2021年10月07日更新
Windows10で「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示される原因と対処法
Windows10で「この操作を実行するアクセス許可が必要です」表示されてファイルにアクセスできないことがあります。この記事では、Windows10で「この操作を実行するアクセス許可が必要です」となる原因と対処法について詳しく解説します。
【Windows10】「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示される原因と対処法
Windows10でファイルやフォルダにアクセスしようとすると、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示されてアクセスできないことがあります。この記事では、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」の原因と対処法を解説します。
どういう時に表示されるエラー?
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」はどのようなときに表示されるエラーなのでしょうか。
Windows10で画像やドキュメント等のファイル操作時に表示
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」は、Windows10で何らかのファイルにアクセスしようとしたときに表示されます。ネットワークなどで他のユーザーと共有していたり、外付けHDDやUSBメモリに保存されているファイルやフォルダにアクセスしたときに、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示されることもあります。
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示される原因
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示される原因について見ていきましょう。
アクセス許可の権限がない
そもそもファイルやフォルダへのアクセスが許可されていない場合があります。ネットワークで共有しているファイルの場合には、アクセス権や編集権をユーザーごとに設定していることがあります。
Windowsのシステムファイルなどの重要なファイルを操作しようとしている
Windowsのシステムファイルの中で、変更してしまうとPCの動作に不具合が起こる最も重要なものは、Administratorの権限がないとアクセスできないものがあります。Windows10の管理者でもAdministratorの権限を付与されていないことがあり、その場合にはそのファイルにはアクセスできません。
外付けHDDの共有設定に問題
外付けHDDの共有設定に何らかの問題が生じていることで、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」となってしまう場合があります。
ネットワークドライブの接続設定に問題
NAS(ネットワーク上に設置できるHDD)にファイルやフォルダを保存する方が多くなってきました。NASを利用していて「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が発生した場合には、NASへの接続設定に何らかの問題が生じている可能性があります。
グループポリシー設定でUSBアクセスが制限
企業などの組織で管理されているWindows10の場合には、ネットワークの管理者が設定したグループポリシーでUSBポートを通しての外部ストレージへのアクセスが制限されることがあります。
これはUSBメモリや外付けHDDなど、USB接続で利用する外部ストレージに機密情報などをコピーされて外部流出するのを防ぐためです。会社から支給されているPCでUSBメモリや外付けHDDにアクセスできない場合には、ネットワーク管理者にUSBポートからのアクセスが禁止されているか確認してみましょう。
セキュリティソフトがひっかかっている
セキュリティソフトが外付けHDDやUSBメモリの中のファイルをウィルスと間違えて検知している可能性があります。PCへウィルスを送り込む方法として、USBメモリが使われることもあるので、セキュリティ能力が高いことは望ましいことですが、必要なファイルにアクセスできないのは困ります。
対処法
アクセスしたいファイルやフォルダに「この操作を実行するアクセス許可が必要です」と表示された場合の対処法について解説します。
PCを再起動
ファイル/フォルダの所有権を変更
その他の操作を行う前に、まずはWindows10で開いているすべてのソフトやファイルを閉じて、Windows10を再起動してみましょう。「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が起こる原因となる所有権やアクセス権の変更が、ソフトウェアのバグで発生している可能があります。
Windows10を再起動することで、PC内部に蓄積されたバグをリセットできるので、それで「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が解消されるか確認してみましょう。
次に試してみたい対処法は、ファイルやフォルダの所有権を変更することです。
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」となるファイルやフォルダを右クリックして「プロパティ」を開きます。
「セキュリティ」のタブを開き、「詳細設定」をクリックします。
「所有者」の右側にある「変更」をクリックします。
「詳細設定」をクリックします。
「検索」をクリックします。「検索結果」に、現在ログオンしているユーザーが表示されます。そちらから所有権を変更するユーザーを選択して「OK」をクリックします。前の画面に戻ったら「OK」を押します。
もう一度戻った画面で「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェックを入れてから「OK」をクリックします。これでそのファイルの所有権を変更できました。
ファイル/フォルダのアクセス権を変更
所有者の変更ができない場合にはファイルやフォルダへのアクセス権を変更する対処法もおすすめです。
アクセス権を変更したいファイルを右クリックして「プロパティ」をクリックします。
「セキュリティ」のタブを開き「詳細設定」をクリックします。
「アクセス許可」のタブを開き、「追加」をクリックします。
「プリンシバルの選択」をクリックします。
「詳細設定」をクリックします。
「検索」をクリックします。すると「検索結果」にそのPCにログオンしているユーザーが表示されます。その中から、アクセス権を付与するユーザーを選択してクリックして「OK」をクリックします。前の画面に戻ったら、選択したユーザーの名前があるか確認して「OK」をクリックします。
「基本のアクセス許可」でアクセス権の内容を選択して「OK」をクリックします。すべての権限へのアクセス権を付与するのなら「フルコントロール」にチェックを入れます。「OK」をクリックします。
前の画面に戻ったら、「アクセス許可エントリ」に追加したユーザーの名前があるか確認してクリックします。「継承の有効化」と表示されればアクセス権の付与に成功しています。「OK」をクリックすると、アクセスできるようになっています。
共有フォルダのプロパティを変更
外付けHDDなどで共有フォルダに設定しているフォルダの共有設定を変更する対処法もあります。「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が表示される共有フォルダを右クリックして「プロパティ」をクリックします。
「共有」のタブを開き「詳細な共有」をクリックします。
「アクセス許可」をクリックします。
「アクセス許可」の「フルコントロール」の「許可」にチェックを入れて「OK」をクリックします。前の画面でも「OK」をクリックします。これで「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が解消されます。
ネットワークドライブの接続設定を見直す
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」への対処法として、NASにファイルを保存している場合には、ネットワークドライブの接続設定の見直しも行いましょう。
まずは、NASの管理画面でNASのIPアドレスを確認してメモ帳などでへ控えておきましょう。IPアドレスが表示されていれば、ネットワークへ接続されています。
Windows10の「スタート」をクリックして、「Windowsシステムツール」から「コントロールパネル」を開きます。
「ユーザーアカウント」をクリックします。
「資格情報マネージャー」をクリックします。
「Windows資格情報」をクリックします。すると下にWindows資格情報についての詳細が開きます。「Windows資格情報の追加」をクリックします。
IPアドレスの入力画面が開きます。こちらに先程確認したNASのIPアドレスとユーザー名、パスワードを入力して「OK」をクリックします。これで「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が解消します。
USBメモリの使用をやめる
企業などの組織で管理されているWindows10が、グループポリシーでUSBメモリの使用を禁止されている場合には、USBメモリをUSBポートに挿しても認識されません。グループポリシーを変更しない限りUSBメモリを使えるようにはなりません。
ファイルの共有がどうしても必要な場合には、USBメモリの代わりに使えるクラウドストレージなど、何らかの方法が用意されているはずです。PCの管理者にファイルの共有方法を質問してみましょう。
セキュリティソフトの設定を見直す
セキュリティソフトが原因であると考えられる場合には、まずはセキュリティソフトを無効化して、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が起こるかどうか確認してみましょう。
セキュリティソフトを無効化することで「この操作を実行するアクセス許可が必要です」が解消された場合には、セキュリティソフトの設定を変更して、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」となる外付けHDDやUSBメモリへのアクセスを許可しましょう。
外付けHDDなどの共有設定を見直す
共有フォルダのプロパティで「Everyone」にアクセス許可を与えても、外付けHDDのファイルやフォルダに「この操作を実行するアクセス許可が必要です」でアクセスできない問題が生じることがあります。
正常に共有設定が行われているのにもかかわらず、「この操作を実行するアクセス許可が必要です」となる場合には、外付けHDDに保存したフォルダの共有設定の見直しが必要です。
外付けHDDの共有設定を変更するためにはレジストリの変更が必要な場合があります。しかし、レジストリの変更でPCの動作に不具合が生じる可能性もあります。
一つの解決策として、外付けHDDに共有フォルダを作成するのではなく、PCの内部ストレージに共有フォルダを作成して、外付けHDDからのアクセスを許可すると問題が解消することがあります。ネットワークで他のユーザーからのアクセスも許可すれば、外付けHDDに共有フォルダを作成したときと同じように、バックアップや共有が可能になります。