050から始める電話番号とは?どこから?
090、080、070といった番号や市外局番ではなく、050で始まる電話番号から電話がかかってくることはないでしょうか。050の電話番号は料金が安いことで有名です。050とはどんな電話番号なのか、料金や050の電話がかかってきたときの対処法を紹介します。
目次
050から始める電話番号とは?
固定電話から電話がかかってくる場合、東京23区であれば「03」、横浜は「045」、名古屋は「052」、大阪府は「06」という市外局番から電話番号が始まります。携帯電話の場合は「090」「080」「070」で始まる電話番号が表示されるはずです。
しかしかかってくる電話の中には「050」で始まる番号があります。「050」は市外局番ではなく、携帯電話の番号でもないため、危険な電話番号なのではと考える人がいます。
この記事では「050」とはどんな番号なのか、どこからかかってくる電話番号なのか、さらには「050」でかかってくる電話は危険性なのかどうかを解説します。
050はどこからかかってくる電話?
最近では「オレオレ詐欺」「成りすまし詐欺」が日本中で横行しているため、不審な電話がかかってきたら決して出ないようにと警察から薦められます。そのためかかってくる電話が非通知設定をしていたら、電話には出ないようにするはずです。
しかし「050」から始まる電話番号は非通知ではありません。問題なのは市外局番や携帯電話の電話番号が表示されないことです。そのため「050」から始まる電話番号で電話がかかってき場合、応対すると危険なのではと不安になるかもしれません。
インターネットを通じて電話ができるサービスを通じてかかってくる電話
「050」から始まる電話番号は、無防備な人を騙す目的で犯罪者が作り上げた危険な電話番号ではありません。この記事で詳しく解説しますが、「050」から始まる電話番号は「IP電話」と呼ばれます。
「IP電話」は固定電話のように電話回線を使った通信方式ではなく、インターネット回線を使った通信方式を採用しています。そのため市外局番が表示されることはなく、スマホからかけても電話回線を使うわけではないので「090」「080」「070」から始まる番号は表示されません。
会社や企業などが多い
「050」から始まる「IP電話」を使っているユーザーの中には、たくさんの会社や企業が含まれています。会社や企業が「IP電話」を利用する最大の理由は、初期費用が無料で通話料金が安いからです。どれほどの通話料金で利用できるかはこの記事の中で説明します。
「IP電話」を会社や企業が利用している理由はもう1つあります。「IP電話」を社内に導入すると、社員は会社用とプライベート用のスマホを2台持つ必要がなくなります。
従業員が多い会社や企業であれば、従業員すべてに持たせるスマホの購入費や毎月の通話料金は大きな負担になります。しかし「IP電話」を使えば電話にかかるコストを大幅に削減できます。
迷惑電話が多いってホント?
「050」から始まる電話番号とは何かを紹介しましたが、多くの企業や会社が導入していることを理由に、「050」の電話番号を信用するのはとても危険です。
「050」から始まる電話番号は初期費用が無料で安い通話料金で使用できるため、迷惑電話に利用されるケースが多く注意が必要です。
例えばこの記事で触れた「オレオレ詐欺」や「成りすまし詐欺」の迷惑電話の多くは、「050」で始まる電話番号を使ってお年寄りに電話をかけています。また怪しい不動産の投資話や保険また家の修理など、勧誘目的の迷惑電話にも「050」で始まる電話番号が使用されています。
加えて商品の販売を目的とした迷惑電話にも「050」から始まる電話番号が使用されています。
050から始まる電話番号とは
ここまで「050」から始まる電話番号がどこからかかってくる番号なのか、信頼できる番号なのか、それとも迷惑電話として利用されるため注意が必要な番号なのかといった点を紹介しました。ここからはもう少し詳しく「050」から始まる「IP電話」について解説します。
2002年からサービスが始まったIP(インターネットプロトコル)電話の番号体系
この記事で少し紹介しましたが、「050」から始まる「IP電話」は、固定電話のように電話回線を使わずに、インターネット回線を使って通話するサービスです。
「050」から始まる電話番号は、2002年からサービスが開始され「IP」つまりインターネットプロトコルを介して電話します。「050」の電話番号は11桁の番号で構成され、インターネット回線で通話するので、音声のみの通話だけでなくテレビ電話として利用することも可能です。
インターネット回線を使った通話と聞くと、SkypeやZoomで有名な無料通話やビデオ通話といった「インターネット電話」を想像しますが、「IP電話」と「インターネット電話」には大きな違いがあります。
ともにインターネット回線を使った通話サービスという面では同じですが、「インターネット電話」は公衆のインターネット回線を使うのに対し、「IP電話」はインターネットプロバイダが独自に所有するインターネット回線を使います。
ですから「インターネト電話」とは違い、「IP電話」を使うにはインターネットプロバイダとの契約が必要になります。
IP電話機の固定電話やIP電話アプリをダウンロードしたスマホで利用可能
「050」から始まる電話番号の「IP電話」を利用するメリットの1つは、固定電話回線と比べて少ない手続きで番号を取得できることと、「IP電話」専用の電話機を購入せずにスマホからでも利用できることです。
スマホを使って「050」の番号を取得し電話をかけるには、専用アプリをインストールする必要があります。アプリはiPhoneでもAndroidスマホでも利用できます。さらにアプリは無料でインストールできるのでコストはかかりません。
IP電話機の固定電話もあるので、購入して利用することも可能です。また電話回線に繋がった固定電話でも、「050」の番号を取得し「IP電話」として利用できます。
固定電話を使うには、固定電話をインターネット回線に繋げる必要があるので、VoIPアダプターという装置を購入する必要があります。
通話コストが安い
「050」から始まる電話番号の「IP電話」を利用するもう1つメリットは、通話料金が安いことです。以下に通常の電話番号と「050」から始まる電話番号を比較し、通話料金を含めかかる費用がどれほど安いかを比較します。
電話の種類 | 初期費用 | 月額基本料金 | 050から始まる番号との通話料金 |
通常の電話番号 | 2000円~5000円 | 1,000円 | 有料 |
050で始まる電話番号 | 無料 | 数百円 | 無料 |
市外局番や市内局番など地域情報が含まれていない
「050」の番号から電話がかかってきても、市外局番や市内局番など地域情報が含まれていないため、どこから電話がかかってきたかを確認することはできません。
050から始まる電話番号からかかってきたときどうする?
「050」から始まる電話番号は、初期費用が無料で通話料金が安いサービスで、アプリさえインストールできればスマホからでも「050」の番号で電話がかけられます。
さらに市外局番がないので、どこからかかってきたかを追跡できません。こうした「050」番号の特徴を悪用して、迷惑電話に利用するケースが増えています。「050」から始める電話番号で誰かが電話をかけてきたらどう対応すべきかをこれから説明します。
番号を検索してみる
「050」から始まる電話番号で誰かが電話をかけてきたら、番号をまず確認して知らない番号なら、インターネットで番号を検索し、番号の持ち主が誰なのかを確認しましょう。
インターネットで「050」から始まる電話番号の所有者を検索するリンクを以下に添付するので活用してください。またインターネット検索以外にも、「Whoscall」といったアプリを使って番号の検索を行えます。
身近な人ではないか電話帳などを確認
「050」から始まる番号に見覚えがあるものの、誰の番号か思い出せない場合もあります。見覚えがなくてもスマホの「連絡帳」アプリや「電話」アプリに番号が保存されているかもしれません。迷惑電話と考え着信拒否する前に、知ってる番号かどうかをまず確認しましょう。
どこからかわかったら必ず電話帳に登録
かかってきた電話が「050」から始まる電話番号で、明らかにセールスや勧誘を促す迷惑電話だったなら、「050」を含めた11桁の番号を「電話帳」アプリに保存し、着信拒否設定をしましょう。
「050」の番号がすべて迷惑電話というわけではありませんが、迷惑電話である場合が多いので、小まめに登録し着信拒否設定を行ってください。
050から始める電話番号がかかってきたらまず検索しよう!
「050」から始まる電話番号は「IP電話」の番号です。固定電話でもスマホでも利用できます。「IP電話」には、初期設定が無料で通話料金が安いというメリットがあります。
市外局番が表示されずどこからかけた電話か確認できないため、迷惑電話に利用されることがあります。インターネットやアプリを使って「050」の番号の所有者を検索し、必要であれば登録して着信拒否しましょう。