2022年10月27日更新
「通関手続き中」から届くまでの配達日数・時間は?EMSと普通郵便の違いも
海外から荷物が発送されると、荷物は必ず日本の税関を通過しますが、商品の配達状況を確認すると「通関手続き中」と表示されます。「通関手続き中」とはどんな状態なのかご存じでしょうか。「通関手続き中」の意味や、商品が届くまでの配達日数について解説します。
目次
国際郵便物が「通関手続き中」から届くまでの配達日数/時間
最近では海外で販売されている商品を、オンラインショッピングサイトで購入する人が増えています。海外から日本に向けて商品や荷物が発送されて日本に到着すると、課税の対象となるものや輸入が制限されているものかどうかをチェックするため、税関を通過します。
荷物が商品の出品者から発送されて日本に到着した後、配達状況を追跡すると「通関手続き中」と必ず表示されます。「通関手続き中」とは税関に到着したということでしょうか。
あるいはもっと広範囲な意味があるのでしょうか。この記事では国際郵便の追跡画面で必ず目にする「通関手続き中」の意味や、「通関手続き中」が表示されてから荷物がいつ届くかについて解説します。
「通関手続き中」とは
「通関手続き中」という表示が出るのは、オンラインショッピングで海外の商品を購入するときだけではありません。
海外に住む知り合いから国際郵便で荷物が送られるときも、荷物が日本に到着すると「通関手続き中」という表示になり、追跡はそれ以上できなくなります。
海外からの荷物が日本の税関に到着後に審査を受けている状態
「通関手続き中」という表示の意味は、海外から発送された荷物が日本の税関に到着し、審査を受けている状態であることを示しています。国際郵便で日本に送られた荷物は、日本郵便により仕分けなどの作業が行われ、通関のため税関に通知されます。
税関はすべての国際郵便物を1つずつチェックし、課税の対象となるものか、輸入が制限もしくは禁止されているものか、小口輸入に該当するか、それとも個人輸入に該当するかなどの判断をします。
ほとんどの国際郵便物は税関への通知後、直ちに通関検査が終了し、日本郵便に引き渡されますが、こうした税関による審査が進行中の国際郵便物はすべて、追跡調査すると「通関手続き中」と表示されます。
海外から発送した荷物が日本に届くまでの流れ
ネットで購入した商品の発送先が海外の場合、出品者や店舗から商品が発送されてから商品が自宅に届くまでにどのような流れで商品が移動していくのか、これから簡潔に紹介します。
「通関手続き中」の荷物はいつ届く?
海外から発送された荷物がいつ自宅に到着するかを追跡調査すると、以下のようなステップを踏んで自宅に届きます。
- 引き受け(海外)
- 国際交換局に到着(日本に商品が到着)
- 通関手続中
- 国際交換局から発送
- 到着
- お届け済み
荷物の追跡をした際に「通関手続き中」と表示される場合がある
海外から発送した荷物の配達状況を追跡すると「通関手続き中」と表示される場合、先ほどのステップを参考にすれば、荷物がすでに日本に到着しており、国際交換局から税関に荷物がゆだねられ、税関によって荷物の審査が行われている状態であることが分かります。
税関による審査が終わると、荷物は国際交換局に戻され、その後国際交換局が荷物を発送します。
届くまでの配達日数/時間
海外から発送された荷物が日本の国際交換局に到着してからいつ自宅に届くかというと、荷物が国際交換局にいつ届くかによって変わります。午前中に国際交換局に届けば、2日で荷物は自宅に届きます。
荷物が国際交換局に午後到着するなら、日数は3日かかります。
土日祝の通関手続きについて
海外から発送された荷物が日本の国際交換局に土曜、日曜、祝日に到着した場合、いつ自宅に荷物が届くかというと、国際交換局は土日祝日も営業しているので、荷物が到着するまでの日数は変わりません。
2回以上「通関手続き中」が表示される際に考えられること
日本の国際交換局に荷物が到着し、荷物の追跡状況を確認すると「通関手続き中」が2回以上表示されることがあります。原因は、税関での審査中に何らかの問題があったため、再審査を行っているためです。再審査の対象になるケースは以下に挙げる4つです。
- 関税の対象になる荷物
- 荷物のインボイス(送り状)や荷物の記載に不備や誤りがある
- 日本政府によって輸入が禁止されている商品が梱包されている疑いがある
- 海外滞在時に自分宛てに発送した商品
上記の理由で荷物の再審査を行う場合、荷物のX線検査や開封を行わなければならず、審査に時間がかかるため、国際交換局から発送されるまでに時間がかかります。いつ荷物が届くかは、再審査にどれほどの時間がかかるかに左右されます。
EMS/国際スピード郵便と普通郵便の配達日数の違い
オンラインショッピングで海外の商品を発送してもらう機会も多いですが、日本から海外の知人や家族の元に荷物を郵送する機会もあります。郵送したい荷物の中には1日でも早く届けたいものもあるはずです。
日本から海外に荷物を郵送する3つの方法を取り上げて、荷物が届くまでの時間にどれほどの違いがあるかを比較します。
EMS/国際スピード郵便
最初に紹介するのはEMS/国際スピード郵便です。EMSは、世界120か国以上の国や地域に30kgまでの荷物を郵送できる国際郵便で最速のサービスです。EMSは国際郵便の中で最優先に取り扱ってくれるため、ユニバーサルサービスと呼ばれています。
EMS/国際スピード郵便は以下の条件を満たした荷物の郵送ができます。
重量の上限 | 長さの上限 | 長さ+胴回りの上限 | 追跡サービスの有無 |
30kg | 1.5m | 3m | 有 |
EMS/国際スピード郵便で荷物を郵送すると、2~4日程度で網羅されている国々に荷物を届けられます。例えば1kgの荷物をアメリカのニューヨークにEMS/国際スピード郵便で郵送すると、最速3日で到着します。料金は5,300円です。
航空便
次に紹介するのは航空便です。航空便はEMS/国際スピード郵便と同じように飛行機で荷物を郵送してくれますが、EMS/国際スピード郵便とは違い最優先に取り扱ってくれるわけではないので、EMS/国際スピード郵便と比べ、荷物が届くまでに若干日数がかかります。
航空便で荷物を郵送すると、3~6日程度で網羅されている国々に荷物を届けられます。
先ほどと同じように、1kgの荷物をアメリカのニューヨークに届ける場合、どれほどの日数がかかるかを以下にまとめるので参考にしてください。
荷物の種類 | 料金 | 荷物が届くまでの日数 | 追跡サービスの有無 |
国際eパケット | 2,320円 | 7日間 | 有 |
小形包装物 | 1,920円 | 7日間 | 無 |
国際小包 | 4,200円 | 7日間 | 有 |
エコノミー航空/SAL便
3番目に紹介するのは、エコノミー航空/SAL便です。エコノミー航空/SAL便の特徴は、航空便よりも安く料金が設定され、荷物の到着日数が船便に比べて短いことです。
デメリットとしては、航空便に比べ荷物が届くまでの日数が若干長いことと、取り扱っている国や地域が少ないことです。エコノミー航空/SAL便で荷物を郵送できる国や地域は93か国です。
先ほどと同じように、1kgの荷物をアメリカのニューヨークに届ける場合、どれほどの日数がかかるかを以下にまとめるので参考にしてください。
荷物の種類 | 料金 | 荷物が届くまでの日数 | 追跡サービスの有無 |
国際eパケットライト | 1,860円 | 2週間前後 | 有 |
小形包装物 | 1,620円 | 2週間前後 | 無 |
小形包装物(国際書留) | 2,030円 | 2週間前後 | 有 |
国際小包 | 2,900円 | 2週間前後 | 有 |
船便
4番目に紹介するのは船便です。船便の特徴は料金が最も安いことです。しかし船便で荷物を送ると、荷物が目的地に届くまでに1~3か月かかります。
先ほどと同じように、1kgの荷物をアメリカのニューヨークに届ける場合、どれほどの日数がかかるかを以下にまとめるので参考にしてください。
日数に関しては、アメリカ本土に到着するまでの時間が表示されているだけなので、本土に到着してから目的地に到着するまでにはさらに時間がかかることを忘れないでください。
荷物の種類 | 料金 | 荷物が届くまでの日数 | 追跡サービスの有無 |
小形包装物 | 1,010円 | 本土 2ヵ月前後 | 無 |
国際小包 | 2,600円 | 本土 2ヵ月前後 | 有 |
「通関手続き中」から荷物が届くまでの配達日数は2,3日!
追跡ステータスの「通関手続き中」とは、荷物が税関で審査を受けている状態のことです。国際交換局から発送されて荷物が届く日数は2、3日です。国際郵便で最速なのはEMS/国際スピード郵便で、配達時間は2~4日かかります。
「通関手続き中」が表示されても、いつ荷物が到着するかを心配する必要はありません。