本記事では、FacebookやLINEの先駆けとなったインスタントメッセンジャーアプリ「ICQ」を紹介させていただきます。ICQの歴史やインストール方法、使い方などを解説させていただきますので、参考にしていただければ幸いです。
初めに、ICQとはどのようなアプリなのかについて説明させていただきます。ICQは、LLC Mail.Ruが運営しているインスタントメッセンジャーアプリです。
ダウンロード数は1000万を突破しており、App Storeの評価は星4.3、Google Playの評価は星4.5を獲得しています。下記のリンクをクリックすると、ICQ公式サイトにアクセスすることができます。
ICQの概要を紹介させていただきます。
現在では、インスタントメッセンジャーアプリというとFacebookやLINEが主流となっていますが、ICQは、FacebookやLINEの様なインスタントメッセンジャーアプリの先駆け的存在となったアプリです。
以前はPC版のみリリースされていましたが、現在ではiOS版やAndroid版もリリースされており、使用している全てのデバイスでチャットを同期することができます。
ICQは、簡単で便利なインスタントメッセンジャーアプリです。便利な機能が豊富に搭載されており、簡単に使いこなすことができます。
ICQには、標準のインスタントメッセージ機能だけでなく、ビデオ通話機能やボイスメッセージ機能、ライブチャット機能などが搭載されています。ライブチャット機能には、人数の制限はありません。
また、LINEのスタンプの様な独自のステッカーを作成することもできます。これら全ての機能が制限、広告無しで無料で利用することができます。
ICQの名前の由来を説明させていただきます。「ICQ」という名称は、「I Seek You」のフレーズに由来しています。「I Seek You」を日本語に訳すと「あなたを探す」という意味になります。
本章では、ICQの歴史を紹介させていただきます。
ICQには、以下のような歴史があります。
約20年前、UNIX系OSのユーザーの中では、チャットソフトと言えばIRCなどが一般的でした。UNIX系OSとは、1969年に当時のAT&T社ベル研究所で開発された「UNIX」というOS(オペレーティングシステム)に共通する仕様を持つOSの総称のことです。
AT&T社ベル研究所は、アメリカの通信研究所であり、現在は「ベル研究所」もしくは「ベル研」と呼ばれています。
そして、IRCとは「インターネットリレーチャット」の略で、サーバーを介してクライアントとクライアントが会話をする枠組みの名称のことです。
Windowsなどの非UNIX系OSのユーザーにはIRCはあまり馴染みがなかったことから、イスラエルの企業であるがMirabilisがICQを開発し、1996年11月15日に無料公開しました。
公開後ICQは人気を博し、1997年末の時点で、累計利用者数は500万人を突破し、同時オンライン数も30万人を突破しました。
ICQはその後もユーザー数を増やし続け、1998年のユーザー増加数は3週間で100万人というペースにまで巨大化しました。
ICQの技術は無料で公開されていましたが、その成功に刺激されたAOLが、1998年6月7日に、4億700万ドル(当時のレートで約660億円)でMirabilisを買収しました。その後、2001年にICQのユーザー数は1億人を突破しました。
ICQは、AOLの最も収益力のある子会社となっただけでなく、AOLで最も成功した高収益ビジネスの1つとなったのです。そして、2002年にAOLは、Mirabilisが開発したインスタントメッセンジャー向けの特許を取得しました。
AOLで最も成功した高収益ビジネスの1つとなったICQでしたが、FacebookやLINEが主流となっていき、2007年から2010年にかけては「AOLに放棄されたプロジェクト」と化してしまいました。
そして、2010年4月にAOLは、ICQをデジタル・スカイ・テクノロジーズに1億8750万ドル(当時のレートで約174億円)で売却しました。
デジタル・スカイ・テクノロジーズは2010年9月に企業名を「Mail.ru」と改め、ICQをモバイル向けのメッセンジャーアプリとして発展させる方針を表明しました。そして、PC版のみであったICQは、iOS版やAndroid版もリリースされたのです。
この方針は成功し、2013年にはユーザーの半数がモバイルアプリの利用者となり、2014年には買収以来初めてユーザー数が増加に転じました。
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