今後発売の「Android 10/9」に「YouTube Music」をプリインストールすることが発表されました。「Android 10/9」端末の標準プレーヤーを「Google Play Music」から「YouTube Music」へシフトさせる狙いです。
YouTubeは米現地時間9月27日、今後発売の「Android 10」および「Android 9」端末に、音楽プレーヤーとして「Google Play Music」の代わりに「YouTube Music」がプリインストールされることを発表しました。
Googleは以前から「Google Play Music」を「YouTube Music」に統合する方針を明らかにしていて、2019年8月に行ったAndroid版「Google Playストア」のデザイン変更では音楽タブを削除していました。
今後発売の「Android 10」および「Android 9」端末に「YouTube Music」をプリインストールすることで、標準プレーヤーを「YouTube Music」へシフトさせる狙いがありそうです。
2015年11月に「YouTube Music」のサービスをスタートさせてから、Googleの音楽サービスは「Google Play Music」との2本立てとなっていました。実際にGoogleの音楽戦略は根本的な再編成を必要としていました。
状況を分かりにくくさせていた面として、YouTubeが有料のサブスクリプションである「YouTube Premium」も始めたことことが挙げられます。このサービスは「Google Play Music」と「YouTube Music」の双方にアクセス可能です。
逆にGoogle Playの有料サブスクリプションメンバーは「YouTube Premium」もカバーしていて、2019年5月にはYouTube Musicのみのサブスクリプションも開始していてとても分かりにくい状況でした。
YouTubeの音楽ストリーミングサービスはApple MusicやSpotifyと比較しても十分充実したサービスです。ユーザーの視聴傾向から新しい音楽をおすすめする機能もあり、これには楽曲だけでなくアルバムやライブ、リミックスも含まれています。
サブスクリプションであれば「YouTube Music」は広告も入らずオフライン再生も可能です。最近はSpotifyの毎週のおすすめ「Discover Weekly」に対抗して「Discover Mix」もスタートしています。
ただ「YouTube Music」はユーザーがダウンロードしなければならないため、iOSのApple Musicのようなプリインストールサービスに比べて不利とされていました。
4月にGoogleは「Google Play Music」を「YouTube Music」に1本化するつもりであることを認め、さらに「YouTube Music」が今後発売されるAndroidにプリインストールされるという発表の後でも「Google Play Music」はまだ利用できます。
ただ新しいAndroid 10デバイスに「Google Play Music」はプリインストールされず、必要とするユーザーはアプリをGoogle Play Storeからダウンロードすることで利用できます。
逆に「YouTube Music」がプリインストールされていないAndroidデバイスのユーザーも、Google Play Storeからダウンロードすると利用できます。