iTunes「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の違いとは?

iTunesの機能である「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の違い。「iPhoneを復元」とは?「バックアップを復元」とは?意味が全く違います。iTunesのボタンを使い分け、データ管理を上手にできるようになりましょう。

iTunes「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の違いとは?のイメージ

目次

  1. 1iTunesの「iPhoneを復元」とは?
  2. 「iPhoneを復元」の意味
  3. どういうときにするの?
  4. 2iTunesの「バックアップから復元」とは?
  5. 「バックアップを復元」の意味
  6. どういうときにするの?
  7. 3iTunes「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の違いとは?
  8. 4iTunesの「iPhoneを復元」する方法
  9. iPhoneを復元できない時の対処法
  10. 5iTunesの「バックアップを復元」する方法
  11. バックアップを復元する方法
  12. バックアップを復元できない時の対処法

iTunesの「iPhoneを復元」とは?

iTunesの基本機能としてついている機能です。iPhoneの動作が悪くなったり、トラブルが起きたりしたときに「iPhoneを復元」のボタンで対処します。

iTunesを起動し、iPhoneを接続します。iPhoneのマークをクリックすると、iPhoneの詳細の画面に切り替わります。iPhone詳細画面の右上に「iPhoneを復元」ボタンが表示されています。

「iPhoneを復元」の意味

「iPhoneを復元」とは、iPhone内で動作するiOSを入れ替える作業を意味します。Appleのホームページでは、「iPhone、iPad、iPodを工場出荷時の状態に戻す(初期化する)」という内容で紹介されています。

現在リリースされている最新のiOSをインストールし直し、様々なトラブルを解消します。iOSをインストールすることで、iPhone内のデータ(アプリ、写真、音楽データなど)はすべて削除され、工場出荷時の状態になります。

どういうときにするの?

iOSのトラブルが発生した際、それを修復するためにiPhoneを復元します。また、ハードウェアが原因の故障なのか、iOSが正常に動作しないことでの故障なのかを判断できないときもありますね。

そんなときにトラブルシューティングの一環として「iPhoneを復元」を行い、切り分けをすることもあります。データを空にして最低限の機能でも問題が起きるのか確認できるのです。

iPhoneの調子が悪い時

iPhoneを復元するということは、他のアプリやデータから干渉されないということを意味しています。iTunesでiPhoneの復元を行う必要がある場合の例をご紹介します。

・iPhone起動時にAppleマークのままフリーズしている
・突然iTunesマークの黒い画面になり動かない
・圏外になったままSIMカードを交換しても改善しない
・利用中に電源が落ちることがある
・パスコードを完全に忘れてしまった
・iOSアップデートに失敗した
・ファイル削除の際の蓄積された断片ファイルを削除したい

iTunesの「バックアップから復元」とは?

iTunesの基本機能の1つです。iTunesでiPhoneのデータをあらかじめバックアップしておき、「バックアップを復元」の機能を使ってデータを戻すことができます。

「バックアップを復元」の意味

「バックアップを復元」とは、iPhone内のアプリや写真データのバックアップをとったものをiPhone内に戻す作業を意味します。Appleのホームページでは「iPhone、iPad、iPod touchをバックアップから復元する」という内容で紹介されています。

「iPhoneを復元」を行い初期化した直後や新しく購入したiPhoneに「バックアップを復元」を行うと、今まで利用していたデータを書き込み、再び利用できるようになります。

どういうときにするの?

あらかじめiTunesでバックアップしておき、iPhoneのデータをバックアップ時点まで戻したいとき、故障から復旧した初期状態のiPhoneにデータを戻したいときに「バックアップを復元」を使います。

復元時点に巻き戻したい時

バックアップを復元することは、ある時点にデータを戻すことを意味しています。具体的に復元時点に戻したいシーンには次のようなものがあります。

・新しいiPhoneにデータを移行したい
・修理から戻ってきた初期状態のiPhoneにデータを戻したい
・パスコードを忘れて初期状態にしたiPhoneにデータを戻したい
・iPhone内のコンテンツを誤って削除した

iTunes「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の違いとは?

iPhoneを復元の意味は、iPhoneに最新iOSをインストールし初期化するということです。AppleからリリースされているiOSはiPhoneの種類によって、最新バージョンが異なります。

現在Appleからリリースされている最新iOSは12.1です。iPhone5s以降、iPad Air以降、iPod touch(第6世代)がサポート対象です。(2018年12月現在)

バックアップを復元の意味は、バックアップ時点のデータにiPhone内を巻き戻すことです。iTunesでのバックアップは、暗号化バックアップと暗号化なしのバックアップの2種類のバックアップができます。

暗号化バックアップの方がより細かいところまでバックアップすることができます。暗号化バックアップを復元する場合は、バックアップを復元する時に設定したパスワードを入力する必要があります。
 

暗号化バックアップでは、保存したパスワード、Wi-Fi設定、Webサイトの履歴、ヘルスケアデータもバックアップされ保存されます。その他、iCloudに同期されていない連絡先、写真、カレンダー、リマインダーなどもバックアップ対象となります。 

ゲームアプリのデータは、バックアップ対象になるものとならないものがあるので注意が必要です。LINEのトーク履歴も対象となるようですが、サードパーティアプリですので保証はありません。

iTunesの「iPhoneを復元」する方法

まずはデバイスの準備をしましょう。
1.WindowsもしくはMacパソコンに最新のiTunesがインストールされていることを確認します。
2.iPhoneのデータを保存してきたい場合は、バックアップを作成します。
3.「設定」>「[ユーザ名]」>「iCloud」の順に選択し、「iPhoneを探す」をオフにします。

次に「iPhoneを復元」します。
1.Windowsもしくは、MacパソコンでiTunesを起動します。
2.Apple純正ケーブルでiTunesとパソコンを接続します。
3.iPhoneの画面にパスコードを求めるメッセージが出た場合は、パスコードを入力します。
4.「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、「信頼する」をタップします。

5.iTunes画面左上のiPhoneマークをクリックします。
6.「概要」画面に切り替え、「iPhoneを復元」をクリックします。
7.確認画面が表示されたら「復元」をクリックします。
8.デバイスのデータがすべて消去され、最新のiOSがインストールされます。
9.工場出荷時の状態に戻るとiPhoneが再起動します。

iPhoneを復元する時間は、インターネット回線のスピードやパソコンのスペックによっても異なります。おおよそ20分~30分くらいです。

iPhoneを復元できない時の対処法

パスコードを忘れてしまった場合にiPhoneを復元しようとすると、iTunes画面でパスコードを入力するように求められ、iPhoneの復元ボタンが押せる画面まで進まない状態になります。その際には、リカバリモードにしてiPhoneを復元します。

リカバリモードに切り替えてiPhoneを復元する方法

1.iPhoneをパソコンに接続して、iTunes を開きます。
2.接続している状態で強制的に再起動します。(リカバリモードに切り替えます)
3.「復元」と「アップデート」の選択肢が表示されたら、「復元」を選択します。

リカバリモードへの切り替え方法はiPhoneの種類で異なります。

iPhone8以降の場合:音量を上げるボタン、音量を下げるボタンの順に押します。続いて、リカバリモードの画面が表示されるまでサイドボタンを押し続けます。

iPhone7 または iPhone7 Plus の場合:サイドボタンと音量を下げるボタンを同時に押し、リカバリモードの画面が表示されるまで押し続けます。

iPhone6s以前の場合:ホームボタンと上部のボタン (またはサイドボタン) を同時に押し、リカバリモードの画面が表示されるまで押し続けます。

リカバリモードは、15分間で解除されてしまいます。リカバリモードが途中で解除された場合は、ケーブルは接続したまま、再度リカバリモードでの「iPhoneを復元」を繰り返します。
 

iPhoneを復元しているときにエラーになったときの対処法

iPhoneを復元している際にエラー表示が出たり、iPhoneが復元できなかったりした場合は、以下のことを確認してください。

1.iTunesを最新バージョンにアップデートします。
2.パソコンのアップデートを最新にします。
3.iPhoneを (接続されているキーボードや USB ハブではなく)パソコンの USB ポートに直接接続します。
4.Apple純正のケーブルを接続します。
5.iPhone、パソコンを再起動します。
6.パソコンにインストールされたセキュリティソフトを確認します。
7.パスコン内に古いソフトウェアや不正改造されたソフトウェアがないか確認します。

iPhoneを復元できない場合は、Appleサポートページにエラー番号ごとに原因と対処法が掲載されています。それでも解決できない場合は、AppleCare(Appleサポート窓口)に電話で問い合わせることもできます。

iTunesの「バックアップを復元」する方法

iPhoneにすでにデータが入っている場合には、上書きでバックアップデータが書き込まれます。以下の方法でバックアップを復元します。

バックアップを復元する方法

すでにデータがあり、バックアップした時点までデータを戻す時とiTunesでiPhoneを復元を行ったときの画面遷移は異なります。

1.iPhoneをバックアップする際に使ったパソコンでiTunesを開きます。
2.iPhoneを USB ケーブルでコンピュータに接続します。
3.iPhoneの画面にパスコードを求めるメッセージが出た場合は、パスコードを入力します。
4.「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、「信頼する」をタップします。
5.iTunes画面左上のiPhoneマークをクリックします。
6.各バックアップの日付とサイズを見比べて、もっとも適切なものを選択します。
7.「復元」をクリックして、復元が終わるまで待ちます。
8.暗号化したバックアップのパスワードの入力が必要な場合は入力します。
 

新しいiPhoneにバックアップを復元する方法

新しいiPhoneやiPhoneの復元直後でバックアップから復元を行う場合は、iTunesの画面遷移が異なります。

1.iPhoneをバックアップする際に使ったパソコンでiTunesを開きます。
2.iPhoneを USB ケーブルでコンピュータに接続します。
3.iPhoneの画面にパスコードを求めるメッセージが出た場合は、パスコードを入力します。
4.iTunes画面に、「新しいiPhoneとして設定」「このバックアップから復元」が表示されます。
5.「このバックアップから復元」のラジオボタンにチェックします。
6.プルダウンからバックアップの日付とサイズを見比べて、もっとも適切なものを選択します。
7.「続ける」をクリックし、復元が終わるまで待ちます。
8.暗号化したバックアップのパスワードの入力が必要な場合は入力します。
 

バックアップを復元する時間は、データの量、パソコンのスペックによっても異なります。30分から1時間で完了することが多いですが、2時間以上かかることもあります。完了するまで気長に待ちましょう。

途中iPhoneが再起動して、ホーム画面が表示されますが、まだデータを完全に戻しきれていません。すべてのデータが正常に表示されるまではケーブルは抜かないでください。

バックアップを復元できない時の対処法

暗号化されたバックアップを復元する際、うっかり暗号化パスワードを忘れてしまうとどうなるのでしょうか。暗号化パスワードは特にルールもなく自分で好きな文字列を設定できます。

この暗号化パスワードですが、iPhone側に設定されているため、解除できずにバックアップを復元することができない人が続出していました。

しかし、iOS11以上にアップデートして、暗号化パスワードを解除する方法があります。暗号化したバックアップは使えなくなりますが、iTunes を使って現在のデータをバックアップする際に、新しい暗号化パスワードを設定できます。

暗号化パスワードを解除する方法

1.iOS デバイスで、「設定」>「一般」>「リセット」の順に選択します。
2.「すべての設定をリセット」をタップし、iOS のパスコードを入力します。

すべての設定をリセットしても、ユーザデータやパスワードには影響ありません。ディスプレイの明るさ、ホーム画面のレイアウト、壁紙などの設定はリセットされます。また、暗号化したバックアップのパスワードも削除されます。

iPhoneを iTunes に再度接続し、暗号化したバックアップを再作成します。ここで注意したいことは、すでに暗号化して作成したバックアップは使用できなくなるという点です。

暗号化パスワードはロックがかかったりすることはないので、何度も入力してみることは可能です。どうしてもそのバックアップを使いたいときは、パスワードが合致するまで試すしかありません。

暗号化パスワードを忘れてしまうということは、そのバックアップが使えなくなるということを意味しています。暗号化バックアップを行った際は、パスワードを忘れないようにすることが一番です。

バックアップが破損しているか互換性がないというエラーのとき

バックアップが破損しているか互換性がないというエラーの場合は、バックアップ時のiOSと新しいiPhoneのいOSがアップデートされていないことが考えられます。バックアップする際は、必ず最新のiOSで行うように注意しましょう。

それでも「バックアップを復元」が完了せず、エラーになってしまう場合は、文字通りバックアップデータが破損していることを意味します。

エラー表示が出てバックアップを復元することができなかった場合

エラー表示が出て、バックアップを復元できなかった場合は、以下のことを確認してください。

1.iTunesを最新バージョンにアップデートします。
2.パソコンのアップデートを最新にします。
3.iPhoneを (接続されているキーボードや USB ハブではなく)パソコンの USB ポートに直接接続します。
4.Apple純正のケーブルを接続します。
5.iPhone、パソコンを再起動します。
6.複数のパソコンをお持ちの場合は、他のパソコンでバックアップを作成し復元を試します。
7.他のパソコンがない場合は、iCloudを利用してバックアップ、データを復元することもできます。
8.データを移行する先のPhoneのiOSが最新になっているか確認します。
 

バックアップを復元できない場合は、Appleサポートページにも原因と対処法が掲載されています。解決できない場合は、AppleCare(Appleサポート窓口)に電話で問い合わせることもできます。

「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の意味は、ご理解いただけましたでしょうか。2つの機能を上手く使い分けて、iPhoneを快適に利用できるようにしましょう。

「iPhoneを復元」と「バックアップを復元」の意味をよく理解しないまま利用してしまうと、トラブルがスムーズに解決できなかったり、大切なデータが消えてしまったりします。

この2つの意味をしっかり理解することで、iPhoneを今までよりも一層便利に使いこなせるようになりますよ。

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この記事のライター
canny