2022年04月07日更新
iOS15の「集中モード」と従来の「おやすみモード」の違いは?
iOS15にすることで追加された「集中モード」ですが、従来の「おやすみモード」とどう違うかご存知ですか? この記事ではiOS154の「集中モード」と従来の「おやすみモード」との違いはなにか、使い分けの仕方とともに解説していきます。
iOS15の「集中モード」と従来の「おやすみモード」の違いは?
iOS15へのアップデートがリリースされて数ヶ月。iOS15の新機能は皆さん使いこなせていますか?
iOS15では様々な新機能が追加されていますが、その中でも注目されていたものが「集中モード」です。iOS14以前のiPhoneを利用していた人はご存知かと思いますが、「おやすみモード」という機能がありました。
この「おやすみモード」をiOS15へアップデートする前はよく利用していた、アップデートしていない人は今も利用しているという人も多いのではないでしょうか。
「集中モード」とiOS14までの「おやすみモード」との違い
さて、そんなiOS15の新機能の一つである「集中モード」ですが、これまで同じような名称の「おやすみモード」を利用していた人には、iOS15の「集中モード」はどういうものなのか戸惑っている人も多いと思います。
そもそもiOS15の「集中モード」とiOS14の「おやすみモード」にはどういった違いがあるのか、という点から解説していきます。
「集中モード」には種類がある
まず前提の話として、iOS15の「集中モード」には、様々な種類があります。iOS15の「集中モード」で設定できる内容としては「カスタム」「ゲーム」「フィットネス」「マインドフルネス」「読書」「運転」があります。
デフォルトの状態だと「おやすみモード」「パーソナル」「仕事」「睡眠」が設定されています。
「仕事」「パーソナル」「ゲーム」などは目的別に設定できるため使いやすく、自分で好きなようにカスタマイズした「集中モード」は自分はこういった形で設定したい、というようなときに便利なモードです。
モードを複数のApple製デバイス間で共有できる
また、iOS15の「集中モード」はApple製デバイス間で共有することが可能です。これは「集中モード」の「デバイス間で共有」がオンになっている状態である必要があります。
Apple製のデバイス間での共有を有効にしている場合、iPhone以外――MacパソコンやApple Watchなどでも自動的に反映されるようになるため、自身が所持している同期済みのデバイスそれぞれ設定する手間がありません。
これにより、iPhoneで通知をオフにしているにも関わらずApple Watchでは通知が鳴ってしまったというようなことを防ぐことができます。Apple製品を色々と所持しているという人には便利でしょうし、不要であればオフにすることもできます。
設定モードごとに通知を許可するアプリを指定可能
なお、iOS15の「集中モード」では設定した「集中モード」の内容ごとに、通知を許可するアプリの指定もできます。このモードに設定しているときはこのアプリ以外の通知は受け取りたくない、というような場合に嬉しい設定と言えるでしょう。
通知を許可する対象のアプリはすべてオフと言う形も可能です。また、連絡先についても許可/拒否の設定が可能で、電話の着信を受けたい相手の選択ができます。この人からの着信は必ず鳴るようにしたいという場合は指定しておきましょう。
通知を「ロック中は知らせない」がなくなった
ただ、iOS14以前の「おやすみモード」の設定にあった「ロック中は知らせない」という機能はiOS15の「集中モード」ではなくなりました。ロック解除時のみ通知を受けるようにしていた人にはこの点での苦情が出ているようです。
画面ロック中は使っていない状態でもあるため、使っていない間は通知が来ないようにする、というようにしていた人にとってはこの部分は不便に感じる部分でしょう。
ただ、iOS15では「集中モード」中に受け取った通知をロック画面に表示させるということができます。
ロック中に通知が鳴らないようにした上で通知の内容を表示するというようなことができるため、それを以前まであった「ロック中は知らせない」の代替案としてみてください。
「おやすみモード」は「集中モード」の中のひとつ
ここまでiOS15の「集中モード」の内容を主体に紹介しましたが、iOS15では「おやすみモード」がなくなってしまったのか、というと、そういうわけではありません。前述した「集中モード」の項目の中に紹介しているように、「集中モード」に統合されています。
iOS15の「集中モード」で選択できるうちの1つという扱いになっているため、おやすみモードとほぼ同じような設定がしたい場合は「集中モード」で「おやすみモード」を利用すればOKです。
前述したとおりロック時は通知を知らせないようにする機能が使えないですが、それ以外iOS15の「集中モード」と従来の「おやすみモード」大きな違いはありません。
iOS15アップデート前の従来の「おやすみモード」と同じような使い方がしたい場合「集中モード」の「おやすみモード」を使いましょう。
「おやすみモード」と「睡眠モード」の違い
ちなみに、iOS15の「集中モード」の中には「おやすみモード」だけでなく「睡眠モード」があります。内容を見るとどちらも同じものなのではないか、と思っている人も多いでしょう。しかし、実際のところ設定できる内容に違いがあります。
「Do Not Disturb」か「Sleep」かの違い
iOS15の「おやすみモード」と「睡眠モード」は、日本語で見ると同じように見えるので混乱しますが、英語表記でのモードで確認するとその違いがわかります。
「おやすみモード」は英語表記だと「Do Not Disturb」になります。「Do Not Disturb」を訳敷いた内容は「邪魔しないでください」です。「おやすみ」の意味合いとしては「寝る」ではなく「休憩」に近いわけですね。
iPhoneの「集中モード」で「おやすみモード」にしているうちは通知を受け取りたくないと、いうような場合に利用できる汎用性の高いモードです。アプリを利用している間通知が来て邪魔をされたくない、というようなときに使える機能です。
なお、「休憩」という意味の「おやすみモード」とはいえ、その使い方はiPhoneを使う人似合わせれば問題ありません。「睡眠」時に利用するのも問題ないので、これまで「おやすみモード」をそういった用途で利用していた人はそのままでも大丈夫です。
では「睡眠モード」はというと、こちらは「Sleep」、つまり「睡眠」時に利用するモードです。
iOS15の「おやすみモード」と異なり、「睡眠」に関するモードということもあり、睡眠時間をヘルスケアデータとして残してくれるという補助機能もついています。
ヘルスケアアプリに就寝時間や起床時間、就寝準備時間を登録しておくことで自動的に「睡眠モード」をオンにしてくれますので、睡眠を取ることを視野に入れた動作をしてくれるモードとも言えますね。
また、アラームとの連動も可能なので、「睡眠」を重視した内容で「集中モード」をiPhoneに設定したい場合は「睡眠モード」が適しています。
どんなときにどっちを使う?
iOS15の「集中モード」の「おやすみモード」と「睡眠モード」は、どちらをどんなふうに使えばいいのか、ここまでの説明でも判断しかねるという場合は次の内容で区別してみましょう。
iOS15の「集中モード」のうち「おやすみモード」は通知で邪魔されたくない、通知を鳴らす状態や着信を受け取る相手を制限したいと言うような場合に使いましょう。基本的に起きている間に利用するのはこちらの「おやすみモード」と思ってもらえばいいです。
それに対し、iOS15の「睡眠モード」は文字通り睡眠を取るときに利用しましょう。寝ている間に通知が鳴ったり着信音が鳴ったりすると起きてしまいますよね。
そんなとき、睡眠を邪魔しないようにできます。ヘルスケアアプリやアラームアプリと連動させて、自身のヘルスケア管理を並行しておこなうことも可能なので、そういった設定も込で利用したいという場合には「睡眠モード」の利用をしましょう。
最後に
iOS15でiPhoneに追加された新機能である「集中モード」は従来の「おやすみモード」を含んだ通知や着信を制限できる機能です。
従来の「おやすみモード」で利用できたロック中の通知のブロックはできませんが、カスタマイズできるようになって以前よりもより便利に使うことができるようになっています。
iPhoneをiOS15にアップデートした人、これからiOS15にアップデートする人どちらもいると思いますが、アップデートした際にはiOS15の新機能である「集中モード」をぜひ使ってみてください。