
ゲームデータの転送方法は、パソコンを介する方法とiPhone内で完結する方法とがあります。簡単なのはパソコンからROMファイルをiCloudなどを介して移動する方法です。他にも脱獄が必要なゲームデータの転送方法もありますがそちらは割愛します。
iPhoneでPPSSPPにROMを入れる方法
iPhoneでPPSSPPにPSPのROMデータを入れる方法ですが、まずはパソコンからiPhoneにROMファイルを移動します。
iPhoneに移動したROMファイルを、ファイルアプリで「このiPhone内」にある「PPSSPP」のフォルダ内へ保存します。あとはPPSSPPを起動して、移動/追加したROMファイルをPPSSPP内で探して起動する、という流れで完了です。
こちらの方法は脱獄なしででできるため、絶対に脱獄なしでPPSSPPを利用したいという人におすすめの方法です。脱獄なしでなくてもいいという場合は別の方法もありますが、ここでの説明は割愛します。
なお、PPSSPPで利用するROMデータは、自分で吸い出しをするようにしてください。これにはPSP本体とパソコンが必要ですし、PSPを改造する(CFWというファームウェアをPSPに導入する)必要があるため、使い方も少し煩雑なこと含め注意が必要です。
ネット上にPSPソフトのROMデータ(ISOデータ)がありますが、これをダウンロードするのは著作権法違反となります。ネット上にあるPSPソフトのROMデータは全て違法アップロードされたものだからです。
また、著作権法違反という話の他にも、ROMデータをアップロードしているサイトは海外サイトである事もあってウイルス侵入の危険性が高いです。
ROMデータをダウンロードしたらウイルス感染した事例も多いので、ROMファイルをネット上から入手することは絶対にしないでください。
iPhoneでPPSSPPのセーブデータをバックアップ/復元する方法
PPSSPPは、署名切れなどが原因で突然起動しなくなることもあります。その場合、セーブデータがなくなってしまう、確認できないということもあるため、セーブデータは万一に備えてバックアップしておくことをおすすめします。
PPSSPPのバックアップしたセーブデータは、PPSSPPの方に復元することも可能です。まずはバックアップ方法ですが、脱獄なしかつiPhone内で完結したい場合はファイルアプリを活用します。
「このiPhone内」にある「PPSSPP」フォルダの中に「PSP」フォルダがありますので、その中にある「PPSSPP_STATE」や「SAVEDATA」などのセーブデータに当たるものを選択して、ファイル移動ボタン(フォルダマーク)をタップします。
iCloudやDropboxなどのiPhone内とは別の場所を選択して「コピー」することで貼りつけができ、PPSSPPのセーブデータのバックアップが完了します。
バックアップしたデータを脱獄無しで復元する場合は、バックアップした場合と逆の流れを取ることで可能です。iCloudやDropboxなどにコピーしたPPSSPP内のバックアップデータを選択し、ファイル移動ボタン(フォルダマーク)をタップします。
「このiPhone内」にある「PPSSPP」を選択して「コピー」をタップします。
確認画面が表示されるため、「置き換え」をタップすることで、セーブデータの復元が完了します。
iOSエミュレーター「PPSSPP」でのトラブルの対処法
さて、iOS端末であるiPhoneで利用可能なPPSSPPは、脱獄不要とは言え導入するにあたりトラブルが生じることも少なくありません。どういったトラブルが生じるのか、トラブルが生じた際の
PPSSPPをインストール/起動できない
PPSSPPは、脱獄なしで利用できますが、インストールしようと思ってもエラーが表示されてインストールできない/起動できないことがあります。これは企業向け証明書の期限切れが原因であることが多いです。
この場合、すぐにPPSSPPを利用しなくてもいいという場合は新しい企業向け証明書に更新されるのを待ちましょう。
すぐにPPSSPPを利用したい場合、別のサイトのPPSSPPのIPAファイルをダウンロードすることを検討してください。その際、脱獄なしでできるか、脱獄しないと利用できないかも合わせて確認しておく必要があります。
なお、脱獄なしでパソコンとCydia Impactorというソフトを準備し、iPhoneに入れたいIPAファイル(今回はPPSSPPのIPAファイル)を準備します。iPhoneをパソコンに接続してCydia Impactorを利用してiPhoneにIPAファイルをインストールすることが可能です。
企業向け証明書の期限が切れている場合はこちらの方法で対応可能なので、パソコン環境があればこちらの方法も検討してください。
PPSSPPを起動できるがゲームを始められない
PPSSPP自体のインストールは完了し、PPSSPP自体の起動も可能なものの、ゲームを始められない(ROMの読み込みができない)という場合は、設定メニューの「CPUコア」を「IRインタプリタ」に変更で対応可能です。
ゲームを安定的に利用するために必要な方法として前述していますが、ゲームの読み込みの際にも影響することがあるため、こちらは事前に設定しておくことをおすすめします。
最後に
PSPのゲームがiPhoneでできるiOS用エミュレーター「PPSSPP」は、脱獄なしでiPhone内にインストールすることが可能です。
ただし、エミュレーター自体が海外のサイトからのインストールということもあり、ウイルスなどに感染する恐れもあるため、その点は理解した上で利用する必要があります。
また、ROMデータは自身で準備する必要がありますが、ネット上からのダウンロードは法律違反となりますし、こちらもウイルス感染の可能性もあるため二重の意味で危険です。
そういった危険も伴うことも理解した上で、PPSSPPを導入して使うようにしてください。