「Autodesk SketchBook」の使い方をくわしく紹介!
ペンツールやコピックの種類が豊富なペイントツールAutodesk SketchBookは、どのデバイスでも使用することができ、しかも無料でダウンロードすることができます。Autodesk SketchBookの特徴や使い方について紹介します。
目次
「Autodesk SketchBook」とは
「Autodesk SketchBook」とはCADなどを手掛けているAutodeskが提供している高機能のペイントアプリで、豊富なペンツールやコピックの種類が特徴です。
優れた機能を搭載しているにもかかわらず、2018年からは無償でダウンロードすることができ、クオリティの高い作品が作成できるアプリとして知られています。
特徴
Autodesk SketchBookの最大の特徴は、優れた豊富な全機能をすべてのユーザーに無償で提供しているという点です。しかも、Windows・iOS・Android等あらゆるデバイスやプラットフォームで使用する事が可能です。
Autodesk SketchBookには、Autodesk SketchBook Proという有償の製品版もあります。Autodesk SketchBook Proの製品版も一定期間無償でダウンロードして使用する事が可能です。
多彩な機能と滑らかな描画ができるイラストソフト
Autodesk SketchBookは、ペンツールやコピックの種類が豊富にある他、定規機能など多彩な機能が搭載されており、滑らかな描画をすることができるイラストソフトとして、プロのデザイナーやアーティストなどにも愛用されています。
クイックアクセス機能を使用したり、作成した画像を保存してカメラロールに書き出しをすることもできます。書き出した画像を何度も編集することができます。
「Autodesk SketchBook」を使うための準備
まず、自分の持っているデバイスにAutodesk SketchBookをインストールします。できれば、画面の指示に従って会員登録をしてログインとセキュリティのための2段階認証を済ませておきます。
アプリ/ソフトのダウンロード
自分のデバイスに応じて、Autodesk SketchBookの公式サイトあるいはそれぞれのデバイスのアプリストアからダウンロードします。
ファイルの表示だけが必要な場合は、ダウンロードせずに無償のツールを入手してファイルを表示するという使い方もあります。
ファイルを表示するだけの場合は、新しいファイルをアップロードする画面が表示されます。
ダウンロードを行う場合は「次へ」をクリックし、使用する資格を選択します。
次に、使用しているPCのオペレーティングシステムと言語を選択します。
サインイン画面が表示されますので、メールアドレスを入力します。会員登録していなければ、新規でアカウントを作成して会員登録をすることができます。
会員登録しているパスワードを入力します。
任意の会社名、都道府県、電話番号など必須入力項目に入力し、ダウンロードを開始します。
セットアップファイルの保存先を指定します。
ファイルの保存先を指定したら、ダウンロードが始まります。
セットアップファイルのダウンロードが完了したら、PCにインストールします。
「使用許諾およびサービス契約」にひと通り目を通して「同意する」にチェックを入れます。
インストール先を指定して「インストール」をクリックします。
「正常にインストールされました」の画面が表示されたら、インストールの完了です。
アプリ起動/会員登録
Autodesk SketchBookを起動させると、サインイン画面が表示されます。作成した作品を保存するためには必要ですし、簡単にアカウントを作成して会員登録することができますので、会員登録することをおすすめします。
サインイン画面の「アカウント作成」をクリックすると、作成に関するポップアップ画面が表示されます。氏名やメールアドレス、パスワード等必要事項を入力します。Autodesk SketchBookの使用条件をクリックしてひと通り目を通します。
入力したメールアドレスにアカウント作成のメールが送信されますので、受信トレイを確認します。
Autodesk SketchBookからアカウントについてのメールが送信されているかどうかメールの受信トレイを確認します。「電子メールを確認」をクリックして、会員登録手続きを行います。
「電子メールを確認」をクリックすると、「アカウントは確認されました」というポップアップ画面が表示されます。Autodesk SketchBookからのメールを受け取るかどうかを選択して「完了」をクリックします。
アカウントを保護するために2段階認証を使用することができます。
2段階認証を行なうためには、認証アプリをスマホにインストールしておく必要があります。準備ができていなければ、後で行うことも可能です。アカウントを作成して会員登録が完了したら、Autodesk SketchBookを起動します。
Autodeskのアカウントを作るとフル機能利用できる
Autodesk SketchBookは、アカウントを作成しなくても7日間は使用する事が可能です。しかし、アカウントを作成して会員登録をしておくと、Autodesk SketchBookのフル機能を無料で利用することができます。
また、すべてのAutodesk製品にアクセスすることも可能ですので、会員登録を済ませておくことはおすすめです。
「Autodesk SketchBook」の画面の見方
Autodesk SketchBookのインストールが完了したら、起動します。CLIP STUDIO PAINTなど他のペイントツールを使用したことがあるなら、シンプルな起動画面という印象かもしれません。
画面の見方
Autodesk SketchBookの起動画面は、初めての人でも直感的に操作することができるようなシンプルな画面です。画面の見方に慣れたらすぐに画像を作成することができます。
ペンツール
起動画面の左側にペンツールがあります。様々なペンの種類を簡単に変更することができます。
各種ツール
起動画面上部には、各種ツールのアイコンが表示されています。一つずつマウスを置いてみてツールを確認するという見方もあります。
各種ツールの中には、パースツールもあります。
塗りつぶしツールも、とても便利なツールです。
ペンのプロパティ
起動画面左側にあるペンツールの中から好きな種類のペンを選択すると、ペンのプロパティを設定する画面がポップアップで表示されます。その画面の中の「タイプ」をクリックすると様々な種類のタイプを設定できます。
また、サイズや透明度、色なども簡単に変更することができますので、見方に慣れるために一つずつ触っていみることができます。
レイヤーパネル
起動画面上部にあるアイコンの中の「レイヤ」をクリックすると、画面右側にレイヤに関する設定画面が表示されます。そのレイヤパネルでレイヤの新規追加や順番の入れ替え、レイヤのロックなどの設定を行うことができます。
「Autodesk SketchBook」の使い方~クイックアクセス~
よく使うツールは、クイックアクセスができるように起動画面左下のツールプロパティに収められています。クイックアクセスにより、作業を円滑に進めることができます。
クイックアクセス
画面左下部にあるツールプロパティの中をフリック操作することにより、クイックアクセスで簡単にツールを変更することが可能です。まず、それぞれのアイコンの見方を確認することができます。
1つ前のブラシに戻る
起動画面左下にあるツールプロパティの中の左に向いている矢印をクリックすると、ひとつ前のブラシに戻ることができます。何回かクリックすると、クリック数に応じた前のブラシに戻れるので便利です。右向きの矢印で進みます。
消しゴム(透明描画)
画面左下にある消しゴムアイコンをクリックすると、描いたものを消すことができます。やわらかい消しゴムを使用すると、ぼかした感じの画像になります。
スポイト
スポイトツールとは、画面上の色を拾うことができる機能の事です。クイックアクセスで使用できます。
ブラシバック
よく使用するブラシをツールプロパティのブラシバックに入れておいてクイックアクセスすることにより、数ある中からお気に入りのブラシを探す手間を省くことができます。
キャンパス左右反転
キャンパス左右反転も簡単に行うことができますので、画像を好きな角度で描くことができます。そのまま保存・書き出しを行うこともできます。
「Autodesk SketchBook」の使い方~ペンツール~
Autodesk SketchBookの特徴の一つは、ペンツールの種類の豊富さです。ペンツールのブラシライブラリの見方に慣れることが必要です。よく使用するものをクイックアクセスできるように設定することができます。
使い方
起動画面左側のペンツールの上部にあるアイコンをクリックすると「ブラシライブラリ」が表示されます。
170種類以上のペン/カラーの変更とコピック
Autodesk SketchBookでは、鉛筆・水彩・マーカーなど170種類以上のペンの種類があります。「ブラシライブラリ」をスクロールして画面の見方に慣れるようにします。しばらく探していると、自分が求めているペンのタイプがほぼ見つかるはずです。
ペンの色を変更したい場合は、画面上部の「色エディタ」をクリックするとバレットが表示されます。そのパレットの色をクリックするだけで簡単に変更できます。クリックするまでは、選択した色で保存されます。
自分の好みの色を探したい場合は、起動画面上部の右側にある「コピック」アイコンをクリックします。コピックライブラリが表示されますので、その中からこだわりの色を探すことができます。
ペンサイズ/透明度調整
ペンの種類を選択したら、その一つ一つの太さや透明度などを細かく設定することができます。細かいところまで描写するのに役立ちます。設定はそのまま保存することができます。
「Autodesk SketchBook」の使い方~応用機能~
Autodesk SketchBookの画面の見方に慣れれば、クイックアクセスなどのツールを応用して、クオリティの高い作品の書き出しを行うことができます。
使い方
起動画面上部にある各種ツールアイコンの見方に慣れます。
手ブレ補正
手描きで書き出しを行う場合、「手ブレ補正」アイコンをクリックして、手ブレ補正を行うことができます。また、「手ブレ補正」の右横の「予測ストローク」をクリックすると、定規を利用しなくても図形や直線、曲線を認識して補正してくれます。
補正の強さを設定できますので、画像を見ながら適宜変更することができます。
レイヤーの新規追加/順番入れ替え
画像によっては、レイヤを新規追加したり、順番を入れ替えたい時があると思いますが、レイヤパネルからクイックアクセスで操作することができます。
背景の透明化と背景色設定
画像を作成する際に、背景を透明化してはみ出しや塗り残しを確認したい場合があると思います。背景色の変更は、「背景色透明化アイコン」横のカラーパレットで変更することができます。
塗りつぶし
「塗りつぶし」ツールも利用できます。初期設定では「一つのレイヤをサンプリング」になっていますので、一つのレイヤ全体が塗りつぶされてしまいます。
塗りつぶしたい箇所を選択したい場合は、「すべてのレイヤをサンプリング」に設定変更する必要があります。何度か操作しているうちに、設定の見方が分かってくると思います。
作品の保存/画像書き出し
画像を作成して保存したり、書き出しをしたい場合は、起動画面最上部左端の「ファイル」をクリックします。表示された一覧の中に「保存」がありますので、いずれかを選択してクリックします。
完成した画像をカメラロールに保存して書き出しをしたい場合は「共有」をクリックします。表示されたメニューの中の「画像を保存」をクリックすると、カメラロールに書き出しが行われます。書き出した画像は何度も編集することができます。
クリッピング機能の代用
Autodesk SketchBookには、他のペイントツールに搭載されているクリッピング機能がありません。画像に陰影をつける作業の場合などにクリッピング機能は便利ですが、「不透明度ロック」を利用することにより、クリッピング機能を代用できます。
レイヤパネルの中に「南京錠」アイコンがあります。これをクリックすると不透明度ロックが有効になります。すると、クリッピングのようにはみ出さずに塗ることができます。
そして、ペンツールの「明るい」~「暗い」の透明度を利用することにより、陰影をつけることができます。その後、カメラロールに書き出しを行ってみて確認します。