「Yahoo!スコア」は危険?メリット/解除方法も解説!
「Yahoo! スコア(ヤフースコア)」とは、Yahoo! JAPAN IDを持つユーザーのデータをスコア化するシステムで、スコアによってユーザーが優良であるかどうかを判別します。今回は「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」のメリットやデメリットを解説します。
目次
- 1Yahoo!スコアとは
- ・ユーザーのデータをスコア化するシステム
- 2Yahoo!スコアが危険と思われている理由
- ・Yahoo!が個人情報を勝手に企業に提供していると懸念されている
- 3Yahoo!スコアに利用されるデータ
- ・利用データ
- 4Yahoo!スコアを利用するパートナー企業のメリット
- ・パートナー企業のメリット
- 5Yahoo!スコアを利用するユーザーのメリット
- ・ユーザーのメリット
- 6Yahoo!スコアを利用するユーザーのデメリット
- ・ユーザーのデメリット
- 7Yahoo!スコアのデフォルト設定の状態
- ・デフォルトの設定はONになっていた
- 8Yahoo!スコアの設定を解除する方法
- ・Yahoo!スコアの利用停止方法
- ・合わせて読みたい!Yahoo!に関する記事一覧
Yahoo!スコアとは
「Yahoo! スコア(ヤフースコア)」とは、Yahoo! JAPAN IDに紐付いたユーザーの個人情報や消費行動などのデータを900点満点でスコア化したもので、スコアの高低によってユーザーが優良であるかどうかを判別します。
ユーザーのデータをスコア化するシステム
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とは2019年7月1日以降、Yahoo!が導入したYahoo! JAPAN IDを持つユーザーのデータをスコア化するシステムで、優良ユーザーかそうでないかが判別されその情報がパートナー企業のサービスに利用されることになりました。
この「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とはYahoo!ユーザーとYahoo! ID連携サイト内での行動にデータ収集と情報提供は限られるため危険性はないと言います。
さらに「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の利用目的とは、ユーザーへの特典等の付与や審査プロセスの簡略化、コンテンツ最適化、サービスの改善、広告の配信などに限定されています。
「信用スコア」と呼ばれるもののYahoo!版
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とは「信用スコア」と呼ばれるもののYahoo!版に当たり、中国などでは既に行われていて賛否両論あるサービスでアメリカ、ヨーロッパなど世界中に広がっています。
「信用スコア」とは金融機関でローンを組む際などに使われていた信用情報を分かりやすく数値化するものですが、「信用スコア」の先駆けである中国では、収入に関わる情報以外にも性格診断などもスコア対象となっています。
日本においても多くのWebサービスと連携していて利用状況に問題ないかなどもチェックされることが想定されていますが、ユーザーのプライバシーの保護に十分に配慮した上で行われるため危険性は低いでしょう。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とは賛否両論ありますが、今回はこの「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が危険かどうか、また「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」のメリットやデメリットを詳しく解説します。
Yahoo!スコア(ヤフースコア)」に個人データを利用されるのは絶対に嫌だという人は、「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の作成を解除する設定ができるのでその方法も紹介します。
Yahoo!スコアが危険と思われている理由
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とはYahoo! JAPAN IDに紐づくYahoo!系サービスでの購入履歴や行動履歴などからYahoo!が独自にユーザーのスコアを算出して格付けするというものです。
このデータに基づいて、ユーザー限定の特典などが付与されたりするようになります。ただこの「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」に関しては発表当初から「Yahoo!に格付けされるのは嫌だ」「個人情報流出で危険なのでは?」など様々な意見が出ています。
ではここからは、「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が危険だと思われている理由について解説していきます。
Yahoo!が個人情報を勝手に企業に提供していると懸念されている
Yahoo! Japanに格付けされることに嫌悪感を感じる点は人それぞれかもしれませんが、前述したようにすでに個人がスコア化された信用情報は存在し決済会社も独自のユーザースコアを持っているため、この点に関しては問題ないでしょう。
ただYahoo! Japanは過去に個人情報流出をしているため、この点に関して危険性を感じている人は多いのではないでしょうか?また多くのパートナー企業に「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が渡る点から個人情報流出の危険性を懸念する人もいるようです。
ユーザーから同意を得ないと提供されることはない
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が多くのパートナー企業に渡る点に関して危険性を懸念する人が多いですが、パートナー企業へはユーザーからの同意を得ないとデータが提供されることはないと言います。
ユーザー情報の登録を求める企業サイトでは、登録時に読む利用規約の中で「個人が特定できない情報に関してはサービス向上のための利用を許可する」という項目があり、「同意事項に同意する」にチェックを入れて登録することになります。
つまり「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」においても算出や利用を自分が許可出している状態なので知らないうちに「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が外部提供されてしまう危険性はないと言えます。
この同意確認をユーザーが見逃した場合、知らないうちに算出されたスコアが外部提供されてしまうということに繋がる危険性はあるでしょう。
ただパートナー企業が使えるのはスコア化されたデータだけで、生の個人情報を見ることはできないとされていて、パートナー企業が情報流出する場合は運営するサービスで取得された個人情報とそれに紐づくYahoo!スコアの情報ということになります。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」として利用されるデータを推測すると、単純に当て嵌まる人間が多すぎてなかなか個人を特定しようが無い状態なのであまり深刻ではないかもしれません。
Yahoo!では有識者から成る「プライバシーに関するアドバイザリーボード」を設置し、10月以降は「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の作成をデフォルトでオフの設定に変更することを決めました。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」はすでに算出済みですが、外部企業に提供されていないスコアについては、10月1日の時点で消去するとしています。
各ユーザーがこのまま設定をオフにしなければ、Yahoo!スコアはYahoo! Japanのパートナー企業に提供されます。Yahoo!スコアの作成や提供を希望しない場合は「Yahoo!スコアの作成・利用」の設定ページでオフにしましょう。
Yahoo!スコアに利用されるデータ
Yahoo!スコア(ヤフースコア)」とは、Yahoo!JAPAN IDごとにスコアを算出し、スコアによってお得な体験を提供するサービスです。「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」は、4種類のカテゴリーのスコアとそれらを集約した総合スコアで構成されています。
利用データ
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が信用スコアの分析に利用するデータは以下の4種類となっています。
本人確認
カテゴリー | 利用データ |
本人確認 | Yahoo!JAPAN IDに紐づく住所・氏名・電話番号・メールアドレスなどの情報の登録率 登録された電話番号およびメールアドレスの有効性 Yahoo! JAPANが提供するサービスにおける住所確認や本人確認の有無等 |
また「要配慮個人情報」や性別、職業の情報は使用しないとしています。
要配慮個人情報とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報です。
信用行動
カテゴリー | 利用データ |
信用行動 | ヤフオク!における取引実績や評価 ショッピングでのレビュー回数 知恵袋での活躍度 Yahoo! JAPANへの支払い滞納の有無および回数 利用規約・ガイドライン違反の有無および回数 宿泊・飲食店等の予約キャンセル率 キャンセル連絡有無などの行動実績等 |
ヤフオク!で悪い評価がついてアカウント削除されてないか、「かんたん決済」やYahoo!ウォレット決済を滞納してないか、荒らし行為や詐欺行為をしていないか、Yahoo!サービスで予約したホテルや飲食店を悪質キャンセルしてないかなどが挙げられます。
これは普通に暮らしてる善良な人であれば低いスコアになることはまず無さそうです。
消費行動
カテゴリー | 利用データ |
消費行動 | Yahoo! JAPANが提供するEコマースサービス Yahoo!ウォレット Yahoo! JAPANカードなどの利用金額等 |
「消費行動」とは単純にYahoo!関連サービスで沢山お金使っているかどうかということでしょう。
Yahoo! JAPANサービスの利用
カテゴリー | 利用データ |
Yahoo! JAPANサービス利用 | Yahoo! JAPANが提供するサービスの利用頻度などの実績等 |
これもYahoo!関連サービスを頻繁に使ってるかどうかというデータを利用しています。
Yahoo!スコアを利用するパートナー企業のメリット
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用することによるパートナー企業のメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
パートナー企業のメリット
Yahoo! Japanは「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」と「Yahoo! ID連携」の導入によって、スコアを利用するパートナー企業にメリットがあるとしています。パートナー企業のメリットを3つ紹介します。
本人確認が簡略化される
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用するメリットとしては、まず本人確認の簡略化が挙げられます。これまでもYahoo! ID連携を使えば本人確認の簡略化は可能でした。
今後は「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の利用によって、ランク分けされたログイン画面ができたりスコアが高いユーザーしかログインできないサービスなども提供されるようになるかもしれません。
信頼できるユーザーに向けて特典が用意できる
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用すれば、ランクが高いユーザーを信頼できるユーザーであると判断できるメリットがあり、信頼できるユーザーに向けてサービスや特典などを用意することができます。
近年トレンドになりつつあるシェアリングサービスですが、実際には借りたものがきちんと返ってこなかったり、壊れて返ってきたりする場合もありトラブルも少なくありません。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」では、サービスを問題なく頻繁に使っているユーザーをスコア情報から抽出しこのデータを元に、通常料金よりもお得な特別料金を提供しています。
実際にシェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」では、使い放題のサブスクリプションプランを提供するために、「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の高い、信頼できるユーザーをターゲットにしています。
利用状況が良いユーザーに対して、その対価として質の高いサービスを提供することで、結果的に継続的なサービス利用なども見込めるのです。
取引のリスクが軽減される
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用するメリットとしては、取引のリスクが軽減されることが挙げられます。「カード決済」を導入したくても料率が高く利用に二の足を踏んでいる企業は多いです。
またカード発行会社としては貸し倒れリスクを抱えているため、貸し倒れが多く信用できないサービスの決済料率が高くなってしまうのは当然です。「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」には信用行動が含まれています。
つまり「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が低いユーザーにはカード決済ができないようにするなど、取引リスクの軽減を図ることができるでしょう。
マッチングサービスに利用できる
「ランサーズ株式会社」では優良と推定されるフリーランスと仕事発注者を抽出して案件をマッチングしています。
「評価ポイント」「口コミ数」「提案数」「プロジェクト完了率」などを個人データとして算出していて、サービス内においても一定の基準値ごとにランクアップする「ランク認定制度」を導入しています。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」は、仕事を受ける人と依頼する側の求めている条件などイメージの差をなくす効果も期待されています。このように発注者と受注者のストレスがない仕組み作りに大きく関わっていると言えます。
Yahoo!スコアを利用するユーザーのメリット
では、「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用した場合、ユーザー側にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?まずユーザーのメリットを紹介します。
ユーザーのメリット
スコアによってランク付けされると聞くと嫌な印象しか受けませんが、ユーザーのプライバシーの保護には十分に配慮した上でメリットのある内容や特典が提供されると言います。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が高いことによるユーザーに提供されるメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
スコアが高いユーザー向けの特典が得られる可能性がある
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が高いユーザーのメリットとしては、各サービス提供者側の「優良顧客への特典提供」が考えられますが、それ以外のメリットはあまりないように感じられます。
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用するメリットを考えると、実際に優良顧客にターゲットを絞って売り込めるという企業側のメリットしか感じない点は残念です。
Yahoo!スコアを利用するユーザーのデメリット
では次に「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」を利用した場合の、ユーザー側のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
ユーザーのデメリット
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が低いユーザーにとっては「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」はデメリットばかりかもしれません。ユーザーのデメリットについて見てきましょう。
スコアが低いと購入拒否/予約拒否されるケースが発生する
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」のデメリットに関しては、スコアの低い顧客に対しての購入拒否・予約拒否という店側の対応が進むということが起こる可能性があると考えられます。実際にこのようなケースは中国では起きているようです。
またデメリットとしてユーザー自身は自分のスコアを確認することができないため、自分が今現状どの段階にいるか、本当にスコアが適切に利用されているかすら不透明な状態が続く点も挙げられます。
スコアが下がる可能性のある言動ができなくなる
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の利用が普及し高スコアによるメリットと低スコアによるデメリットがわたしたちの生活に大きく影響を及ぼしてくるとなれば、自由なインターネット上の発言はできなくなるというデメリットがあるでしょう。
日本でも中国のネット検閲のようなものが成立してしまえば、ネット規制が加速してしまう可能性すら考えられます。
また「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の普及が進めばYahooスコアに「承諾」しないとネットのあらゆるサービスに制限がかかるというデメリットも発生し、半ば強制的に「承諾」せざるを得ないと言う自体になってくる可能性もあります。
Yahoo!スコアのデフォルト設定の状態
前述したように「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の提供は提携先のパートナー企業ごとにユーザーの同意を必要としています。
ただ「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」自体はデフォルトで算出する仕様となっていて、そのためSNSでは「デフォルトで企業に個人情報が渡るようになっているのでは?」と噂になりました。
デフォルトの設定はONになっていた
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」はユーザーが同意しない限りパートナー企業へ提供されない仕様ですが、従来「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の算出や利用はデフォルトの設定で「オン」になっていました。
そこでYahoo!は2019年9月9日「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の仕様を10月1日に変更することを発表しました。
デフォルトでOFFに仕様変更される
2019年10月1日以降はデフォルト設定で「オフ」と仕様変更され、「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」が作成されない仕様としてユーザーが同意しない限り算出しない設定となっています。また既に作成されたスコアを消去するとしました。
9月30日以前に設定を「オフ」にしたユーザーの「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」は、その時点で消去されるようです。
Yahoo!スコアの設定を解除する方法
2019年10月1日以降はデフォルト設定で「オフ」と仕様変更しました。
しかしYahoo!スコアと連携しているパートナー企業のいずれかに対しすでにユーザー自身でスコアの提供を許可している場合は、スコア作成の設定は「オン」のままとなり企業への提供も継続されます。
各ユーザーがこのまま設定をオフにしなければ、Yahoo!スコアはYahoo! Japanのパートナー企業に提供されるでしょう。「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の設定を解除する方法はとても簡単ですので、その方法を確認しておきましょう。
Yahoo!スコアの利用停止方法
「Yahoo!スコア(ヤフースコア)」の作成や提供を希望しない場合は、「Yahoo!スコアの作成・利用」の設定を解除しましょう。PCの場合の解除方法とスマホの場合の解除方法をそれぞれ見ていきましょう。
PCの場合
PCの場合の解除方法は、まずYahoo! Japanにログインして「登録情報」をクリックしましょう。
右側一番下の「プライバシー・メール配信」の「詳細」をクリックしましょう。
そして右側中央の「Yahoo!スコアの作成・利用」の「設定する」をクリックします。
最後にYhaoo!スコアの作成・利用の「オン」になっているボタンをクリックし、「オフ」にしましょう。これでPCでの解除設定は完了です。
スマホの場合
スマホの解除方法も同様に行いましょう。スマホブラウザでYahoo! Japanを利用している人は、ログインしてYahoo! JAPANのTOPページを開いて、右上の「三本線」をタップしメニューを開きましょう。
メニュー画面の上から3番目の自分の「アカウント名」をタップします。
ページ下部の「プライバシー・メール配信」をタップしましょう。
そして上から4番目の「Yahoo!スコアの作成・利用」をタップします。
最後にYhaoo!スコアの作成・利用の「オン」になっているボタンをタップし、「オフ」にして解除設定します。これでスマホでの解除設定は完了です。