【CLIP STUDIO PAINT】トーンの貼り方をくわしく解説!

クリスタの愛称で親しまれているデジタルイラストツールで有名なCLIP STUDIO PAINTでは、トーンを簡単に貼ることができます。CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の便利な機能を利用したトーンの貼り方や注意点、テクニックを解説します。

【CLIP STUDIO PAINT】トーンの貼り方をくわしく解説!のイメージ

目次

  1. 1CLIP STUDIO PAINT/クリスタとは?
  2. イラスト/漫画など絵を描くためのデジタルツール
  3. 2【CLIP STUDIO PAINT】トーンの基本
  4. トーンの基本設定
  5. モアレとは?
  6. 3【CLIP STUDIO PAINT】トーンの使い方
  7. 使い方の手順
  8. 4【CLIP STUDIO PAINT】トーンを貼るためのテクニック
  9. 便利な機能/ツール
  10. トーンレイヤーの使用方法
  11. 5【CLIP STUDIO PAINT】トーン設定の変更方法
  12. 設定変更の手順
  13. クリスタの便利な機能
  14. 合わせて読みたい!イラストに関する記事一覧

CLIP STUDIO PAINT/クリスタとは?

最近は、漫画やイラストを描く方法として実際のペンやブラシで描くというアナログの方法から、便利で効率の良いデジタルの方法へと変化し、今やデジタルの方が主流になりつつあります。

そんな時代の流れに乗っているCLIP STUDIO PAINT/クリスタは、クオリティの高いイラストや漫画をデジタルで描くことができるイラスト/漫画制作ソフトウェアです。

イラスト マンガ制作ソフト・アプリ CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)

イラスト/漫画など絵を描くためのデジタルツール

イラストや漫画を描くためのデジタルツールCLIP STUDIO PAINTは、クリスタ(クリップスタジオの略)で沢山の愛用者から親しまれています。クリスタには便利な機能が満載です。そして、クリスタにも漫画でおなじみのトーンの機能も備わっています。

アナログでトーンを貼るのは地道な切り貼り作業でしたが、CLIP STUDIO PAINT/クリスタのデジタルツールのおかげで、塗りつぶす感覚の基本的な使い方や貼り方で手軽に作業することができます。

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【CLIP STUDIO PAINT】トーンの基本

クリスタのデジタルツールでトーン作業を行うメリットは、使っても減らないことやゴミや削りかすが出ないことで、使い方や貼り方に慣れるととても便利です。クリスタでは、漫画で良く使用されている網点や万線などの基本的なトーンを貼ることができます。

また、CLIP STUDIO PAINT/クリスタのトーンの貼り方のテクニックは様々で、カラーイラストなどにも応用ができますので、まずはモノクロ原稿用の基本的な貼り方やテクニックをマスターしていくのが良いと思います。

トーンの基本設定

「レイヤー」タブをクリックする

クリスタでのトーンの貼り方として、まず基本設定を行います。クリスタ起動画面の上部にある「レイヤー」タブをクリックします。レイヤーに関する一覧が表示されますので、その中の「新規レイヤー」をクリックします。

「新規レイヤー」をクリックする

レイヤーに関する一覧表が表示されますので、その中から「トーン」を選択しクリックします。

「トーン」をクリックする

まず「影トーン」の基本設定をします。「簡易トーン設定」のダイアログボックスが表示されます。例えば、線数は60.0、濃度は10%、種類は円、角度は45度に設定します。

「簡易トーン設定」画面に入力する

OK」を押すと、トーンレイヤーが作成され、先程の設定どおりのトーンで用紙全体に貼られている状態になります。

確認後「OK」をクリックする

注意点として用紙全体に貼られたままですと作業がしずらいので、一度クリスタ起動画面上部の「編集」タブをクリックします。そして表示された一覧の中から「消去」を選択してクリックします。

「編集」タブの「消去」をクリックする

クリスタ起動画面の右側にある「レイヤープロパティ」のところで網の位置を変更することにより、「影トーン」の貼る位置の設定を変更することができます。網の位置は自分の好みの数字を試してみて、好みの貼り方をすることができます。

「レイヤープロパティ」で設定を変更する

その後、今度は「髪の毛のトーン」など必要なトーンの設定を行います。利用頻度の高い必要な濃度のトーンをオートアクションに記録しすぐに呼びだせるようにしておけば、その都度設定する必要がなく、時間短縮の使い方ができます。

「オートアクション」に記録できる

クリスタ起動画面右の下側にある「レイヤー」の場所で右クリックすることによっても、上記の「簡易トーン設定」のダイアログボックスを表示することができ、トーンの基本設定を行うことができます。

「レイヤー」カテゴリーからも設定できる

単色カラーの設定

CLIP STUDIO PAINT/クリスタでトーンの単色カラーを設定する場合は、クリスタ起動画面上部の「編集」タブをクリックし、表示された一覧の中から「キャンパス基本設定を変更」をクリックします。

「キャンパス基本設定を変更」をクリックする

注意点としてモノクロ原稿の場合は、ここで基本をモノクロに設定しておきます。

「素材パレット」から選択する

次に、「素材」パレットの中から貼りたいトーンを選択します。クリスタの「素材」パレットの中の「単色パターン」には、よく漫画で使用されるトーンの幾つかの種類があらかじめ用意されています。

「ウィンドウ」タブをクリックする

「素材」パレットが表示されていない場合は、クリスタ起動画面上部の「ウィンドウ」タブをクリックします。

「素材」を選択し「単色パターン」をクリックする

表示された一覧の下の方にある「素材」を選択し、「素材[単色パターン]」をクリックします。すると、クリスタ起動画面右側に素材パレットが表示されます。

トーンの貼り方

クリスタでのトーンの貼り方は、難しいテクニックも要らず、慣れると簡単です。トーンを貼りたい部分の選択範囲を設定します。

選択範囲を設定する

その選択範囲に貼りたいトーンをドラッグ&ドロップするだけで、簡単に選択範囲内にトーンが貼られます。

トーンを選択し、ドラッグ&ドロップする

選択範囲は、後から変更することが可能です。注意点は、髪の毛や服のトーンなど必ず貼る必要のあるトーンから貼っておくと効率的に作業することができる事です。

「選択範囲ランチャー」をクリックする

選択範囲ランチャーが表示されない場合は、クリスタ起動画面の上部の「表示」タブをクリックして「選択範囲ランチャー」を選択し、クリックすると表示されます。

モアレとは?

デジタルで絵を描く際にトラブルの一因のひとつとしてあげられるのが、モアレです。モアレとは、意図しない斑紋のような模様が出てしまうことです。これは、重ねたトーンの線数や角度の不一致によって生じてしまいます。

意図しない斑紋が出てしまうモアレが発生すると、せっかく仕上がった作品が汚く見えるのでクオリティの低い出来栄えになってしまいます。それで印刷する前には、モアレが発生していないかを必ず確認することが必要です。

注意点として、トーンの重ね塗りをしたい場合は何度も入念にチェックする事が必要です。

モアレを防ぐための注意点

クリスタでトーンを重ね塗りする際の注意点は、線数と角度をきちんと確認して一致させることです。また、濃度の異なるトーンを重ねると、モアレの発生を防ぐことができます。トーンを貼った後に拡大や縮小、回転をしない事も大切です。

トーンの重なりを調整する

クリスタ起動画面左側のアイコンメニューの中の「レイヤー移動」をクリックして、そこでトーンの重なりを調整することができます。

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【CLIP STUDIO PAINT】トーンの使い方

クリスタのトーンには幾つもの種類があるので、それぞれの使い方を大まかに知っておくことで便利な使い方ができます。網点トーンは、モノクロの印刷でグレーを表示するためのものです。

特に画像をWebで公開する場合は、グレースケールで制作する方が綺麗に仕上がるので、よく使用されています。また、網点の細かいトーンは、印刷する際に縮小した場合黒くつぶれてしまう可能性が高いです。

それで注意点として、濃度は10%~60%、線数は70線以内の設定が望ましいようです。

使い方の手順

網点を設定する

クリスタ起動画面右側の「レイヤープロパティ」で、網点の設定ができます。

線数を設定する

「レイヤー」タブから表示させた「簡易トーン設定」のダイアログボックスで線数や濃度を設定します。線数とは、網点の列数の事で、線数が大きいと網点がぎっしりつまり、線数が小さいと隙間があるという設定になります。

大きすぎると網点がぎっしり詰まりすぎてしまい、印刷した時につぶれてしまう可能性が高くなるのが注意点です。標準的な線数は60~70です。

トーンを貼り足す/消す

クリスタで、作成したトーンを別の場所に貼り足す際のテクニックは、「マジック」や「ペン」などの描画系ツールを選択し、透明色以外の色で塗ることです。

「ペン」アイコンをクリックする

選択範囲を指定してから「塗りつぶし」ツールを使用して、貼り足したい部分を透明色以外の色で塗ることによりトーンを貼り足すというテクニックもあります。

「塗りつぶし」ツールを使用する

クリスタの便利な機能である「囲って塗る」ツールを利用することもできます。

「囲って塗る」ツールを使用する

削ったり、消したりしたい場合は、トーンの「マスク」を「消しゴム」ツールで消すことができます。また、描画系ツールを使用して、透明色で消すこともできます。

「消しゴム」アイコンをクリックする

「消しゴム」ツールを使う他に、透明で描いたり塗りつぶしたりすることにより、はみ出してしまった余計な部分やハイライトなど消したい部分を消すというテクニックも使えます。

トーンの設定変更

クリスタでのトーンの設定変更は簡単です。貼ったトーンは、「レイヤープロパティ」のところでいつでも設定変更ができます。

「レイヤープロパティ」でトーンの設定を変更できる

絵を描いているうちに後から拡大や縮小などをしたくなった場合は、クリスタ起動画面上部にある「オブジェクト」ツールの中の「拡大・縮小・回転」アイコンをクリックして操作することができます。

「拡大・縮小・回転」アイコンを使用する

クリスタ画面下部に表示されている「オブジェクトツール」も同じように利用できます。

クリスタ画面下部のオブジェクトツールを利用する

グラデーションのかけ方

グラデーションをかけたい場合、素材から貼り付けることができます。他のテクニックとしては、好きなグラデーションを選択し、ツールプロパティの描画対象を「グラデーションレイヤーを作成」に変更する方法があります。

クリスタ起動画面の左側のアイコンメニューの中から「グラデーション」アイコンを選択してクリックします。そこで、自分の好みのグラデーションの方向やかかり具合を設定します。

「グラデーション」アイコンをクリックする

その後、キャンパス上でグラデーションをかけたい方向にドラッグするとグラデーションを描けることができます。グラデーションの方向やかかり具合を変更したい場合は、オブジェクトツールにて変更することができます。

グラデーションの詳細を設定できる

クリスタ起動画面のグラデーションの模様の部分をクリックすると、「グラデーションの編集」というグラデーションに関する詳細を設定することができる画面がポップアップで表示されます。そこで、自分の作品のイメージに合わせて設定することができます。

影を表現する

クリスタでは、影も表現することができます。まず、小さな範囲で選択範囲を作成し、そこにトーンを貼り足す形で貼っていく方法があります。足りない部分などは、「ペン」ツールや「塗りつぶし」ツールを使用して、影を入れたい所を描く足すことができます。

「トーン領域を表示」をクリックする

複数のトーンを重ねて貼る場合は、重なる部分のトーンを一時的に非表示にすると見やすくて作業が楽です。また、トーンの濃度が薄くて画面上見にくいと思う場合は、クリスタ起動画面の上部の「表示」タブをクリックします。

表示された一覧の中から「トーン領域表示」を選択しクリックすると、見やすくなって作業効率が上がります。

トーンの削り方

トーンを削りたい場合は、これまでのアナログでの方法は、カッターでトーンを削って柔らかくぼかしを入れるという方法でした。クリスタでは、削るためのパターンブラシを使用し、透明色で塗ることによりトーンを削るというテクニックを使うことができます。

トーンを削るためのパターンブラシは、デフォルト搭載の素材以外にも様々な種類があるので、クリスタで購入することができます。

「エアブラシ」アイコンをクリックする

クリスタ起動画面左側のアイコンメニューの中の「エアブラシ」アイコンをクリックします。すると、エアブラシに関する設定画面に変わります。

「トーン削り」をクリックする

その中の「トーン削り」を選択し、クリックします。

エアブラシのサイズを選択する

「ツールプロパティ」が「トーン削り」に変わります。下の方に「ブラシサイズ」の種類が表示されていますので、その中から選択します。注意点として、削りたい範囲などにもよりますが、大抵は「80」など大きめに設定します。

描画色は透明を選択して、トーンを削ることができます。

【CLIP STUDIO PAINT】トーンを貼るためのテクニック

クリスタでトーンを貼るためのテクニックが幾つかあります。クリスタ搭載の便利な機能やツールを使いこなすことにより、効率的なトーンの貼り方のテクニックを身に着けることができます。

便利な機能/ツール

「クイックマスク」をクリックする

クリスタの便利な機能の一つは、「クイックマスク」を使用して選択範囲を作成することができるという点です。「ペン」や「塗りつぶし」ツールで描かれた部分がそのまま選択範囲になるので、面倒な作業をすることなく、直感的に作業を行うことができます。

「素材の張り替え」アイコンをクリックする

一度貼ったトーンを別のトーンに張り替えたい時も、簡単に変更できます。クリスタ起動画面右側に表示されている素材パレットの下の方にあるアイコンメニューの中のツールを利用します。

変更したいトーンを選択し、素材パレットの「素材の張り替え」アイコンをクリックします。「マスク」機能も便利です。

これは、元の画像を残した状態で不要な部分を消すことができる機能で、直接画像を消す「消しゴム」ツールとは異なり、後でやり直しをすることができます。

トーンレイヤーの使用方法

レイヤーフォルダーを作成する

クリスタでのトーンレイヤーの使用方法も覚えておくと便利です。例えばトーンをずらしたい場合、「レイヤー移動」で移動対象を「トーンの網点」に変更するだけで、貼り付け位置を変えることなく変更することが可能です。

また、トーンの種類が増えるほどレイヤーの枚数が多くなりますが、後から編集したい場合に備えてあまり統合はしない方が効率的です。それで、数が増えたレイヤーをカテゴリーごとにまとめて「レイヤーフォルダー」を作成すると便利です。

フォルダー名も自由につけることができるので、効率的に作業ができます。

Thumb「クリスタ」のトーンの基本の貼り方をくわしく解説!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)をお使いの方は、トーンを使いこなせていますか?...

【CLIP STUDIO PAINT】トーン設定の変更方法

レイヤープロパティで設定を変更する

クリスタでトーンの網点や濃度、線数などの設定を変更することはいつでも可能です。また、必要に応じて拡大や縮小、回転など後から調整することが可能ですのでとても便利です。

設定変更の手順

オブジェクトツールを使用する

網点や濃度、線数などの変更はクリスタ画面右側に表示されている「レイヤープロパティ」で細かく設定できます。また、「オブジェクトツール」を使用することにより、拡大や縮小、回転などの変更を行うことが可能です。

クリスタの便利な機能

クリスタでは、頻繁にアップデートがなされており、様々な機能が追加されています。例えば、AIの技術を利用してトーンを消去したり、分離したりすることができるトーンの消去機能が搭載されます。

主線とトーンが含まれているラスターレイヤー画像から主線だけを残してトーンを消去したり、トーンをグレースケールに変換することができる機能です。

この機能の搭載により、出来上がった作品をデータ化して印刷する際にたまに生じてしまうモアレを防いだり、モノクロ漫画の彩色を効率化したりすることができ、よりクオリティの高い作品への仕上げることができます。

また、同じくAI技術を活用したJPEGノイズ除去機能自動彩色機能も搭載されます。注意点に気を付けて、クリスタの便利な使い方をマスターしていきましょう。

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kittiko
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