「Zoom」では「Zoom爆撃」という会議妨害の防止に、新しい対策設定を導入することが決定しました。「Zoom爆撃」防止対策として、5月9日以降から「Zoom」のビデオ会議に「パスワード設定」などを導入するとしています。
新型コロナウィルスの感染拡大によって、ビデオ会議サービス「Zoom」の利用者が増えている一方で様々なセキュリティに関する問題が指摘されてきました。
特に「Zoom」では悪意のある第三者によって会議室を乗っ取られる「Zoom爆撃」という会議妨害が問題となっていました。
今回この「Zoom爆撃」防止対策として、5月9日以降から「Zoom」の基本アカウントにおいてビデオ会議に「パスワード設定」などを導入することを決定しました。
「Zoom」では当初、パスワードを設定してないビデオ会議を行う場合、ビデオ会議の「ミーティングID」が分かれば簡単に参加できてしまうという特徴がありました。
2020年4月頭のアップデートによって、デフォルトで基本的にパスワード設定が行われるように変更されましたが、それまではほとんどのビデオ会議においてパスワードは設定されていません。
実際に「Zoom」の「ミーティングID」は単純な9桁の数字で構成されているため、悪意のある第三者が会議に参加し卑猥な画像や動画を表示したり、人種差別的な行為を行ったりといった「Zoom爆撃」が問題となっていました。
この「Zoom爆撃」対策として、2020年4月頭のアップデートされた最新のバージョン4.6.10では、ビデオ会議の主催者向けに「セキュリティ」アイコンが追加されています。
「セキュリティ」アイコンメニューでは、会議室のロック、待機室の有効化、参加者の削除、参加者の名前の変更などに対する権限管理ができます。また主催者がビデオ会議のパスワードを複雑に設定できる機能も追加されています。
5月9日からはさらにセキュリティを強化し、「ミーティングID」の使用をさらに細かく制限することができるように変更されています。
では実際に「Zoom爆撃」対策を行い安全に「Zoom」を利用する方法を見ていきましょう。まず大切なのは、「Zoom」ユーザーはアプリのアップデートを行うことが挙げられます。
「Zoom」ではセキュリティに関して問題点が指摘されたり脆弱性が発見されたりしていますが、それに対し迅速に修正を行いさらには対策のパッチを配布するなどの対応を行ってきました。
「Zoom」の迅速な対応に従ってユーザーもアップデートを行うようにすることはとても大切です。
さらに「Zoom爆撃」対策として重要なのは、ワンクリック参加機能を無効にすることです。このワンクリック参加機能とはとても便利な機能で参加用URLをワンクリックするだけで会議に参加できるという機能です。
このワンクリック参加機能は「Zoom」においてデフォルトでは有効と設定されていますので、ここを無効にしておくと会議にパスワードが設定され参加用URLを知らないユーザーが参加する可能性が低くなり「Zoom爆撃」対策となります。
「Zoom」は手軽に始められる便利なビデオ会議ツールですが、これまで多くのセキュリティ問題が指摘されています。今回「Zoom爆撃」対策として5月9日以降新しい設定方法を導入していますが安全に利用するためにぜひ設定方法を利用しましょう。