2020年03月08日更新
【Project Sandcastle】iPhoneにAndroidをインストールできるツールが公開!
iPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」が公開されています。Corelliumが公開したiPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」についてご紹介します。
目次
CorelliumがiPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」を公開
Corelliumが開発を行った、iPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」がリリースされています。
Corelliumが公開した「Project Sandcastle」は、数年前に発売されたiPhoneの過去モデルにAndroidのインストールや起動ができるツールとなっています。
Corelliumが公開した「Project Sandcastle」は、「checkra1n」のpongoOSを利用して、Androidの起動をサポートする仕組みとなっています。
なお、「Project Sandcastle」を利用するには、同日にリリースされた、v0.9.8.1 beta以上のバージョンの「checkra1n」が必要となります。
「Project Sandcastle」を公開したCorelliumについて
iPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」の公開を行った「Corellium」は、ソフトウェア仮想化会社で、ブラウザ上でバーチャルiOSデバイスを作成し動作させることが可能となる仕組みのツールを提供している企業です。
アップルでは、iPhoneにAndroidをインストールできるツール「Project Sandcastle」に対し、著作権侵害であると主張しており、「Corellium」社に対して、訴訟を起こしています。
「Project Sandcastle」が開発された経緯について
「Project Sandcastle」が開発された経緯は、最新のv0.9.8.1ベータ以降のiPhoneの脱獄ツールを利用して開発されたとみられています。
脱獄ツールの「checkra1nPongoOS」の仕組みとは、iOSのデバイス上で、他のOSを実行する動作を簡略化する仕組みとなっています。
Corelliumが公開した「Project Sandcastle」は、「checkra1n」のpongoOSを利用して、Androidの起動をサポートする仕組みとされています。
なお、「checkra1n」は、2019年に発見されたiPhone 4s〜iPhone XのiPhone過去モデルに存在しているパッチ不可能な脆弱性「checkm8」を元に開発されたものとなっています。
「Project Sandcastle」を利用可能なiPhoneのモデルについて
「Project Sandcastle」は、checkra1nを通して、OSを起動するプログラムであるブートローダーにアクセスすることでインストールすることができます。
「Project Sandcastle」を利用可能なバージョンのiPhoneについては、現段階では、Phone 7とiPhone 7 Plusの端末でAndroidをインストールすることができます。
なお、iPhone 7とiPhone 7 Plus以外のモデルのサポートについては、今後の対応を検討しているとのことです。
「Project Sandcastle」で利用できる機能について
「Project Sandcastle」や、サポートに必要な「checkra1n」は、いづれも、Web上で公開されているため、普段利用しているiPhone 7やiPhone7 Plusを持っているユーザーであれば、誰でもインストールすることができます。
なお、インストール後に「Project Sandcastle」で利用できる機能については、現段階では、ハードウェアの多くの部分は機能していないとされています。
また、iPhone 7やiPhone7 Plusにて、マルチタッチの動作はできるものの、セルラーモデムなく、Bluetoothやカメラ機能についてもサポート外となっています。
「Project Sandcastle」で利用可能な機能には、大きな制約があり、今後、文鎮化するリスクもあるため、利用する際には、あくまでも、自己責任で、普段使いではない、デバイスを使用する方が良いかもしれません。
iOSを使用している際に一時的にAndroid OSを起動することも可能
「Project Sandcastle」のツールには、対応可能となっている機能に制限が多くありますが、「Sandcastle」を利用することで、フォレンジックの研究が発展すると想定されています。
他にもiPhoneの端末にて、「一時的にセカンドOSを起動する」ことが可能となるとされています。
例えば、「普段はiOS端末を利用しているユーザーが、iPhoneの端末にて、Android OSを起動して一時的に、機密情報を取り扱うことができるとしています。
なお、機密情報の取り扱いを終了した場合は、端末を再起動してパーティションを完全に消去する利用方法も可能となるようです。