2019年09月19日更新
【CLIP STUDIO PAINT】自作ブラシの作り方を解説!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用していて、「もっとこういうブラシがほしい」と感じることもあると思います。今回は、ブラシの作り方を知りたい方に向けて、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で、手製のブラシの作り方についてご紹介します。
目次
- 1CLIP STUDIO PAINT/クリスタとは?
- ・デジタルデバイスでマンガ/イラストが描けるツール
- 2【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】カスタムブラシの作り方
- ・カスタムブラシの作成手順
- 3【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】自作/オリジナルブラシの作り方
- ・自作/オリジナルブラシの作成手順
- ・画像素材の削除方法
- 4【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】自作ブラシの色が変更できないときの対処法
- ・色が変更できない/変わらないときの対処手順
- 5【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】アナログ風ペンを自作する方法
- ・アナログ風ペンを自作する手順
- ・フリーのアナログ風ペンの設定方法
- ・まとめ
- ・合わせて読みたい!CLIP STUDIO PAINTに関する記事一覧
CLIP STUDIO PAINT/クリスタとは?
「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」は、プロも愛用する高機能なペイントツールです。直感的に扱いやすいインターフェースで、グラデーション機能で空を描くことや直線を使って建物を描くことも簡単にできます。
また、デフォルト設定でもなめらかな線を描くことができ、ブラシの種類を容易に変更することもできるため、簡単な操作で描画に専念できる点もクリスタの利点であり、現在、多くのイラストレーターに支持されている点でもあります。
クリスタ1つあれば、イラスト関連でできないことがないくらいに便利な機能が搭載されており、イラスト・マンガ・アニメーションなど、さまざまな場面で利用されているペイントツールです。
デジタルデバイスでマンガ/イラストが描けるツール
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)は、イラスト・マンガやアニメーションの作成まで、プロレベルの作品を自作できるペイントツールです。簡単な操作で綺麗な描画ができ、現在インターネットで活躍するイラストレーターには欠かせないものになっています。
【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】カスタムブラシの作り方
ここからは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)での、カスタムブラシの作り方についてご紹介していきます。カスタムブラシは、選択したブラシの種類にもよりますが、設定したブラシ用の画像に描かれた絵を、まるでスタンプのように描画することができます。
カスタムブラシの作成手順
それでは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で、具体的にカスタムブラシの作り方を見てみます。ここでは、紅葉の葉っぱの形に描画できるブラシを作成していきます。まず、「新規」をクリックします。
次に、「新規」ウィンドウ上で、「作品の用途」は「イラスト」に指定し、キャンバスの高さと幅を任意の大きさに設定し、「OK」をクリックします。
すると、以下画像のようにCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のインターフェース画面の中央に白い「キャンバス」が出現するため、作成したブラシ用に使用します。
それから、「筆」をクリックし、「水彩」を選択します。次に、例として筆の種類は「紙質強調」を選択します。そして、「現在選択されているサブツールのコピーを作成します」をクリックします。
すると、新たに「サブツールの複製」ウィンドウが出現するため、「名前」を任意につけます。例として、ここでは「もみじ」と名づけておくことにします。
すると、「サブツールの複製」でつけた名前のブラシが、新たに作成されていることがわかります。
次に、新しく作成したブラシを選択したまま、スパナ型のアイコンをクリックします。すると、「サブツール詳細」のウィンドウが現れるため、各種設定を行っていきます。
「サブツール詳細」ウィンドウ上で、「ブラシ先端」→「素材」→「先端形状」のスペースをクリックし、ブラシの種類を選択します。
すると、「ブラシ先端形状の選択」ウィンドウが開くため、「画像素材」→「かすれ紅葉A」→「OK」をクリックします。ここで、例としてCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)内にある「かすれ紅葉A」を選択します。
作成したブラシ(もみじ)を選択して、キャンバスに描くと紅葉型の絵を描くことができます。丁度スタンプを押すように設定した絵を描くことができます。
これで、カスタムブラシの作り方は以上になります。この章では、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)内にデフォルトで用意されていた素材を利用しましたが、次章ではブラシ用の画像を自前で用意して、オリジナルのブラシの作り方を見ていきます。
【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】自作/オリジナルブラシの作り方
ここからは、ブラシ用の画像を自作して、オリジナルのブラシの作り方と、ブラシ用の自作画像を素材から削除する方法を紹介していきます。ブラシで同じデザインを幾つも生成できるところが、このブラシの強みといえます。
自作/オリジナルブラシの作成手順
それでは、具体的に、作り方をご紹介します。オリジナルのブラシ用画像をCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)内に素材として登録して、その登録した画像を反映したブラシで、実際に描いてみたいと思います。
ブラシ用の画像データの作成
オリジナルのブラシを作成するにあたり、例として以下の「日本列島」が描かれた画像データをCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)にブラシ用として素材登録します。
まずは、ブラシ用としてCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)に素材登録する画像を作成します。「ファイル」→「新規」をクリックします。
次に、「新規」ウィンドウが出現したら、「作品の用途」は「イラスト」を指定します。最後に、キャンバスの幅や高さを任意で設定し「OK」をクリックします。
それから、「ファイル」→「読み込み」→「画像」をクリックします。
読み込む画像を指定し、「開く」をクリックします。これで、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)にブラシ用の画像データを読み込みます。
画像データが読み込まれると、以下のようにCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のキャンバス上に画像データが出現します。
画像データが読み込まれたら、「編集」→「輝度を透明度に変換」をクリックし、日本列島の白い背景を透明色に変更します。この処理を挟まないと、日本列島の形で描画できないため、この処理を行います。
これで、画像データの準備は完了になります。
ブラシ先端画像の素材登録
そして、読み込んだ画像データをCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)に素材として登録します。「編集」→「素材登録」→「画像」をクリックします。
「素材のプロパティ」ウィンドウが出たら、「素材名」を入力し、「ブラシ先端形状として使用」にチェックを入れます。また、「素材保存先」は、「画像素材」→「ブラシ」を選択し、「OK」をクリックします。
これで、画像データの素材登録は完了になります。
ブラシの制作/調整
ここでは、ブラシの作り方をご紹介します。例として「筆」の種類に「紙質強調」を選択して、ブラシオリジナルブラシを作成していきます。「筆」→「水彩」→「紙質強調」→「選択されているサブツールをコピーします」をクリックします。
「名前」は、任意でつけます。ここでは、例として「日本」という名前とします。
ブラシが作成されたら、作成されたブラシを選択し、スパナ型のアイコンで、「サブツール詳細パレット」を表示させます。
これでブラシの製作は、以上になります。今回は、筆の種類を「水彩」の「紙質強調」に設定しましたが、「鉛筆」や「ペン」などの他の種類のブラシを選択しても、構いません。
出来上がったブラシを素材登録
それでは、ブラシ用画像データを素材登録していきます。「サブツール詳細」ウィンドウが現れたら、「ブラシ先端」→「素材」→「先端形状」のスペースをクリックします。
先ほど、素材登録した画像データを選択し、「OK」をクリックします。
また、「ストローク」や「散布効果」から、ブラシの濃度や描画間隔などを設定できます。任意で設定してみてください。
「サブツール詳細」ウィンドウは、表示されたままにして、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のキャンバスに作成した筆を使って、描いてみます。
作成したブラシを選択して、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のキャンバスに描くと以下画像のようになります。素材として登録した日本列島の画像データが反映された描画がなされています。
これで、オリジナルブラシの作り方は以上になります。描画する際には、ブラシサイズや濃度などの設定を変更して、さまざまな描画方法を試してみてください。
画像素材の削除方法
ここで、一度登録した素材を削除する方法を見ていきます。素材として登録した画像データを「削除できないな」、と思うことがあります。どうやって素材を削除すればいいのか対処法をご紹介します。まず、タブをクリックして素材パレットを出現させます。
次に削除したい素材を選択して、ゴミ箱のアイコンをクリックし、削除します。
これで、登録してしまった素材を削除したいときの対処法は、以上になります。
【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】自作ブラシの色が変更できないときの対処法
自作の画像を使ってオリジナルのブラシを作成しても、カラーパレットで色を変わらないことがあります。この章では、色を変えることができない場合の対処法について見てみます。
色が変更できない/変わらないときの対処手順
オリジナルブラシの色が変わらないときの対処法は、素材パレットから登録した素材をキャンバスにドラッグして、レイヤーの変換を行います。タブをクリックし、素材パレットの表示します。
次に、素材パレットの対象素材をキャンバスにドラッグし、素材をドラッグしたレイヤーを右クリックします。
右クリックで、メニューが出たら、「レイヤーの変換」をクリックします。
「レイヤーの変換」ウィンドウが出現したら、「表現色」を「グレー」か「モノクロ」に変えます。デフォルトの「カラー」の場合、色が変更できないことがあるため、必ず「表現色」を「グレー」か「モノクロ」に変更しておいてください。
以上の手順で、オリジナルブラシの色が変わらない状態から、色を変えられる状態に変更できます。また、「新規」でイラストを作成する段階で、「表現色」を「グレー」や「モノクロ」にし、色が変わらない状態から、変更できる状態にすることもできます。
これで、色が変わらないときの対処法は以上になります。
【CLIP STUDIO PAINT/クリスタ】アナログ風ペンを自作する方法
最後に、アナログ風のペンを自作する方法を見てみたいと思います。
アナログ風ペンを自作する手順
それでは、アナログ風のペンの作り方を見てみたいと思います。アナログ風を実現するにあたって、肝になる要素が、以下のデタラメに塗りつぶした画像を、ペンの素材として使う方法です。
まず、「編集」→「素材登録」→「画像」から「素材のプロパティ」ウィンドウを出現させ、設定を行います。「ブラシ先端形状として使用」にチェックを入れ、「素材保存先」は「ブラシ」に設定して「OK」をクリックします。
例として、「ペン」を選択し、ペンの種類を「Gペン」に設定します。その後、選択されているサブツールのコピーを作成します。
そして「サブツール詳細」ウィンドウで、「暑さ」を任意で設定し、「ペンの向き」と「ランダム」にチェックを入れます。
最後に、設定が終わったら、キャンバスに描画を行い、アナログ風になっているのか確認してみてください。
これで、アナログ風のペンの作成は、以上になります。アナログ風のペンを作成する際は、デタラメにグリグリと描いた画像であれば、どのような画像であっても、アナログ風なデザインになるはずです。
フリーのアナログ風ペンの設定方法
フリー画像を使用したペンについても、先述した「日本列島」の形をしたブラシの設定と同じく、ダウンロードしたフリー画像を、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)内に素材登録して、ペンにあてがうことで、スタンプのようなペンを作ることができます。
画像素材を削除する方法
次に、もう一度、登録した素材の削除方法を見てみます。一度登録した画像素材を削除するには、「素材パレット」を開き、削除対象の画像を選択し、ゴミ箱型のアイコンをクリックします。
これで、後から登録した素材の削除方法は、以上になります。
まとめ
今回は、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で、オリジナルのブラシやペンの作り方を中心に、作ったブラシ・ペンの色が変わらない状態の対処法についてもご紹介しました。
クリスタの勉強も兼ねて、自分で気に入った画像を黒く加工して、ブラシ・ペンでスタンプのように描いて遊んでみるのもいいと思います。