中国最大のチャットアプリ「Weixin」をご存知でしょうか。中国のチャットアプリといえば「Wechat」と思う方や両者を混同してしまう場合が多いようです。この記事ではWeixinとWechatの機能や使い方に触れつつ両者の違いを解説します。
皆さんは電話やメッセージのやり取りをどのように行っていますか?昔はメールやキャリア通話が当たり前でしたが、昨今ではチャットアプリを使うことが当たり前になっています。
日本国内ではその代表格として「LINE」が挙げられます。一方国外にも目を向けてみるとLINEとは見た目が別物ですが米国の「スナップチャット」や韓国の「カカオトーク」のように国ごとにすみわけされているようです。
今回はその中でも中国国内で最も利用されているチャットアプリ「Weixin」と、見た目が全く同じで実際は別物のアプリ「Wechat」の違いについて解説していきます。
Weixinは中国最大のチャットアプリです。Weixinは日本のLINEと同じようなもので、チャット機能だけでなくWeixin独自の個人認証システムでショッピングなど商取引なども対応しています。
中国のスマホを持つ若者でこのアプリを入れていない人はゼロと言ってよいくらい中国全土で普及している、中国でスタンダードなチャットアプリがWeixinということです。
それでは今回の本題「Weixin」と「Wechat」の違いについて説明していきます。
そもそもWeixinとWechatは何故、誤認されやすいのでしょうか?それはWeixinとWechatのアプリ自体の見た目が全く同じだからです。じゃあ何故WeixinとWechatはアプリの見た目が同じなのか?
それはWeixinとWechat、両者の運営会社が同じだからです。そしてアプリがわざわざ別々になっているのは中国国内利用と国外利用を想定されたものになっているからです。
Weixinは中国国内向けのチャットアプリとしてリリースされました。中国では複雑な政治事情や情報統制のため、全世界と繋がるようなSNSの利用を、禁止したり制限してコントロールしています。
そのため中国国内で使われるSNSは中国でしか使えないようなシステムにする必要がありました。そこで生まれたので中国専用のチャットアプリ「Weixin」というわけです。
WechatはWeixinの機能をほとんどそのままに、国外向けにリリースされたチャットアプリです。市場を世界に広げるために開発されたグローバルバージョンということです。
Weixinでは中国国内の電話番号が必要になりますが、国外向けに開発されたWechatでは日本を含めた中国国外の電話番号でアカウントの登録ができます。
WeixinとWechatの細かい違いがいくつかあります。
WeixinとWechatは見た目はほとんど同じですが、実際に使ってみると微妙な違いがあります。
WeixinとWechatでは対象者が違うので、Weixinのアプリの根幹は完全に中国人向けの物となっていますが、Wechatでは中国以外の数多の国々に向けたものになっています。特に公式アカウントなどは国やアプリごとにすみわけされています。
LINEでは企業や法人のアカウントとして公式アカウントがあります。同様にWeixinとWechatにも公式アカウントが存在しています。
Wechatは国による縛りがないため、公式アカウントも色々な国の法人のものがあります。しかしWeixinは中国のみの利用に制限されているので中国法人の公式アカウントしか作れないようです。
しかし、日本法人でも中国法人の名義を借りることによってWeixinでの公式アカウントの作成ができるようです。結論としてこの違いはWeixinで公式アカウントを作りたい中国以外の人にとって問題になりそうです。
WeixinではクーポンやECサイトへ飛ぶメニューなどの機能がありますが、それはあくまで中国人用の機能なのでWechatにはありません。
中国発なので、当然といえば当然ですがWeixinの方が中国における利便性は高そうです。
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