【クリスタ】「パース定規」と「グリッド」の基本の使い方!
クリスタのパース定規の使い方やパース定規でグリッド線の使い方について説明していきます。一点透視、二点透視、三点透視図法やクリスタのパース定規の基本的な使い方、クリスタの3D素材を使った背景の書き方などを簡単に説明しています。
目次
クリスタとは?
クリスタとは、「CLIP STIDIO PAINT」のことでセルシス社の画像編集ソフトの略称です。クリスタは、MacやWindowsの他、iPadでも使用できるソフトになっています。
マンガ/イラストのデジタル作画用ツール
クリスタは、マンガ/イラストのデジタル作画用ツールで、ComicStudioやIllustStudioの後継ソフトとなるものです。イラスト製作に必要な機能を兼ね備えたPROや漫画製作が強化されたEXというソフトが販売されています。
【クリスタ】「パース定規」とは?
クリスタについて、説明したところでここでは、クリスタの「パース定規」について説明していきます。
パース定規とは?
パース定規とは、立体感のある背景を描くときに役に立つクリスタのツールの一つです。パースには、一点透視、二点透視、三点透視図法と呼ばれる手法があります。
遠近感のある背景を描くときに使用されるツール
クリスタのパース定規は、透視図法(パースペクティブ)と呼ばれる遠近感のある構図を描くためのツールです。パース定規を使用して背景などを描くと正しい遠近感を把握することができるので、正しい立体表現ができます。
アイレベルとは?
クリスタのパース定規のツールなどの透視図法を使った方法で絵を描くときによく聞く言葉にアイレベルという言葉があります。アイレベルとはいったいなんなのでしょうか、ここではアイレベルについて説明します。
人の目の高さ/カメラの高さのこと
アイレベルとは、視線の高さ、イラストを見ているカメラの高さのことです。基本的には、一点透視では描いている人の目の高さにアイレベルを設定します。
しかし、例えば上から見下ろしたような絵を描きたい場合は、アイレベルはもっと上のほうになり、逆に下から見上げた絵を描きたい場合は、アイレベルはもっと下のほうに設定します。アイレベルの設定位置によって同じものでも見え方が異なってきます。
消失点とは?
クリスタのパース定規のツールを使う時にアイレベルと同じくらいよく耳にする消失点というものがあります。ここでは、消失点について説明します。
平行線の収束する地点のこと
パースを使って、対象物を描く時は対象物の奥行きの線は奥に行けばいくほど小さくなっていきます。そして、アイレベルまでいくと見えなくなります。この点を消失点といい、アイレベル上に収束する地点のことです。
絵で見えている物体は、消失点に向かって小さくなっていきます。ただし、消失点は、二点透視や三点透視だと複数ある場合もあります。
グリッド線とは?
クリスタのパース定規を使う時に便利な機能としてグリット線というものがあります。ここでは、グリット線について説明していきます。
画面に表示される目安にするための罫線のこと
グリット線はキャンパスに方眼用紙のような網目状の罫線を表示させることです。このグリット線を使って絵を描くときに色々と応用することができます。
パース定規の設定手順
ここでは、クリスタでのパース定規の設定の手順について説明していきます。
パース定規を選択する
クリスタのパース定規の設定の手順ですが、まず、パース定規を選択します。
ツールプロパティをサブツールで開き設定する
ツールプロパティからサブツール詳細パレットを開いてパース定規の設定を行います。
【クリスタ】「パース定規」と「グリッド」の使い方~基本編~
クリスタでのパース定規とグリットの基本的な使い方について説明していきます。
二点透視図法の背景の描き方
ここでは、クリスタでのパース定規とグリット線を使った二点透視図法での基本的な背景の書き方について説明していきます。
パース定規の設置
クリスタのパース定規の設置ですが、パース定規は、定規ツールの中にあります。パース定規を選択して、ツールプロパティ内の「透視図法を変更」と「編集レイヤーに作成」にチェックを入れておきましょう。
「編集レイヤーに作成」のチェックは、外すとクリスタの全てのレイヤーで利用できるパース定規を作成できるようになります。
消失点を決める
クリスタのキャンパス上でパース定規を作成します。まずラフの絵の上にガイド線を2本引きます。2本目のガイド線を作成するとガイド線が交わった部分に消失点が作成されます。このガイド線は後からでも移動できます。
二点透視図法では、消失点が2点あるので、もうひとつの消失点も同じように作成します。
アイレベルを水平にする
消失点同士を結ぶ直線が、アイレベルです。ラフをもとに起こすとアイレベルは水平ではない場合が多いので、アイレベルを水平にします。
アイレベルを水平にする方法は、アイレベルの線をオブジェクト操作で選択するかCtrlを押しながら対象をクリックして選択し、右クリックします。その後メニューの中から「アイレベルを水平にする」を選択します。これで、アイレベルが水平になります。
ガイド線に沿って線を引く
では、実際の線を描いていきましょう。その前に「特殊定規スナップ」をオンにします。フリーハンドで描く場合はオフにしておきます。
グリッド線を設定する
クリスタのグリット線は、表示してスナップすると等間隔に線を引く場合に便利です。例えば建物の窓枠や扉などのパースがあってもしっかりと大きさを統一したい場合に役に立ちます。
オブジェクト選択で、パースの消失点を選択後、ツールプロパティの中から、グリッドを選択します。
パース定規の色などの変更
クリスタのバース定規では、色や不透明度の変更が可能です。「ファイルメニュー」→「環境設定」の中から「定規・単位」という項目でパース定規の色や不透明度を変更することができます。
【クリスタ】「パース定規」と「グリッド」の使い方~応用編~
クリスタのパース定規とグリッドの使い方の応用編について説明します。
アイレベルが水平な三点透視図法の描き方
応用編といってもアイレベルが水平な三点透視図法の描き方も同じです。絵のラフを描いて、クリスタのパーズ定規を設置して線画を描いていくと絵が描きやすくなります。
アイレベルが傾いた三点透視図法の描き方
アイレベルが傾いていても、基本的な描き方は同じです。どうしても描きにくい場合はキャンパス自体を回転させてアイレベルを水平にし描いていくといいでしょう。
【クリスタ】3D素材からパースを使う方法
クリスタの3D素材を使ってのパース定規を使う方法を説明します。
使い方手順
クリスタの3D素材を使ってのパース定規を使って、背景を描いていくためのクリスタの3D素材の使い方の手順について詳しく説明します。
描きたい絵のイメージを決める
まず、描きたい絵のイメージ(ラフ)を決めて、キャンパスに描きます。
3D背景素材を貼り付ける
クリスタに入っている素材から、使いたい素材をドラッグして貼り付けます。素材パレット下の「素材の貼り付け」をクリックでもできます。貼り付けた素材は、初期位置で読み込まれ表示されます。
3D素材の定規を利用して空間を描く
3D素材には、定規が付いているので、まずは定規を表示させます。この定規を利用すれば、カメラの位置や角度の調節が行えるので自分の好きな角度に設定することができます。
3D人物モデルから遠近のサイズ比をイメージしてサイズを決める
背景の配置が決まったら、3D素材の人物モデルを背景に設置していきましょう。モデルをベースにスナップで床面に設置でき背景と合うように設置することができます。また、モデルのポーズや角度も調節することが可能です。
パース定規にそって背景を描く
クリスタのキャンパスにおいた3D素材、パース定規に沿って背景を描いていきます。これで、3Dを使った背景を描くことができます。