ビデオ会議ツール「Zoom」について独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」は、「Zoom」の偽アプリを使った詐欺について警告を発しました。「Zoom」の偽アプリをダウンロードさせ、公式サポートを偽って金銭を請求する詐欺が増えているようです。
新型コロナウィルスの感染拡大の影響から、多くの企業や組織がオンライン会議やオンライン授業などテレワークを行うようになり、世界中でビデオ会議サービス「Zoom」の利用率が高まっています。
その「Zoom」について、4月23日に独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」の公式アカウントでは「Zoom」の偽アプリを使った詐欺について警告を発しています。
IPAによると、「Zoom」のアプリをダウンロードしようとWeb検索を行い、ヒットしたページからパソコンにインストールした場合に、それが「偽Zoom」である可能性があるということです。
これまでIPAに寄せられている相談では、パソコンに「Zoom」をインストールし起動するとセキュリティ警告が表示され、表示先のサポートに電話をしたらサポート料金を請求されるという詐欺が発生していると言います。
IPAでは検索結果から安易にダウンロードぜず、信頼できる公式ページからダウンロードを行うように呼びかけています。
「偽Zoom」を使った詐欺が発生している点について、注意点としてIPAではその手口について説明しています。1つ目は、「パソコンがウィルスに感染している」といった警告画面を表示させ有償ソフトウエアの購入に誘導する手口です。
そして2つ目としては、同じようにセキュリティ警告画面を表示させ、画面に記載されている連絡先に電話をかけさせて、サポート契約へ誘導し料金を請求するという形です。
「偽Zoom」の見破り方としては、サイトのページを閲覧していると「「お使いのパソコンはウイルスに感染しています」「Windowsのシステムが破損します」「システムの問題が見つかりました」など、ポップアップや画面に警告画面が表示されます。
さらに警告音が鳴ったり音声の警告メッセージが流れたりして、不安を煽る場合もあるようです。注意点としてはこのような文章が出てきてもアクセスしないことがポイントです。
もう1つの見破り方としては、これらの警告を信用させるために画面上に「Microsoft」などの実在する企業のロゴマークが貼られていることもあります。
公式のサービスであると騙すためにロゴを表示して信用させようとしている手口ですので、このような警告画面はそのままページを閉じるようにしましょう。
その他にも見破り方としてWindows版「Zoom」に関しては、「偽Zoom」は「zoom」と頭の「Z」が小文字になっているサイトも見られました。公式ページからのダウンロードが一番ですが検索結果から行う場合は注意しましょう。
では最後に「偽Zoom」を間違えてインストールしてしまった場合の対処法について解説していきます。もし「偽Zoom」をインストールし、起動した際にセキュリティ警告が出た場合は以下の2通りの対処法があります。
画面を閉じる |
画面が消せない場合、ブラウザを強制終了してパソコンを再起動する |
注意点として「偽Zoom」をインストールしたせいで表示される警告画面に関しては、普通に画面を閉じようとしても消えない場合があります。まずパソコンを再起動し、通常の操作でアプリをアンインストールすると良いでしょう。
再起動を行おうとしてもできない場合は、キーボードの「Alt」と「F4」のボタンを同時に押しながら、画面上に出ているメッセージの「OK」をクリックしましょう。
もし自分では解決が難しい場合や誤ってソフトの購入やサポート契約を結んでしまった場合は「消費生活センター」や以下のリンクからアクセスできる「IPAの安心相談窓口」に相談することをおすすめします。