CrystalDiskMarkの使い方とスコアの見方【速度計測】
HDDやSSD、USBメモリの速度が遅いと気になったことはありませんか?そんな時は「CrystalDiskMark」を使いましょう。使い方は簡単です。「CrystalDiskMark」はストレージの速度を計測するソフトで、ここでは使い方を簡単に説明します。
目次
CrystalDiskMarkとは?
CrystalDiskMarkとは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、USBメモリ、SDカード、micro SDカード、ネットワークストレージといったストレージ(記憶装置)の読み込み/書き込み速度を計測するソフトウェアです。
ベンチマークソフトとも言います。フリーソフトなので無料で利用できます。使い方はとても簡単です。
以下CrystalDiskMarkの公式サイトです。
ソフト開発者のTwitterです。
CrystalDiskMarkは、以下のようにストレージの速度を測定しています。
NTT-Xストアで買った480GBで5980円の激安SSDが届いたのでCrystalDiskMarkでベンチマークを取ってみた
— Meromsoft (@meromsoft) March 1, 2019
ADATA SU630 UBS3.0接続の外付けの場合 pic.twitter.com/jU1Kd00oKy
取り合えず、Win 7 Pro 64bit をインストール、認証を取ってからMicrosoftのページよりWin 10 Pro 64bit にアップグレードしました。(無料) さすがCore i7 プロセッサー、CrystalDiskMarkのベンチマークテストの結果です。 pic.twitter.com/5N5D3HiAKa
— onenote (@onenotetwitte) February 27, 2019
HDDやSSDなどの速度を計測できるソフト
CrystalDiskMarkは、実際のストレージに読み込み/書き込みを行うので、HDDやSSD、USBメモリ、SDカード、micro SDカード、ネットワークストレージなどの正確な速度が計測できます。使い方はボタン1つ押すだけで測定できます。
CrystalDiskMarkの動作環境
CrystalDiskMarkの対応OSは、以下のWindowsの32bit版と64bit版に対応しています。Macには対応していません。
- Windows XP
- Windows Server 2003
- Windows Vista
- Windows Server 2008
- Windows 7
- Windows 8
- Windows Server 2012
- Windows 8.1
- Windows 10
- Windows Server 2016
ブラウザは、IE 8.0以降に対応しています。
CrystalDiskMarkの使い方〜ダウンロード/インストール〜
ここではCrystalDiskMarkの使い方、ダウンロードとインストール方法について説明します。
CrystalDiskMarkのダウンロード手順
CrystalDiskMarkのダウンロードは、3つの方法から選べます。どれも同じ使い方をするので、自分が使いやすいものをダウンロードしてください。
- ZIP/Portable版
- インストーラー版
- Microsoft Store版
詳しくダウンロードの方法を説明します。
ZIP/Portable版
CrystalDiskMarkのZIP/Portable版のダウンロード方法は、以下のサイトからダウンロードできます。
CrystalDiskMarkのダウンロードサイトの中ほどにある「zip」と書かれた緑色のアイコンをクリックします。別のサイトに移動してそのまま待つと、CrystalDiskMark6_0_2.zipというファイルがダウンロードされます。
ダウンロードしたファイル、CrystalDiskMark6_0_2.zipを展開すると、図のように表示されます。
ZIP/Portable版のCrystalDiskMarkの使い方は、システムの種類に合わせて使用してください。32bit版であればDiskMark32.exeを、64bit版であればDiskMark64.exeを使用します。
CrystalDiskMarkを削除したい場合はフォルダごとごみ箱へ入れれば、アンインストールになります。
インストーラー版
CrystalDiskMarkのインストーラー版のダウンロード方法は、以下のサイトからダウンロードできます。
CrystalDiskMarkのダウンロードサイトの中ほどにある「exe」と書かれた緑色のアイコンをクリックします。別のサイトに移動してそのまま待つと、CrystalDiskMark6_0_2.exeというファイルがダウンロードされます。
具体的なインストール手順は「CrystalDiskMarkのインストール/起動手順」で使い方を説明します。
アンインストールは「設定」から「アプリ」を選択し削除します。
Microsoft Store版
CrystalDiskMarkのMicrosoft Store版のダウンロード方法は、以下のサイトからダウンロードできます。
(Microsoftのアカウントが必要です。)
CrystalDiskMarkのMicrosoft Store版のWebサイトが表示されるので、「入手」をクリックします。(※1)
Microsoft StoreアプリのCrystalDiskMarkインストール画面が起動するので、「入手」をクリックします。するとインストールされます。
Microsoft Store版のアンインストールもインストール版と同様に、「設定」から「アプリ」を選択し削除します。
※1:ブラウザがGoogle Chromeの場合、下のメッセージが表示される場合があります。その時は「Microsoft Storeを開く」をクリックしてください。
CrystalDiskMarkのインストール/起動手順
ここではCrystalDiskMarkのインストーラー版を使って、起動手順を説明します。
ダウンロードしたCrystalDiskMark6_0_2.exeを実行すると、インストールが始まります。
※このとき「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というメッセージが表示されたら、「はい」を選んで進みます。
「同意する(A)」をクリックして、「次へ(N) >」をクリックします。
インストール先を指定して「次へ(N) > 」をクリックして次へ進みます。
プログラムアイコンを作成する場所を指定して、「次へ(N) >」をクリックし次へ進みます。
デスクトップ上にアイコンを作成する場合は、チェックを付けて「次へ(N) >」をクリックします。
インストールする設定に変更がなければ、「インストール(I)」をクリックしてインストールします。
インストールが終了するとこの画面が表示されます。「完了(F)」ボタンを押して終了します。
「CrystalDiskMark6を実行する」にチェックを付けているとすぐに起動します。
CrystalDiskMarkの使い方〜スコア測定〜
CrystalDiskMarkの使い方、スコア測定について説明します。
測定設定
ここでは測定設定の使い方について説明します。
起動直後は上の画面が表示されます。基本的に何も変更しなくて測定できます。
測定回数
左上の緑色ボタンから1つ右隣に、数字のみが書かれた欄があります。これが測定回数になります。デフォルトでは、5回に設定されています。測定回数設定の使い方は、回数を増やすと速度がより正確になることを期待できますが、測定時間が長くなります。
データサイズ
左上の緑色ボタンから右に2つ目の欄が、測定に使用するデータサイズです。デフォルトでは、1GiBに設定されています。容量が大きいほど時間がかかります。データサイズ設定の使い方は、HDDやSSD、USBメモリなどのサイズが小さい場合は、ここを少なく設定します。
「GiB」という単語が見慣れないかもしれません。
これは、普段見る「〇〇GB」「○○KB」などと区別するために使用されています。
単位は下のように設定してあります。
1GiB = 1024MiB = 1024x1024KiB = 1024x1024x1024B
1GB = 1000MB = 1000x1000KB = 1000x1000x1000B
測定対象のドライブ
左上の緑色ボタンから右に3つ目の欄が、測定対象のドライブ(ストレージ)になります。デフォルトでは、Cドライブが設定されています。測定対象のドライブ設定の使い方は、ここを変更することでHDDやSSD、USBメモリ、SDカード、micro SDカード、ネットワークストレージなど選択することができます。
メニューバーで出来ること
メニューバーで出来ることについて説明します。
ファイルメニュー
「ファイル(F)」メニューの使い方は以下の通りです。
- コピー:クリップボードにスコアをコピー
- 保存:テキストデータにスコアを保存
- 終了:プログラムの終了
設定メニュー
「設定(S)」メニューの使い方は以下の項目を設定できます。
- テストデータ:ベンチマークに使用するデータパターンの設定
- インターバルタイム:個別テスト間のインターバルタイムの設定
- キュー数 & スレッド数:キュー数とスレッド数の設定(ここでスコアのデフォルト値を修正できます。)
- IE8モード:レンダリングモードを Edge から IE8 モードに設定
テーマメニュー
「テーマ(T)」メニューの使い方は以下の通りです。
- 拡大:画面サイズを変更できます。
- テーマ:ボタン色と背景イメージを設定します。
ヘルプメニュー
「ヘルプ(H)」メニューの使い方は以下の通りです。
- ヘルプ:CrystalDiskMarkのサイトが開きます。
- CrystalDiskMarkについて:バージョンやシステムの種類、リリース日などが分かります。
- Crystal Dew World [Web]:作者のサイトが開きます。
言語メニュー
「言語(Language)」メニューの使い方は、ご覧の通り様々な言語に設定できます。
測定開始方法
左側にある緑色のボタンを押すと測定が開始されます。
「All」は4つあるすべての速度を測定します。「All」の下のボタンを選ぶと、個別にスコアを測定することができます。
CrystalDiskMarkのスコアの見方
CrystalDiskMarkのスコアの見方について説明します。
CrystalDiskMarkで測定できるスコアは、読み込みと書き込みに4つずつあります。
Seq Q32T1 | シーケンシャルアクセス、マルチキュー(32個)&シングルスレッド(1つ)、ブロックサイズ128KiB |
4KiB Q8T8 | ランダムアクセス、マルチキュー(8個)&マルチスレッド(8つ)、ブロックサイズ4KiB |
4KiB Q32T1 | ランダムアクセス、マルチキュー(8個)&シングルスレッド(1つ)、ブロックサイズ4KiB |
4KiB Q1T1 | ランダムアクセス、シングルキュー(1個)&シングルスレッド(1つ)、ブロックサイズ4KiB |
各スコアは1秒間に〇〇MBの読み込み/書き込みの速度を測定しています。
1MB = 1000KB = 1000x1000B
各スコアの用語解説
用語の見方は以下のサイトが詳しいので引用します。
- シーケンシャルアクセス:連続した領域に読み込み、あるいは書き込むこと。
- ランダムアクセス:ランダムな領域に読み込み、あるいは書き込むこと。
- マルチキュー:ネイティブコマンドキューイング(NCQ)に対応している場合に、複数のコマンドのキュー(命令の待ち行列)が入っていても処理できる。
- マルチスレッド:複数の処理の流れを並行して進めることができる。
ネイティブコマンドキューイング(NCQ)については、こちらで詳しく解説されています。
・ブロックサイズ(Block Size)
HDDやSSD、USBメモリなどは、ある程度まとまったデータの塊で構成されています。これはブロック化と呼ばれ、コンピュータープログラムのデータを扱いやすくするために行われています。
Seq Q32T1
「Seq Q32T1」は、以下の設定のスコアです。
- シーケンシャルアクセス(Sequential Access)
- マルチキュー&シングルスレッド(Multi Queue & Single Thread)
- キュー数は32個
- スレッド数は1つ
- ブロックサイズ(Block Size)は128KiB
見方は、連続した領域に複数命令32個と1つの処理を、128KiBのデータの塊で計測します。
4KiB Q8T8
「4KiB Q8T8」は、以下の設定のスコアです。
- ランダムアクセス(Random Access)
- マルチキュー&マルチスレッド(Multi Queue & Multi Thread)
- キュー数は8個
- スレッド数は8つ
- ブロックサイズ(Block Size)は4KiB
見方は、ランダムな領域に複数命令8個と8つの処理を並列して、4KiBのデータの塊で計測します。
4KiB Q32T1
「4KiB Q32T1」は、以下の設定のスコアです。
- ランダムアクセス(Random Access)
- マルチキュー&シングルスレッド(Multi Queue & Single Thread)
- キュー数は32個
- スレッド数は1つ
- ブロックサイズ(Block Size)は4KiB
見方は、ランダムな領域に複数命令32個と1つの処理を、4KiBのデータの塊で計測します。
4KiB Q1T1
「4KiB Q1T1」は、以下の設定のスコアです。
- ランダムアクセス(Random Access)
- シングルキュー&シングルスレッド(Single Queue & Single Thread)
- キュー数は1個
- スレッド数は1つ
- ブロックサイズ(Block Size)は4KiB
見方は、ランダムな領域に命令1個と1つの処理を、4KiBのデータの塊で計測します。