2019年04月08日更新
【Time Machine】Macのバックアップと復元方法を初心者向けに解説
Macには、Time Machine(タイムマシン)というバックアップ機能があります。Macなどのパソコンでは不慮の事故からデータを守るため、バックアップは大切な作業となります。ここでは、Time Machine(タイムマシン)の利用方法について解説します。
目次
- 1MacのTime Machineとは?
- ・Macに搭載されているデータのバックアップアプリ
- 2MacのTime Machineの使い方〜外付けHDD〜
- ・Time Machineに使用できるディスクの種類
- ・外付けHDDにパーティションを作成する
- ・パーティションを作成する手順
- 3MacのTime Machineの使い方〜初期設定〜
- ・環境設定を開く
- ・Time Machineをクリック
- ・ディスクを選択する
- 4MacのTime Machineの使い方〜バックアップ〜
- ・メニューバーからバックアップ開始させる手順
- ・バックアップ対象の除外設定をする
- ・自動バックアップの設定をする
- 5MacのTime Machineの使い方〜復元〜
- ・Time Machineのデータを復元する方法
- ・合わせて読みたい!Macに関する記事一覧
MacのTime Machineとは?
Time Machine(タイムマシン)とは、MacOSに標準で付いているバックアップ機能です。Macなどのパソコンでは、不慮の事故によりデータが削除されてしまうことがあるため、事故の備えとして外付けHDDなどへ定期的にバックアップを行うことが必要です。
ただし、今まではバックアップを行う際に、お使いのOSの種類に適した専用のバックアップソフトが必要でした。
Mac OS X v10.5より、Time Machine(タイムマシン)という名称で、MacOSにバックアップ機能が標準搭載されました。
これにより、お使いのOSの種類に適したソフトをインストールする必要がなくなりました。MacOSに搭載されているTime Machine(タイムマシン)の特徴は下記の通りです。
Time Machineはネットワーク経由とUSB接続のHDDにバックアップできる
Time Machine(タイムマシン)では、Time CapsuleやAirMac Expressに接続された外付けHDDと、USB接続された外付けHDDの2種類のハードディスクをバックアップ先として指定することが出来ます。
Time Machineのバックアップは自動設定が可能
Time Machine(タイムマシン)では、自動的に定期的にバックアップをする機能が付いています。初回は全てのデータをバックアップしますが、2回目以降は差分(前回バックアップ以降に更新されたデータ)のみ、自動的にバックアップを行います。
Macに搭載されているデータのバックアップアプリ
データのバックアップは、パソコンを使用する上でとても大切です。最近ではOSに標準で搭載されるようになったバックアップソフトですが、搭載される前は自分でインストールをしていました。
Mac OS Xではv10.5以降でTime Machine(タイムマシン)が標準搭載されており、簡単にバックアップを行うことが可能となりました。
ここからは、Time Machine(タイムマシン)のメリットとデメリットについて見ていきましょう。OSに標準で搭載されているバックアップ機能ですので、インストールする必要もなくとても便利なのですが、メリットとデメリットがありますので紹介します。
Time Machineのメリット
メリットとして3点ほど紹介します。1つ目は「MacOSを丸ごとバックアップして復元が可能」な点です。「写真や書類」などのデータだけでなく、アプリケーション領域やOS領域を丸ごとバックアップして復元することが可能です。
ちなみに、一般的なソフトでは、アプリケーション領域やOS領域までをバックアップすることは出来ません。
2つ目は「1時間おきにバックアップを取得」することが可能な点です。Time Machine(タイムマシン)のデフォルト設定では1時間おきにバックアップを取得するようになっています。
万が一、データが消えてしまっても1時間おきにバックアップがあるので、直近のデータを復元することが可能です。
3つ目は「Wi-Fi経由でバックアップを自動化できる」点です。Time Machine(タイムマシン)では、Time CapsuleやAirMac Expressに接続された外部ストレージ(外付けHDD等)へ、Wi-Fi(無線LAN)経由でバックアップを行うことが出来ます。
バックアップを自動化することで、ケーブルレスの環境で定期的にバックアップが行われますので、バックアップ作業を気にせず、不慮の事故への備えが出来ます。
Time Machineのデメリット
デメリットとして3点ほど紹介します。1つ目は「異なる機種やOSには復元できない」点です。Time Machine(タイムマシン)では、バックアップをとったOS領域を丸ごと復元することができますが、異なる機種には復元できない可能性があります。
また、復元領域のMacOSのバージョンが異なる場合にも、復元できない可能性があります。なお、OSそのものが異なる領域に対しては、復元することができません。
2つ目は「物理的なハードディスクが必要」な点です。Time Machine(タイムマシン)でバックアップを行うには、物理的なハードディスク(外付けHDD)が必要です。
ハードディスク(外付けHDD)の破損によってバックアップそのものを失ってしまうリスクがあることや、経年劣化により読み書き出来なくなってしまうといったリスクがあります。
3つ目は「BOOTCAMPはバックアップできない」点です。現在のMacではBOOTCAMPを使用することで、MacにWindowsを入れて、MacOSとWindowsを使うことが可能です。
ただ、Time Machine(タイムマシン)はMacOS領域しかバックアップすることが出来ません。Windows領域いについては、別途バックアップを行う必要があります。
MacのTime Machineの使い方〜外付けHDD〜
ここからは、Time Machineの具体的な使い方(方法)について説明します。Time Machineを使用する場合には、バックアップ用として外付けHDD(ハードディスク)などのストレージを準備する必要があります。
ストレージには様々な種類がありますが、MacのUSBやFireWireポートに外付けHDDを接続するのが一般的です。
Time Machineに使用できるディスクの種類
Time Machineで使用できる外付けHDD(ハードディスク)の種類としては、大きく分けて「①USBやFireWire等でMac本体に接続する外付けHDD」と「②Time CapsuleやAirMac Expressに接続した外付けHDD」の2種類があります。
①では、外付けHDD(ハードディスク)をMac本体に接続するため、常にMacのそばにハードディスクを置き、バックアップの際には接続する必要があります。
②では、Mac本体に直接外付けHDDは接続せずWi-Fi(無線LAN)経由でバックアップを行いますので、Mac本体に接続するわずらわしさがありません。
ご自身の使用環境や使用方法に合わせて、適する種類の外付けHDD(ハードディスク)を用意するとよいでしょう。
なるべく容量の大きいハードディスクを準備する
Time Machineでは、バックアップ間隔を毎時や毎週や1週間単位など、細かく指定して自動的にバックアップを行うことが可能です。
バックアップ先となる外付けHDDには、様々な種類がありますが、予算が許す限り容量が大きめの種類のハードディスクをおすすめします。最低でも、お使いのMacと同じ容量のハードディスクが必要になります。
外付けHDDにパーティションを作成する
ハードディスクは接続しただけでは使用することが出来ません。MacOSでハードディスクを使用可能にするためには、ハードディスクにパーティション(ハードディスクの区画や領域を意味します)を作成する必要があります。ここでは、その方法を説明します。
パーティションを作成する手順
パーティションを作成するには、ディスクユーティリティを使用します。
購入したばかりのハードディスクの場合や、Windowsなど他のOSで使用していたハードディスクを使用する場合には、パーティションを作成する前に初期化する必要があります。方法は下記の通りです。
ハードディスクの初期化
ハードディスクをMacに接続し、メニューバーより「移動」→「ユーティリティ」と選択します。
「ユーティリティ」の画面が表示されますので「ディスクユーティリティ」を選択します。
「ディスクユーティリティ」の画面が表示されますので、初期化を行うハードディスクを選択して初期化を行います。
初期化が完了しましたら、パーティションを設定します。
パーティションの作成
ディスクユーティリティを起動します。
左の欄よりパーティションを追加したいハードディスクを選択し、「パーティション」タブをクリックします。この時、誤ってパーティション追加が不要なハードディスクを選択しないように注意してください。
左下にある「+」をクリックしてパーティションを追加します。
名前、フォーマットの種類を決め、すべての準備が整ったら「適用」をクリックします。
パーティション作成の確認画面が表示されるので、「パーティション」をクリックして、パーティションを新しく作成します。
これでパーティションの設定は完了です。
MacのTime Machineの使い方〜初期設定〜
MacのTime Machineを使用してバックアップ(および復元)を行うためには、初期設定が必要になります。初期設定では、バックアップ先ストレージの種類(ハードディスクなど)を指定して、バックアップ先として関連づけを行います。方法は下記の通りです。
環境設定を開く
画面左上のリンゴのアイコンをクリックし「Appleメニュー」を開きます。表示されるメニューより「システム環境設定」を選択します。
Time Machineをクリック
続いて「システム環境設定」の画面が表示されますので、画面下部に表示されている「Time Machine」アイコンをクリックします。
ディスクを選択する
Time Machineが起動し、バックアップディスクの選択画面になります。バックアップに使用するストレージを選択して「ディスクを使用」ボタンをクリックします。
BOOTCAMPなどバックアップディスクとして使用できない領域を選択しないよう、注意してください。
MacのTime Machineの使い方〜バックアップ〜
MacのTime Machineでは、初期設定終了後にハードディスクを繋ぐと自動的にバックアップが行われます。
初回はパソコン全体をバックアップしますので、やや時間がかかります。2回目以降は更新のあったファイルのみバックアップを行うようになるため、時間は短くなります。
メニューバーからバックアップ開始させる手順
Time MachineをMacのメニューバーに表示させることで、メニューバーよりいつでもTime Machinを起動してバックアップを行うことが可能となります。作業手順は下記の通りです。
準備(メニューバーにアイコンを表示する)
Time Machineを開きます(起動します)。
設定画面が表示されますので、画面下部にある「Time Machineをメニューバーに表示」にチェックを入れます。
MacのメニューバーにTime Machineのアイコン(時計のアイコン)が表示されます。表示されない場合には、もう一度設定を試してください。
メニューバーよりバックアップを行う
Macのメニューバーに表示されたTime Machineのアイコンをクリックします。
メニューが表示されますので、「今すぐバックアップを作成」をクリックします。
Macのバックアップが開始されますので、バックアップが完了するまでしばらく待ちます。
バックアップ対象の除外設定をする
MacのTime Machineでは、バックアップ対象から除外するフォルダを設定することが出来ます。バックアップが不要なフォルダを除外しておくと、バックアップ容量が削減されるため、必要なバックアップデータを長く保存しておくことが出来ます。
なお、MacのTime Machineでは、保存先のディスクがいっぱいになると、古いバックアップデータから削除されますので、バックアップ不要なフォルダは除外することをおすすめします。
除外設定手順
MacのメニューバーよりTime Machineを起動し、設定画面を開きます。
設定画面が表示されますので、画面右下にある「オプション」ボタンをクリックします。
すると、「バックアップ対象から除外する項目」というポップアップが表示されるので、「+」ボタンをクリックします。
フォルダが一覧表示されますので、対象から除外するフォルダを選択します。また、ここでオプションボタンをクリックして「不可視項目を表示」にチェックを入れると、非表示となっているファイルなどが表示されます。
選択したら「除外」ボタンをクリックします。
選択したフォルダが除外する項目に表示されるので「保存」ボタンをクリックします。これで設定は完了です。
自動バックアップの設定をする
MacのTime Machineでは、バックアップを自動的に行うように設定することが可能です。この設定をしておくと、ハードディスクをMacへ接続しただけで自動的にバックアップが行われるようになります。設定方法は下記の通りです。
Macのメニューバーより「Time Machine」を起動し、設定画面を表示します。
左側に表示されている「バックアップを自動作成」にチェックを入れます。
これで自動設定は完了です。あとは、ハードディスクをMacへ接続してバックアップを行います。
MacのTime Machineの使い方〜復元〜
MacのTime Machineでは、Time Machineのバックアップデータを使用して、Mac環境全体、あるいはファイルを復元することが出来ます。
例えば、ハードディスクを交換した場合にMac環境を全て復元する場合や、特定のファイルを削除してしまったために復元する場合に使用します。
Time Machineのデータを復元する方法
ここでは、Mac環境全体を復元する方法と、特定のファイルを復元する方法について説明します。それぞれの手順は下記の通りです。
Mac環境(システム)全体を復元する方法
まずは、Time Machineのバックアップデータが保存されているハードディスクをMacに接続して電源を入れます。すでに電源が入っている状態の場合には、Mac本体を再起動します。
画面が暗くなりましたら「Commandキー + Rキー」を押し続けます。すると、「OSXユーティリティ」という画面が表示されるので、「Time Machineバックアップから復元」を選択します。
Time Machineから復元の画面が表示されたら「続ける」をクリックします。
復元する日付のTime Machineバックアップデータを選択して「続ける」をクリックします。
インストール先のディスクを選択して「復元」をクリックします。
「システムを復元すると "Macintosh HD" の内容が消去されます。続けてもよろしいですか?」というポップアップが表示されるので、「続ける」をクリックします。
復元が行われます。復元が完了するとMacが再起動します。ログイン画面が表示されれば成功です。
ファイルを復元する方法
Time Machineのバックアップデータが保存されているハードディスクをMacに接続して、メニューバーなどからTime Machineのメニューを表示します。
メニューより「Time Machineに入る」を選択します。
復元したいファイルが保存されている場所へ移動します。
右にある時間軸から復元したいファイルの含まれる「日付」を選択します。
復元するファイルを見つけたら、ファイルを選択して「復元」をクリックします。
「復元する項目のためのフォルダを選択してください」をというウィンドウが表示されるのでフォルダを選択し「選択」をクリックします。選択先を間違わないように注意してください。
指定したフォルダのファイルが復元されます。