Windows10に不調などがある場合に実行する「DISM.exe」コマンドですが、この「DISM.exe」と「sfc /scannow」がどう違うかご存知ですか? DISM.exeを利用したWindows10の修復方法とともに解説していきます。
Windows10の不調を感じた時に走らせるコマンドとして「DISM.exe」と「sfc /scannow」が有名です。
DISM.exeコマンドの使い方の前に、DISM.exeとは何なのか、sfc /scannnowとはどう違うのかについて触れていきます。
DISM.exeは、Windows10のシステムを修復できるコマンドラインベースです。
Windows10のイメージファイルのチェックや操作を行うことができるのがDISM.exeで、システムイメージが破損しているかどうかの確認のほか、修復の実行も可能です。DISM.exeには下記の主なオプションをよく利用します。
コマンドオプション | 内容 |
---|---|
DISM.exe /Online /Cleanup-image /ScanHealth | システムイメージのチェックのみ |
DISM.exe /Online /Cleanup-image /CheckHealth | システムイメージのチェックと修復の可否の表示 |
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth | システムイメージのチェックと修復 |
sfcとは「システムファイルチェッカー」の略称です。Windows10のシステムファイルの破損を確認/修復したり、不正に置き換えられていないかの整合性のチェックができます。
「Dism /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」ではWindows Updateを使用してシステムファイルの修復を実行します。
それに対し、「sfc /scannow」ではローカルフォルダである「C:\Windows\System32\dllcache」内のバックアップファイル(キャッシュファイル)を置き換えて修復を実行します。修復実行ファイルが異なるわけですね。
次に、DISM.exeを使う場合とはどのような時なのか、使い方を知るためにも重要なため説明していきます。
基本的に、DISM.exeは前述したとおりWindows10の修復が必要な時に実行されます。Windows10の起動に問題が生じている、Windows10の動作が不安定に感じる場合などがこれに当たります。
Windows Updateのインストールに失敗した場合にもDISM.exeが利用されます。DISM.exeは管理者権限で実行する必要がありますし、この方法以外にも失敗した際の対処法はあるため、まずはそちらを利用しましょう。
利用する状況としては少ないですが、Windowsのイメージファイル(wimファイル)を作成するときにもDISM.exeを利用します。
では、DISM.exeの使い方として、Windows10でのDISM.exeを利用した修復方法の説明をしていきます。
DISM.exeはWindowsマークキーとXキーを押してメニューを表示し、「Windows PowerShell(管理者)」を起動して利用します。コマンドプロンプト(管理者)でも問題ありません。
「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」を入力して実行してください。前述したとおり、DISM.exe /Online /Cleanup-image /RestorehealthはシステムイメージのチェックとWindows Updateを利用した破損ファイルの修復をします。
DISM.exeコマンドの進捗を示すバーとパーセンテージが表示されるため、少し時間がかかりますが、それが100%になるまで待機します。
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