「ウェブの父」とも呼ばれるティム・バーナーズ=リー氏はウェブをより良くする行動指針「Contract for the Web」を発表しました。ティム・バーナーズ=リー氏が発表した「Contract for the Web」には9つの原則が掲げられています。
World Wide Web(WWW)を考案して「ウェブの父」とも呼ばれるティム・バーナーズ=リー氏は11月25日、ウェブをより良くする行動指針「Contract for the Web」を発表しました。
「Contract for the Web」とはいわゆるウェブのための協定で、政府・企業・一般市民に向けての、「ウェブを悪用から守り人類に利益をもたらすための原則」が記されています。
「Contract for the Web」は2018年のWebサミットでその構想が発表されていました。フランスとドイツの政府、Google、Microsoftを含む企業、WikimediaやWeb Foundationなどの団体からの意見を元に草案が作成されました。
すでにGoogle、Facebook、Microsoft、Twitter、Redditなど150社以上の企業や組織がサポーターとして「Contract for the Web」の支持を表明しています。発表時点ではAmazonとAppleは支持を表明していないようです。
「Contract for the Web」とは順守すべき行動指針というだけで、この協定に強制力があるものではありません。
しかし今後支持を表明した政府がウェブの法規制に組み込んだり、各企業や組織がサービス展開時などに意識することで、インターネットがより良いものになっていく可能性は多いにあるでしょう。
ウェブをより良くする行動指針「Contract for the Web」には、政府・企業・一般市民に向けての、「ウェブを悪用から守り人類に利益をもたらすための原則」が9つ記されています。この9つの原則とは政府・企業・一般市民に対してそれぞれ3つずつあります。
「Contract for the Web」の9つの原則は以下のようになっています。原則1から3までは政府、原則4から6は企業へ、原則7から9は一般市民へ掲げられています。
「Contract for the Web」を支持する人々は、これらの原則を遵守していることや問題解決に取り組んでいることを示す必要があります。支持を表明したにも関わらず、原則を遵守した行動をしていない場合は証人リストから削除されるようです。