Chrome Canary(クロームカナリア)というアプリケーションご存知でしょうか?この記事では、Chrome Canaryとは何か?ということやGoogle Chromeとの違いを比較して解説し、使い方やダウンロード方法もご紹介します。
処理速度が速く、快適なWEBブラウジングが可能なGoogle Chrome。ブラウジングソフトとして世界一のシェアを誇り、Android OSでは標準のブラウザアプリとして設定されていて、PCやスマホで一度は使った方も多いでしょう。
一方で、金色のアイコンが特徴であるChrome Canary Build(クロームカナリアビルド、以下、Chrome Canary)というアプリケーションをご存知でしょうか?
今回の記事では、このChrome Canaryとは何か?について、特徴を解説し、Chromeと比較してできることの違いをご紹介します。
Chrome Canaryとは、通常のChromeとは違い開発者向けのバージョンのことです。
開発者向けと言ってもChromeと比べてユーザーインターフェース(デザインや機能の配置などを含めた操作性のこと)は大きく変わらないため、同じような感覚でWEBブラウザとして導入することが可能です。
Chromeには4つの種類(3チャンネル)があることをご存知でしょうか?
まずは、最もよく使われている安定版という種類があります(通常のGoogle Chrome)。次に、こちらも開発者向けであるChrome Beta版とDev版、そして今回ご紹介する開発版であるChrome Canaryです。
種類を開発段階を順番に並べると、Chrome Canary→Beta→Dev→Chrome(安定版)になります。Chrome Canaryは安定版として正式にリリースされる前の、最も初期段階に位置づけられるバージョンです。
Chrome Canaryとは、Chromeの開発版であることがわかりました。では具体的に何が違うのか、ここでは、Chrome CanaryとChrome安定版を比較して特徴や違いをご紹介します。
Chromeではダウンロードしてインストール後、初期設定で自動更新が有効になっており、ユーザーが意識しなくても常に最新版を利用できることが特徴です。
新しい機能を追加したり、未知のウイルスの混入を防いで端末のセキュリティ性を維持するのに、更新はほぼ必須といえます。
Chromeの安定版(正式版)はおよそ6週間に1回のペースで更新されており、2018年12月時点ではバージョン71がリリースされています。それと比較してChrome Canaryでは毎日更新が行われており、バージョン73が既にリリース済みです。
Chrome Canaryではだいたい2つ上のバージョンを常に使用することができます。Chromeの安定版と開発版であるChrome Canaryの違いは、まず更新頻度が挙げられます。
安定版をリリースする際には、プログラム同士の衝突、矛盾によって予期せぬ挙動やエラーが発生しないようにバグをチェックする必要があります。
更新頻度が多いのはChrome Canaryはリリース前、つまりまだバグチェックを終えていない段階のアプリケーションだからです。
更新頻度を細かく設定し、ソースを公開することで開発者や一般のユーザーがバグを発見し、報告できる環境を作っています。
開発版であるChrome Canaryで発見されたバグを修正し、DevやBetaの開発チャンネルを経て一般ユーザー向けにChromeの安定版が正式にリリースされるという流れになります。
Chrome Canaryは安定版としてリリースされる前の開発版であり、更新頻度が非常に多いという特徴があることがわかりました。更新頻度の多い開発版だと、安定版にくらべて具体的にどんな違いがあるのでしょうか?
まず更新頻度が多いChrome Canaryならではのメリットとして、安定版に実装される前の新しい機能を試せることがあります。
過去の例で言えばパスワードマネージャ(セキュリティ性の高いパスワードをChromeが提案、保存してくれる機能)や、Googleアカウントを用いた複数の端末の情報の共有機能の追加がありました。
細かいところではアイコンやデザインの変更やよりアクセスしやすい設定項目の配置換えなど、最新のChromeを約2バージョン先に体験することができます(未実装になるものも含めて)。
正式リリース前の開発版なので当然と言えば当然ですが、Chrome Canaryではエラーや強制終了、クラッシュの頻度が多いこともネガティブな特徴です。
拡張機能やWEBページ製作者が「どのような動作をさせるとエラーが起こるのか」という検証をする開発者向けの側面もあります。
とは言え、端末の本体側にダメージを与えるものではなく、あくまでソフトが不安定なだけです。割り切って使う分にはデメリットはないでしょう。
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