2018年12月11日更新
Googleマップでプロット・マッピング!エクセル顧客データを地図にマッピングする方法
Googleマップのプロット・マッピングの使い方をご紹介します。Googleマップで顧客データを地図上にプロット(配置)することで顧客の分布を可視化できます。プロット・マッピングを使いこなして、ビジネスの効率、効果を一段と高めることができます。
目次
- 1Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示しよう!
- ・Googleマップのプロット・マッピング機能とは
- ・顧客データの住所の分布を管理するのに便利
- 2Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示する方法
- ・顧客データが入ったExcelファイルを用意する
- ・Googleマップを開く
- ・マイマップを作成する
- ・顧客情報をインポートする
- ・「目印を配置する列」を指定する
- ・「マーカーのタイトルとして使用する列」を指定する
- ・アップロード完了、顧客データが地図上に表示される
- ・レイヤの名前を変更する
- 3Googleマップのプロット・マッピングのピンを顧客の属性で色分けする
- ・ピンを色分けしてグループ化するには
- ・その他のグループ化方法
- 4Googleマップにプロット・マッピングしたデータを編集する方法
- ・既存データを編集する
- ・新規データを追加する
- 5Googleマップでプロット・マッピングしてデータを一括表示する活用例
- ・営業担当者毎に営業先を管理する
- ・見込み度に応じて地図表示を切り替える
- 6Googleマップでプロット・マッピングして顧客データを扱う際の注意点
Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示しよう!
Googleマップのプロット・マッピング機能とは
Googleマップには、Excelにまとめた住所を地図上にピンで表示する機能があります。それがプロット・マッピング機能です。Excelは顧客データがリスト形式で並ぶため、具体的なエリアをイメージすることはできません。マイマップのプロット・マッピング機能を使うと、顧客データを一括で地図上に表示させることができます。
顧客データの住所の分布を管理するのに便利
ExcelとGoogleマップ、どちらが顧客データを管理しやすいか、それは二つを比較すれば一目瞭然です。
Excelでわかるのは顧客の住所までで、分布まではわかりません。その点、Googleマップのほうが顧客の分布を可視化でき、訪問ルートを設計したり、占有率の強い・弱いエリアを見極めやすくなります。
Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示する方法
顧客データが入ったExcelファイルを用意する
Excelの顧客データは住所が含まれていることが条件となります。
今回はサンプルとしてこのような顧客データを用意しました。
Googleマップを開く
Googleのホーム画面からGoogleマップを開きます。
右上のアプリ一覧にGoogleマップがあります。Googleアカウントが必要になりますので、もしアカウントがなければ事前に作成しておきます。
マイマップを作成する
Googleマップからマイマップを作成していきます。左上の[≡]をクリックしてメニューを開きます。
続いて「マイプレイス」をクリックします。
マイプレイスの中の「マイマップ」をクリックしたら、一番下の「地図を作成」をクリックします。
下の画像のような、新しい地図が作成されます。
無題の地図が作成されました。地図のタイトルは作成したマイマップをGoogleドライブに保存するときの件名です。クリックすると自由に変更することができます。
顧客情報をインポートする
新しい地図を作成したら、この地図に顧客の分布を表示させていきます。まずは顧客データが入っているExcelファイルをインポートします。
「インポート」をクリックするとファイルを選択する画面になります。「パソコンからファイルを選択」をクリックします。
顧客情報が入っているExcelファイルを選択し、「開く」をクリックしてアップロードします。
「目印を配置する列」を指定する
Excelファイルをアップロードしたら、目印(ピン)を配置するときの基準となる列を選択します。
今回用意したExcelファイルは「住所」という列に顧客の住所が入っています。ここに入っている住所をもとに顧客情報を地図上に表示させるので、ここでは「住所」にチェックを入れます。チェックがついたら「続行」をクリックします。
「マーカーのタイトルとして使用する列」を指定する
続いてマーカーのタイトルを選択します。今回は顧客の氏名をタイトルとして使用するので、「氏名」にチェックを入れます。
「完了」をクリックします。
アップロード完了、顧客データが地図上に表示される
顧客データをExcelに取り込む作業はこれで完了です。
顧客データが地図上に表示され、顧客の分布を視覚的にとらえられるようになりました。拡大するとこのようになります。
顧客の分布が青いピンで表示されています。ピンをクリックすると、顧客データの詳細を表示させることができます。
作成したマイマップはGoogleドライブに自動で保存されます。
レイヤの名前を変更する
アップロードしたExcelファイルの名前がそのままレイヤ名になります。レイヤ名はクリックすると自由に編集することができます。
Googleマップのプロット・マッピングのピンを顧客の属性で色分けする
顧客の住所にピンを打ち、顧客の分布を視覚的にイメージできるようになりました。ここからは、ピンを顧客の属性で色分けし、更に見やすく正確なマイマップにしていきます。
ピンを色分けしてグループ化するには
ピンを顧客の属性で色分けするには、場所のグループ化方法を「データ列別のスタイル」に設定します。その方法を手順に沿って解説します。
データ列別のスタイルに変更する
「均一スタイル」をクリックします。
もう一度、「均一スタイル」をクリックします。
スタイルを設定する画面になります。「均一スタイル」、「続き番号」、「個別スタイル」、「データ列別のスタイル」から選択します。顧客の属性で色分けするには「データ列別のスタイル」を設定します。
「データ列別のスタイル」から、ピンを色分けするときの基準とする属性を設定します。今回は例として、顧客の性別によってピンを色分けします。選択肢の中から「性別」をクリックします。
下の画像のように、性別による色分けができました。
男性顧客は青いピン、女性の顧客は赤いピンで表示されています。
ピンの色をお好みの色に変更する
ピンの色は自由に変えることができます。方法は、レイヤで色を変えたい対象にカーソルを合わせて、右側に出てくるアイコンをクリックします。例えば女性を表すピンの色を変えたいときは、「女」にカーソルを合わせて、右側のアイコンをクリックします。
ピンの色をリストから選択できるようになりました。
例えば、女性であることを表すピンの色を「赤」→「黄色」に変えたいときは、リストから黄色を選択するだけで変えることができます。
場所のグループ化方法が「データ列別のスタイル」、「均一スタイル」、「個別スタイル」の何であれ、ピンの色を変える方法は同じです。レイヤで色を変えたい対象にカーソルを合わせ、右側に出てくるアイコンをクリックし、色を選択します。細かいところですが、覚えておくと便利な機能です。
その他のグループ化方法
「データ列別」の他に、「均一スタイル」と「個別スタイル」という方法があります。
均一スタイル
「均一スタイル」になっていると、ひとつのレイヤ内の顧客データを表すピンが全て同じ色で表示されます。
例えばこちらの画像では、「顧客データ」というレイヤに含まれているピンが全て青色のピンで表示されています。
個別スタイル
「個別スタイル」にすると、下の画像のように顧客の一覧が表示されます。ここから顧客一人ひとりのデータのピンの色を個別に設定して、変えることができます。
例えば、顧客3のピンの色を変えたいときは、リストの中の「顧客3」にカーソルを合わせて色の設定を開き、任意の色を選択します。
このようにピンの色を個別に変更することができます。その日にアポが入っている顧客をピックアップしておくなど、属性では分類できない顧客を色分けしておくのに役立ちます。
Googleマップにプロット・マッピングしたデータを編集する方法
ここまでは、マイマップの作り方、ピンの色分けの方法をご紹介しました。当然ながら、顧客データは変動するものです。既存顧客のデータを編集したり、新規顧客のデータを追加することも多くなります。これからはデータの編集方法をご紹介します。
既存データを編集する
インポートした顧客データを編集するには、リスト形式の顧客一覧から編集する方法と、地図上に配置された顧客データを選択して編集する方法があります。
方法1:リストから選んで編集する
レイヤ名の右側にある「︙」をクリックして、レイヤオプションを開きます。
「レイヤオプション」から「データビューを開く」をクリックします。
顧客データがExcelのようなリスト形式で表示されます。
編集したいデータが入ったセルをダブルクリックして編集します。編集結果は随時保存、反映されるので、手動で保存する必要はありません。編集が終わったら「×」をクリックしてリストを閉じてしまって大丈夫です。
方法2:地図上のデータを選んで編集する
顧客リストを開かずに、地図上のピンをクリックして編集する方法もあります。編集したい顧客のマーカーを選択し、右下の「編集します」をクリックします。
データを編集できるようになります。
データを編集し、終わったら「保存」をクリックして変更を保存、反映させます。
新規データを追加する
ここからは新規データを追加する方法をご紹介します。新しいレイヤを追加するパターンと、既存のレイヤに新規データを追加するパターンの二つがあります。
新しいレイヤを追加する場合
新しいレイヤを追加するのはとても簡単です。「レイヤを追加」をクリックします。
レイヤの追加はこれだけで完了です。ワンクリックで新しいレイヤを追加できます。
その後は、上記(Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示する方法)と同じ方法でレイヤを作成します。レイヤは10個まで作成することができます。
レイヤを追加すると上の画像のようになります。今回追加したレイヤは「顧客データⅡ」とし、もともとあったレイヤは「顧客データⅠ」に名前を変更しました。顧客データⅠのピンは青色、顧客データⅡのピンはオレンジ色で表示しています。
既存のレイヤに新規データを追加する場合
新規データを追加したいレイヤを選択します。どのレイヤが選択されているのかは、レイヤの左端に青い線があるかどうかで知ることができます。青い線があるレイヤが現在選択されているレイヤです。下の画像だと、「顧客データⅡ」を選択中です。
「マーカーを追加」をクリックします。
カーソルが「+」の形になったら、マーカーを追加したい地図上の場所をクリックします。この後データを入力するところで住所を入力するとマーカーは入力した住所に自動で配置されるので、最初にクリックする場所はどこでも大丈夫です。
名前や住所などの情報を入力していきます。入力し終えたら「保存」をクリックして完了です。
下の画像のように、新しい顧客データが追加されました。ピンの位置も、入力した住所に合わせて正しい位置に修正されています。
Googleマップでプロット・マッピングしてデータを一括表示する活用例
マイマップの作り方、プロット・マッピングの方法はお分かりいただけましたでしょうか。ここからは、ビジネスにおけるプロット・マッピング機能の活用例をご紹介します。
営業担当者毎に営業先を管理する
複数のスタッフで営業を担当する場合、営業担当者毎の顧客の分布を見られるようにしておくと、営業管理ツールとして一層使いやすくなります。
下の画像のように、担当者毎に色分けをしておくと誰がどのスポットを担当しているのかが明確になります。効率的な営業ルートの設計や、担当エリアの再設定等、営業効率の向上を図ることができます。
担当者毎に表示・非表示を切り替えることができます。方法は簡単で、レイヤ名の左側にあるボックスのチェックをつけたり消したりするだけです。
例えば、吉野さんが担当している顧客の分布を知りたい場合は、田中さんと安藤さんのレイヤのチェックを外して非表示にします。
安藤さんと田中さんの顧客のピンが非表示になりました。再び表示させたいときは、レイヤ名の右側のボックスにチェックを入れるだけです。
見込み度に応じて地図表示を切り替える
顧客の見込み度を地図上で確認できるようにしておくと、営業を強化するべきエリアを明確にすることができます。
例えば、安藤さんが担当する顧客に見込み度に応じてA(高)~C(低)のランクを付けます。地図上の表示は下の画像のようになります。
こうして見込み度を可視化すると、左上(六本木ヒルズのあたり)に見込み度が高い、あるいは売り込み次第で高くなる顧客層が集まっていることがわかります。そうすると、地図左上のエリアを中心に営業の強化、顧客の開拓をしたほうがいいということになります。
見込み度に応じて色分けする方法
見込み度に応じてピンを色分けするには、インポートするExcelファイルに「見込み度」の列を作っておく必要があります。
Excelファイルの準備ができたら、上記(Googleマップでプロット・マッピングしてエクセル顧客データを表示する方法)に従ってマイマップにインポートします。
インポートが完了したら、場所のグループ化方法で、「データ列別のスタイル」の中の「見込度」を選択します。
顧客のピンが見込み度に応じて色分けされます。色はお好みで変更できます。
もちろん見込み度は変動するものなので、必要に応じて上記(Googleマップにプロット・マッピングしたデータを編集する方法)を参考に見込み度を修正し、正確さを保つ必要があります。
Googleマップでプロット・マッピングして顧客データを扱う際の注意点
非常に便利なプロット・マッピング機能ですが、注意しなければならないこともあります。特に顧客データには個人情報が含まれるため、取り扱いには細心の注意をはらわなければなりません。
第三者に氏名、電話番号、住所などの個人を特定できる情報を閲覧されることのないように注意が必要です。必要がないと思われる個人情報はあらかじめ載せないようにするなどの工夫が必要です。