Webブラウザ「Vivaldi」のAndroid向けベータ版がGoogle Playでリリースされました。今回公開された「Vivaldi」Android向けベータ版Webブラウザは、機能的には2016年にリリースされたデスクトップ版をそのまま踏襲しています。
Operaの創業者で元CEOのヨン・フォン・テッツナー氏が立ち上げたWebブラウザ企業「Vivaldi」は現地時間9月9日、「Vivaldi」のAndroid向けベータ版を公開したことを発表しました。
「Vivaldi」は豊富なカスタマイズ性を備えた、主にパワーユーザーを対象としたChromiumベースのブラウザで、2016年にデスクトップ版がリリースされました。
「Vivaldi」のAndroid版はGoogle Play Storeからダウンロードでき、Android 5(Lollipop)以降に対応します。なお「Vivaldi」のiOS版はまだありません。
今回リリースされたAndroid版「Vivaldi」は、機能的には2016年に公開したデスクトップ版のデザインコンセプトをそのまま踏襲しています。
ブックマークに素早くアクセスできる「スピードダイヤル」や、表示されていない部分を含めたWebサイト全体をキャプチャする機能、デバイス間で同期可能なメモ機能なども利用可能となっています。
「Vivaldi」のユニークな機能としては、検索エンジンを簡単に切り替えられる機能があります。
これはアドレスバーから検索する際、検索ワードの前にGoogleだったら「G」、Bingなら「B」とスペースを入れて検索すると、その検索エンジンで検索できるというものです。利用する検索エンジンとニックネームは設定から追加可能となっています。
またセキュリティとプライバシーも重視していて、デバイス間の同期機能はエンド・ツー・エンドに暗号化されています。
「Vivaldi」においてユーザーが保存するブックマークやパスワード、閲覧履歴などのデータもデバイス上で暗号化され、サードパーティのサーバーに保存されない仕組みとなっています。
Android版「Vivaldi」はまだベータ版ですが、Google Playで一般公開されていて、ベータ登録などは不要でインストールし利用可能となっています。
「Vivaldi」は、2019年5月「Razer Chroma」対応デバイスとの連携を発表しました。デスクトップ版の「Vivaldi」では「Razer Chroma」や「Hue」のスマートライトと同期して、閲覧しているサイトに合わせて照明を変更することが可能です。
デスクトップ版の「Vivaldi」ブラウザに実装されているこの機能では、現在閲覧しているWebサイトの色を反映し、例えばFacebookならブルー、YouTubeならレッドにRazer Chromaデバイスが発色する仕組みです。
しかし、残念ながらこの機能はAndroid版にはまだ実装されていません。
デスクトップ版でこの機能を利用するには、設定のテーマから「Razer Chroma統合を有効にする」を選択して、キーボードやマウス、マット、リンクなどどのデバイスを発光させるかを選べば可能です。
「Vivaldi」は「Razer Chroma」との提携に関して、「Razer Chroma」はユーザーのプレイスタイルと個性のユニークな表現を尊重していて、それはVivaldiにもちょうど適合するとしています。
また「Vivaldi」はフィリップスと2016年に提携して、スマートランプ「Hue」のライトを現在訪れているWebサイトの色に変更する機能を追加しています。