2019年08月25日更新
Mac版Audacityでの音楽編集方法!インストールからMP3/WAV書き出しまで徹底解説
Mac版Audacityのダウンロード/インストール方法や、MP3/AAC/WAV形式での書き出し方法について解説します。また、Mac版Audacityを使用した音声ファイルの編集方法やファイル分割/合成作業など、様々な点をまとめてチェックしていきましょう。
目次
Audacityとは?
MacにはQuickTimePlayerという音声録音ソフトが最初から入っていますが、編集作業やファイル形式を変更しての書き出し作業はやや複雑な手順が必要です。
Audacity(オーダシティ)を活用することで、音声ファイルの音声波形を確認しながらの編集作業やファイルの分割/合成作業、様々なファイル形式での書き出しができるようになります。
今回の記事では、Macでの使用を想定したMac版Audacityについて、ダウンロード/インストールの方法から、MP3/AAC/WAVファイルへの書き出し方法、音声編集方法について解説していきます。
無料の音声編集ソフト
Audacity(オーダシティ)とは、Macで使用できる無料の音声編集ソフトです。単純な音楽ファイルの録音・編集だけでなく、エフェクト操作やノイズ除去といった編集作業も音声波形を見ながら直感的に行うことができます。
様々なファイル形式に変換できる
Audacityはプラグインを追加することで、様々なファイル形式(MP3/WAV/AACなど)に変換して書き出しできるようになることも魅力的です。
Mac版Audacityの導入方法
Mac版Audacityのダウンロードからインストールまでの手順について解説していきます。
ダウンロード
公式サイトにアクセスして、最新のMac版Audacityをダウンロードします。
ダウンロードサイト
OS選択画面でMacを選択します。
Macのインストール用dmgファイルを選択してダウンロードします。
※スクリーンショットの時点ではバージョン2.3.1
一覧から、「macOS DMG」の項をクリックすることで、Macのインストール用dmgファイルがダウンロードされます。
インストール
ダウンロードしたフォルダにある、Macのインストール用dmgファイルをダブルクリックします。
Macのアプリケーションインストール用ウィンドウが立ち上がったら指示の通り左側にある「Audacity.app」アイコンを右の「Applications」アイコンまでドラッグします。
Macのアプリケーションフォルダに「Audacity.app」が追加されます。追加された「Audacity.app」をダブルクリックしてください。
Macのアプリケーションの起動確認画面が表示されますので、「開く」をクリックします。アプリケーションが起動すれば、インストール完了です。
Mac版AudacityでMP3/AAC/WAV書き出しできるようにする方法
Audacityはファイル形式を変換できるプラグインを追加することで、様々なファイル形式(MP3/WAV/AACなど)に変換して書き出しを行うことができるようになります。
ここでは、代表的なMP3/AAC/WAV形式に変換して書き出す方法を解説していきます。
MP3書き出しできるようにする手順
Mac版Audacityでは、ファイル形式をMP3に変換する際にLAMEというプログラムを使用します。一度Mac版Audacityを終了し(Commandキー + Q)、LAMEの設定を行いましょう。
LAMEのインストール
LAMEのダウンロードサイトにアクセスします
ダウンロードサイト
Mac用のファイル一覧が「Fmpeg and LAME on macOS / Mac OS X」に用意されていますので、その中から「lame_64bit_osx.pkg」をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、「lame_64bit_osx.pkg」をダブルクリックで実行します。
Macのインストーラが表示されますので、内容を確認しながら「続ける」→「インストール」→「ソフトウェアをインストール」と進めます。途中で管理者権限のパスワードを聞かれますので、間違わないように気をつけて入力をしてください。
インストール完了のメッセージが表示されたら、「閉じる」を押してウィンドウを閉じて下さい。
MP3書き出し
Mac版Audacityを起動し、変換を行いたい音声ファイルを読み込みます。
メニューの「ファイル」→「開く」を押し、編集を行いたいファイルを選択して「開く」を選択します。
メニューから「ファイル」→「書き出し」→「MP3として書き出し」を選択します。
ファイルの名前、場所(Macの保存先)などを選択して、「保存」を選択します。
書き出すファイルに設定したい情報を入力し、「OK」を選択すると、Macの指定した場所にmp3形式に変換された音声ファイルが出力されます。
AAC/WAV書き出しできるようにする手順
次に、Mac版AudacityでAAC形式やWAV形式に変換して書き出す方法について説明します。変換する際にはFFmpegというプログラムを使用します。一度Mac版Audacityを終了し(Commandキー + Q)、FFmpegの設定を行いましょう。
FFmpegのインストール
FFmpegのダウンロードサイトにアクセスします
※前項のLAMEのダウンロードサイトと同一です
ダウンロードサイト
Mac用のファイル一覧が「Fmpeg and LAME on macOS / Mac OS X」に用意されていますので、その中から「ffmpeg_64bit_osx.pkg」をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、「ffmpeg_64bit_osx.pkg」をダブルクリックで実行します。
Macのインストーラが表示されますので、内容を確認しながら「続ける」→「インストール」→「ソフトウェアをインストール」と進めます。途中で管理者権限のパスワードを聞かれますので、間違わないように気をつけて入力をしてください。
インストール完了のメッセージが表示されたら、「閉じる」を押してウィンドウを閉じて下さい。
AAC書き出し
Mac版Audacityを起動し、変換を行いたい音声ファイルを読み込みます。
メニューの「ファイル」→「開く」を押し、編集を行いたいファイルを選択して「開く」を選択します。
メニューから「ファイル」→「書き出し」→「音声の書き出し」を選択します。
ファイルの種類で「M4A(AAC)ファイル(FFmpeg)」を選択します。また、ファイルの名前、場所(Macの保存先)などを選択して、「保存」を選択します。
書き出すファイルに設定したい情報を入力し、「OK」を選択すると、Macの指定した場所にAAC形式に変換された音声ファイルが出力されます。
WAV書き出し
Mac版Audacityを起動し、変換を行いたい音声ファイルを読み込みます。メニューの「ファイル」→「開く」を押し、編集を行いたいファイルを選択して「開く」を選択します。
メニューから「ファイル」→「書き出し」→「WAVとして書き出し」を選択します。
ファイルの名前、場所(Macの保存先)などを選択して、「保存」を選択します。
書き出すファイルに設定したい情報を入力し、「OK」を選択すると、Macの指定した場所にWAV形式に変換された音声ファイルが出力されます。
Mac版Audacityの使い方
Mac版Audacityには、音声ファイルの様々な編集機能が用意されています。ここでは、代表的な操作として、編集画面での操作、音声の分割/合成方法、音声の書き出し方法について解説します。
編集画面での操作
Mac版Audacityの音声ファイルの編集画面での操作を解説します。
編集画面の説明
Mac版Audacityを起動し、変換を行いたい音声ファイルを読み込みます。
メニューの「ファイル」→「開く」を押し、編集を行いたいファイルを選択して「開く」を選択します。
データに対応した、音声波形が表示されます。音声波形はクリックすることで位置を指定したり、ドラッグすることで範囲を指定することができます。細かい範囲指定は、メニューから「表示」→「拡大率」で音声波形の縮尺を変更すると指定がしやすくなります。
左上の編集画面ボタンを使うことで、音声ファイルの確認や編集をスムーズに行うことができます。編集位置を特定する際などに活用して下さい。
一時停止 | 再生している音声を一時的に止める |
再生 | 指定された位置から音声を再生する |
停止 | 再生している音声を止める |
初期位置に戻る | 音声の先頭を指定する |
終わりまで進む | 音声の末尾を指定する |
録音 | マイクを使用して音声を録音する |
不要な部分をカット/結合したい場合は、ドラッグで編集したい箇所を選択し、メニューの「編集」タブから行いたい操作をクリックして下さい。
切り取り | 指定した範囲のデータを一時領域に保管し、削除する |
削除 | 指定した範囲のデータを削除する |
コピー | 指定した範囲のデータを一時領域に保管する |
ペースト | 指定した位置に、一時領域に保管したデータを貼り付ける |
複製 | 指定した範囲のデータを別の作業領域に複写する |
音声の分割/合成
1つの音声ファイルを複数のファイルに分割したり、複数の音声ファイルを1つに合成する方法を説明します。
1つの音声ファイルを複数のファイルに分割
Mac版Audacityを起動し、変換を行いたい音声ファイルを読み込みます。
メニューの「ファイル」→「開く」を押し、編集を行いたいファイルを選択して「開く」を選択します。
分割したい箇所の音声波形をドラッグで選択すると、下部の時間枠に切り出す範囲時間が設定されます。
- 左:再生時の現在時間
- 中:スタート時間
- 右:エンド時間
範囲時間の設定後、「Command + B」ボタンを押すと、下にラベルトラックが追加され、範囲時間が可視化されます。丸と矢印をそれぞれドラッグすることで、範囲時間の微調整を行うことができます。
すべての範囲時間の設定が完了したら、「ファイル」→「書き出し」→「複数ファイルの書き出し」を選択します。
フォルダ(保存先)やフォーマットなどを選択して、「書き出し」を選択します。
分割するファイルごとに設定したい情報を入力し、「OK」を選択すると、Macの指定した場所に指定した形式に変換された音声ファイルがすべて出力されます。
複数の音声ファイルを1つに合成
Mac版Audacityを起動し、メニューの「ファイル」→「開く」を押し、最初の合成を行いたい音声ファイルを選択して「開く」を選択します。
メニューの「ファイル」→「取り込み」→「音声の取り込み」を選択し、追加で読み込みたい音声ファイルを選択して「開く」を選択します。
追加で読み込んだ音声ファイルの左下「▲」の上の空白部をクリックすると音声波形全体が選択されるので、その状態でメニューから「編集」→「コピー」を選択します。
1件目のデータの最後をクリックし、メニューから「編集」→「ペースト」を選択することで、1件目の最後に続けて2件目のデータが合成されます。追加で読み込んだ音声ファイルは左上の「×」を押して閉じて下さい。
他にも合成したい音声ファイルがある場合は、同様の手順で合成を繰り返して下さい。
すべての合成が完了したら、次の「音声の書き出し方法」で書き出しを行って下さい。
音声の書き出し方法
Mac版Audacityの一般的な音声の書き出し方法を解説します。
MP3/AAC/WAV書き出しなどのプラグインを追加して書き出す方法については、「
Mac版AudacityでMP3/AAC/WAV書き出しできるようにする方法」を確認して下さい。
Mac版Audacityを起動し、メニューの「ファイル」→「開く」を押し、書き出しを行いたい音声ファイルを選択して「開く」を選択します。
メニューから「ファイル」→「書き出し」→「音声の書き出し」を選択します。
ファイルの種類で変換したい形式を選択します。また、ファイルの名前、場所(Macの保存先)などを選択して、「保存」を選択します。指定した形式よっては、追加でプラグインのインストールが必要な場合がありますので、ご注意下さい。
書き出すファイルに設定したい情報を入力し、「OK」を選択すると、Macの指定した場所に指定した形式に変換された音声ファイルが出力されます。
Mac版Audacityのできることについて、代表的な機能に絞って紹介しました。今回紹介したもの以外にも便利な編集機能が多数ありますので、メニューの各項目の内容を確認して、快適な音声ファイルの編集を行って下さい。