2022年09月21日更新
Android12の不具合と新機能!アップデート方法やアプリ・機種の対応状況も
Android12へアップデートしようにも、不具合や新機能などチェックしておきたい項目は様々あります。Android12にはどのような不具合が確認されているのか、注目の新機能としては何があるか、対応している端末やアプリも含め紹介していきます。
目次
Android12の不具合と新機能
Android12は、2022年7月現在の最新のAndroidOSです。いろいろな新機能がありますが、不具合なども確認されているためアップデートしないでいる人も少なくないでしょう。
Android12とは?
Android12の不具合や新機能を説明する前に、Android12の概要と対応機種について説明していきます。
2021年10月20日に正式版の配信が開始されたAndroid OS
Android12は、2021年10月20日に正式版の配信が開始されたAndroid OSで、Android13のベータ版はすでに配信されていますが、正式版の配信は2022年8月~9月と見込まれており、2022年7月現在における最新のAndroid OSなのです。
Android12の対応機種
そんなAndroid12は、すべてのAndroidの機種ができるわけではありません。当然ながらAndroid12へのアップデートができない機種も存在します。Android12に対応予定の主な機種は下記のとおりです。
Android12へのアップデート対応の主な機種(※予定) | |
---|---|
メーカー | 機種 |
Pixel 3 Pixel 3 XL Pixel 3a Pixel 3a XL Pixel 4 Pixel 4 XL Pixel 4a Pixel 4a (5G) Pixel 5 Pixel 5a (5G) |
|
LG | LG V60 ThinQ 5G LG style3 LG VELVET |
Samsung | Galaxy S10 Galaxy S10+ Galaxy S10+ (Olympic Games Edition) Galaxy Note10+ Galaxy Note10+ Star Wars Special Edition Galaxy S20 5G Galaxy S20+ Galaxy A41 Galaxy Note20 Ultra 5G Galaxy A51 5G Galaxy S21 5G Galaxy S21 5G Olympic Games Edition Galaxy S21 Ultra 5G、Galaxy S21+ 5G Galaxy A52 5G Galaxy Z Flip3 Galaxy Z Fold3 5G Galaxy A22 5G |
SHARP | AQUOS zero2 AQUOS R5G AQUOS sense4 AQUOS sense5G AQUOS R6 AQUOS sense6 |
SONY | Xperia 1 II Xperia 10 II Xperia 5 II Xperia 1 III Xperia 10 III Xperia Ace II Xperia 5 III |
なお、ドコモはAndroid12へのアップデートが可能な端末を一覧で表示してくれています。下記のリンク先から自身が利用しているのAndroidの機種がアップデートできるかできないかを確認してみてください。
また、楽天モバイルもAndroid12にアップデートできる機種を一覧で紹介しています。楽天モバイルでAndroidスマホを購入した人は、下記リンク先からAndroidのアップデートができるかできないかを確認してみましょう。
なお、メーカーとしてはAQUOSを販売しているSHARPもAndroid12へのアップデートに対応している機種を紹介していますので、下記リンク先から参照してみてください。
Android12の新機能
さて、そんなAndroid12には、様々な新機能が存在しています。Android11の状態のままでもいいからアップデートはしないという人もいるかと思いますが、一度どういった新機能があるのか確認してみてください。
なお、機種によっては内容が異なったり機能として存在しないものもあるのでその点は留意願います。
Material Youによる大幅なUIデザインの刷新
まず、Android12はAndroid11の場合と比べ、Material Youによる大幅なUIデザインの刷新がおこなわれています。
「Material You」とは壁紙の変更をした際、壁紙の色などに合わせてシステム関連の色の変更ができるもので、ユーザーによるカスタマイズデザインに変更することができます。ウィジェットも壁紙の色に合わせて変化します。
また、システム内の光や動きなどもAndroid11と比較してパフォーマンス・電池効率などが見直されていますの見直しとともに刷新され、タップやスクロール動作も新規のアニメーションに変更されています。
カメラ/マイクの使用中にアイコンが表示
Android12では、カメラを起動したりマイクを利用したりしていると、ステータスバーにカメラやマイクのアイコンが表示されるようになりました。
利用中は上記のように緑色の点がつくだけです。
しかしステータスバーを開くとカメラやマイクのアイコンが表示されます。
このカメラやマイクのアイコンをタップすると、どのアプリがカメラやマイクを起動/利用しているのかの確認が可能です。
背面タップで操作可能な「クイックタップ」
また、Android12のPixelシリーズにはスマホの背面(後ろ)を2回タップすることで任意の操作が可能な「クイックタップ」という機能が追加されています。
この「クイックタップ」はスクリーンショットの作成やメディアの再生/停止などを割り振れるほか、任意のアプリを開く設定にすることも可能です。「システム」の「ジェスチャー」から設定することができます。
片手モードの導入
Android端末自体が大きくなっていることから、片手で楽に操作できるようになるのは利用者としても嬉しいもの。それを補助してくれるのがAndroid12の「片手モード」です。画面を縮小するものと、通知を表示する方法の2つがあります。
片手モードで「画面を縮小」を選択すると画面が下側に移動し、表示されている範囲は狭くなる者の片手での操作がやりやすくなります。「通知を表示」にした場合はステータスバーが開いて通知の確認が可能です。
片手モードの設定は「システム」の「ジェスチャー」から可能ですが、AQUOSでは利用できないので注意が必要です。
Android12の変更点
ここまではAndroid12で追加された新機能の説明をしてきましたが、Android12でどういった点が変更されたかがわからないとAndroid12にしない/できないという人もいるかと思います。ここからはそんな人向けにAndroid12での変更点を紹介していきます。
スクリーンショットの対象拡大
Android11の頃は見えている画面しか標準のスクリーンショットでは撮影できませんでした。しかし、Android12の場合スクリーンショットの範囲を画面で見えているいる部分以外も撮影できるようになりました。
サードパーティ製のアプリでは可能だったものが、Android12では標準のスクリーンショットでできるようになりましたので、より便利にAndroid端末を利用することができるようなったといえます。
スクリーンショットの対象を変更する場合、スクリーンショット撮影時に「キャプチャ範囲を拡大」と出るため、ここをタップすることで可能です。
上記のように保存可能な範囲の選択画面が表示されるため、範囲を選択して保存すればOKです。
システム消費電力の大幅な軽減
Android12にアップデートすることにより、システムが利用する消費電力を軽減してバッテリーの持ちを改善することができます。充電切れまでの時間が長くなりますので、スマホを利用しているときのストレスも軽減されることでしょう。
セキュリティ面の更なる向上
また、Android12はセキュリティ面もこれまでのAndroidより向上しています。
インストールしているアプリが、起動中も含めどのデータにどの頻度でアクセスしているかを確認できますので、アプリが不審な動きをしていることをチェックし、顕現を削除することも可能です。
前述したカメラやマイクの利用を示すアイコンもこのセキュリティ面の向上に役立っています。
ウィジェットデザインの統一化と利便性の向上
これまでのAndroidはウィジェットデザインに統一感がなく、なんとなく違和感が拭えないという人も少なくありませんでした。
Android12ではすべてのウィジェットに「角丸デザイン」と「統一された色調」が反映されるため、統一感があるホーム画面にすることができるようになっています。
また、これまではスクロールして探さなければならなかったウィジェットを検索して探すことができるようになりました。
アプリごとにウィジェットがまとめられ、表示もたたまれていることからより探しやすくなっています。
Android Autoの段階的な廃止
逆に、これまでAndroid端末で利用できた車の運転をサポートするAndroid Autoは段階的に廃止されることになっています。
これはAndroid Autoが廃止になるだけであり、機能はGoogleアシスタントに移行するため、今後はGoAndroid Autoでの利用はしないようにし、ogleアシスタントでのドライビングサポートに慣れるようにしていくと良いでしょう。
Android12へのアップデート方法
Android12へのアップデート対応機種となっている場合のアップデート方法も説明します。
OSのアップデート手順
AndroidのOSアップデート手順ですが、ここではAQUOS sense4の場合のやり方で説明しています。他の機種の場合もやり方は似ていますので参考にしてみてください。
まずはAndroidの設定アプリを開き、「システム」を開きます。
「詳細設定」をタップして展開しましょう。
「システムアップデート」をタップしてください。
AndroidOSのアップデートなどがあれば上記のように表示されます。「ダウンロードとインストール」をタップしてください。あとは再起動などを経てAndroid12がインストールされるのを待ちましょう。
Android12の不具合
さて、ここまではAndroid12の新機能などについて触れてきましたが、新機能があるぶん不具合なども起きやすくなっています。Android12にはどういった不具合が確認されているのか、対処法も説明していますので合わせて確認しておいてください。
Wi-Fiが接続できない/自動接続されない
Wi-Fiの設定などはAndroid12にアップデートした場合も再設定することはないため、通常は特に問題もなく接続することができます。
しかし、なぜかAndroid12にアップデートしてからWi-Fiに接続できない/自動接続できない不具合が発生しているという報告があります。
この場合、Android端末の再起動をしたり、Wi-Fiを一度削除して再接続したり、機内モードにしてから解除してWi-Fiのリフレッシュしたりと言った対処法を利用してみましょう。
他の機器でもWi-Fi接続できない場合はAndroid12へのアップデートが不具合の原因ではなく、Wi-Fiルーター自体の不具合が原因の可能性もあるため、ルーターの再起動も試してみましょう。
Wi-Fiテザリングの不具合
Wi-Fiテザリングなどでパソコンやカーナビなどに接続していると、Android12へのアップデート後に不具合が生じることもあります。
これはAndroidスマホとテザリングしている機器で一度Androidスマホとの接続を解除し、再度接続し直すことでうまくテザリングしない/できない状態が改善することがあるため試してみましょう。
モバイルネットワークが圏外になる/不安定な状態になる
モバイルネットワークが圏外になる/不安定な状態になるなどしてネットワークに接続することができないこともあります。
Android12にアップデートしてから発生した場合もあれば、直後は発生しない状態だったという場合もありますが、一度Android端末を再起動してみましょう。
その後、機内モードでネットワークのリフレッシュをおこなう、接続の自動調整の機能をオフにする(設定の「ネットワークとインターネット」から可能)こともしてみてください。
また、通信キャリアのAPN設定のリセットもしてみましょう。ただし、SIMによってはAPN初期設定を再度やり直す必要がある場合もあるので、特にeSIMやMVNO(格安SIM)を利用している人は一度通信会社に確認しておきましょう。
ネットワーク設定を初期状態に戻すことで改善することもあります。これは「設定」→「システム」→「リセットオプション」でネットワークのリセットができる項目をタップしておこなうことができます。
「ダウンロードされたeSIMを消去」がある人はチェックを外した上で「設定をリセット」で可能です。ただし、Wi-FiやBluetoothの設定なども全て消えてしまいますので、その点注意が必要です。
Bluetoothがつながらない
通信環境の問題としてはBluetoothに不具合が生じていることも確認されています。
Android12へのアップデート後、Bluetoothに接続できない/うまく接続しないという場合、Bluetooth接続している端末とのペアリングを再度してみましょう。カーナビなどの場合は機器の方のペアリング設定も削除することをおすすめします。
また、Bluetoothを機能させているシステムアプリのデータを初期化してから再度ペアリングを試してみてください。端末の再起動も試してみましょう。
電池の減りが早い
パフォーマンスが向上したにも関わらずAndroid12にアップロードしたら逆に電池の減りが早くなった、という不具合も発生しています。
基本的にOSアップデート直後はアップデートしたあとのアプリの動作などが始まることから1週間ほどは電池の減りが早いため、これは不具合ではありません。
Android12へのアップデートから時間が経っても電池の減りが早いということであれば何らかのアプリが原因で電池の減りが早いことが考えられます。バッテリー使用量を確認して、異常に電池を消耗しているアプリを特定してみましょう。
特定できたのであれば、そのアプリをアップデートするなどしてしばらく様子を見てみましょう。安易なアンインストールはAndroid端末が利用できないようになる原因ともなるためしないようにしてください。
Google関連のアプリなどが原因という場合はアンインストールしないで様子を見たほうがトラブルを防ぐことができるためです。
ただし、自分がストアからインストールしたアプリケーションが原因であればアンインストールしても問題はありません。アンインストールが不安であれば、一度再起動してみて様子を見る、という形で対応としては問題ないでしょう。
アプリの通知が鳴らない
Android12へのアップデート後、アプリの通知が鳴らなくなったという不具合がある人もいます。バージョンアップ後、アプリの通知設定が何らかの原因でオフになっていることもあるため、通知設定を確認してみてください。
また、通知がオンになっていても音が鳴らない「サイレント」設定になっていることもありますので、アプリの通知設定が「サイレント」になっていないかどうかも確認してみてください。
画面スクロールすると伸びる
Android12にすると、縦にスクロールできる上限/下限に至ると、画面が若干伸びるように見えるストレッチ効果というエフェクトが付くようになります。
設定/システム画面以外にも、ニュースページやフォトアプリ、TwitterなどのSNSでもこのストレッチ効果が反映されますが、見慣れないこともあり不快な気分になる人も少なくありません。実際不評な点が多い機能でもあります。
このストレッチ効果をしないように設定解除することが可能です。ストレッチしないようにする場合、設定アプリでデバイス情報/端末情報のビルド番号を連打して「開発者向けオプション」を表示させる必要があります。
その後、「システム」の「アニメーションスケール1x」を「アニメーションスケールオフ」にすることで可能です。
テレビにミラーリングできない
スマホとテレビを接続してミラーリングできない、という不具合もAndroid12では生じています。こちらも通信関係のエラーが原因ですので、機内モードのオフ/オンでの通信のリフレッシュや端末の再起動、ネットワークのリセットなどを試してみてください。
Android12のアプリ/機種別不具合及び対応状況
Android12にしてから生じしているアプリでの不具合の他、AQUOSやXperiaなどの機種別に生じている不具合、対応状況などについての説明を最後に簡単にしておきます。
不具合が報告されているアプリ
2022年7月現在、アップデートなどで対応しているアプリに関してはほとんどがAndroid12に対応するようになっています。
Android12にアプリが対応するのを待ってアップデートをおこなう人が大半ですので、見送ってきていた人にはそろそろアップデートしても問題ない時期と言えます。
ただし、更新がされていなかったり、その後対応したかどうかのアナウンスがないものとしては次のものがあります。
- Amazon版 文豪ストレイドッグス迷ヰ犬怪奇譚(ログインできない)
- Amazon版萌えCanちぇんじ!(アクセスできない)
- cluster(プッシュ通知が届かない)
- 喫煙所マップ(起動できない)
この内喫煙所マップに関しては更新が滞っているため、対応されない可能性も高いです。それ以外のアプリに関しては現状対応しているかどうか確認しておくことをおすすめします。
Galaxy(Samsung)
Galaxyでは本体のスピーカーからゲームの音が出ないという不具合が生じている端末があります。
イヤホンやスピーカー接続では音は出るので困らない人もいるかと思いますが、ソフトウェアアップデートでの対応はまだおこなわれていないため、それまで待ちましょう。
設定の「サウンドとバイブ」→「音質とエフェクト」→「Dolby Atmos」の「ゲーム用Dolby Atmos」の項目をオン/オフで一時的に改善する可能性があります。
Xperia(SONY)
Xperiaの場合はAndroid12へアップデートした場合に音質が悪くなり、「Dolby Atmos」が設定できないという不具合が生じていました。
こちらはXperiaのソフトウェアアップデートにより不具合が解消しているため、Xperiaを利用していて同じような症状が出ている場合はソフトウェアアップデートを実行しておきましょう。
Pixel(Google)
Pixelシリーズの場合、Android12のアップデート後、一部のユーザー補助機能を有効にしていると頻繁にフリーズしたり、Bluetoothや有線でイヤホン接続時にフリーズしたりする不具合が生じていました。
こちらもソフトウェアアップデートにて対応済みですので、ソフトウェアアップデートを実行しておいてください。
AQUOS(SHARP)
AQUOSの場合はなぜか再起動を繰り返すという不具合が生じていることがありました。こちらもAQUOSのソフトウェアアップデートにて対応済みなので、アップデートを実行しておきましょう。
最後に
Android12は、まだアプリが対応していないなどの理由でしない判断をしていたという人も少なくありません。しかし、最近は対応しているアプリが大半で、不具合にはソフトウェアアップデートで対応済みのものも多いです。
新機能も増えて、システム面の刷新もあるなど使いやすさも増えているため、アップデートを検討してみてもよいのではないでしょうか。