世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス感染拡大の対策として外出自粛などが実施されていますが、グーグルは人の移動を表したデータを公開しました。グーグルが公開した人の移動データによって新型コロナウイルスで人の動きがどのように変化したかを可視化しています。
グーグルは米現地時間2020年4月3日、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス感染について、人の移動を表したデータ「COVID-19 Community Mobility Reports(COVID-19 コミュニティモビリティレポート)」を公開しました。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため外出自粛などの政策が実施されていますが、この移動データは、人々の行動がこれまでとどのように変わったかを可視化したものです。
「コミュニティモビリティレポート」では、「小売&娯楽」「食品&医薬品」「公園」「駅」「職場」「家」という6つの項目で、2月から人の動きがどのように変化しているかというデータを国、都道府県別に公開されています。
このレポート公開の目的は、新型コロナウィルス対策として行われている外出自粛やロックダウン(自宅待機令)などが、人の動きにどのように変化を与えたかを把握することとしています。
グーグルはプライバシーポリシーを順守し、個人の位置や連絡先・移動先など個人を特定できる情報は含まれないことを強調し、新型コロナウィルス感染の拡大抑制など公衆衛生や感染症対策の専門家や研究者などに活用して貰うとしています。
今回、まずは日本を含む131の国と地域の「コミュニティモビリティレポート」の早期公開を開始していて、都道府県単位など地域ごとでの情報も提供しています。今後対象となる地域は拡大していくとしています。
「コミュニティモビリティレポート」のデータを確認する方法は、以下のリンクからアクセスしレポートの検索バーに「Japan(日本)」など国や「Tokyo(東京)」などの地域名を入力しましょう。
チェックしたい国名の右にある「Download PDF」をクリックすると、最新のデータが表示されます。日本や米国を含む一部の国では東京など都道府県やニューヨークなどの州単位の情報も掲載しています。
レポートでは「Retail & recreation(娯楽関連施設)」「Grocery & pharmacy(食料品店やドラッグストア)」「Parks(公園)」「Transit stations(公共交通機関)」「Workplaces(職場)」「Residential(住宅)」の時系列グラフで表示しています。
東京の「コミュニティモビリティレポート」を確認してみると3月25日に都知事が週末の不要不急の外出自粛を要請した後、その週末の3月29日(日)の娯楽施設や公園の訪問が急減していることが見て取れます。
このレポートでは訪問率の増減は表示されていますが、絶対数は公開されていません。
グーグルはこのデータを活用すれば、店舗の営業時間の変更や調整、公共交通機関の増便・減便などを検討する際に参考にすることが可能で、この情報が国民や地域の生活や安全を守る大きな支援となるとしています。