2019年05月19日更新
「ソニーとMicrosoft」の提携を発表!クラウドゲーム共同開発へ!
ソニーとMicrosoftはクラウドゲームなどで戦略的提携を締結したことを正式に発表しました。ソニーとMicrosoftのゲーム部門は全面戦争状態にありましたが、今回Microsoft Azureをベースとしてクラウド化で提携したとされています。
ソニーとMicrosoftが戦略的提携を発表
ソニーとMicrosoftは米現地時間の5月16日、クラウドゲームなどで戦略的提携を締結したと正式に発表しました。Microsoftのクラウドを利用してゲームやコンテンツをオンライン配信する他画像センサーの共同開発も検討すると言います。
今回の提携は初期段階の取り決めで今後詳細を詰めていくとされていますが、主にクラウドゲームとAIについての提携が軸となった内容となっています。
ソニーの「プレイステーション」とマイクロソフトの「Xbox」はともにネットワーク機能を備える家庭用ゲーム機器として確固たる地位を確立してきましたが、今後はクラウド型ゲームの分野で手を組むとされています。
クラウドゲーミングとは処理の負担が大きいゲーム本体をクラウド上のサーバで動かし、画面や音声をスマホやタブレットなどのデバイスに転送するサービスです。
これまでのようにまずゲーム専用機を販売し、普及させるという時間やコストが省ける事情もあって、大手各社がこぞって参入を表明している分野です。
両社はゲームとコンテンツストリーミングサービスをサポートするクラウドソリューションを「Microsoft Azure」で構築することを計画しているとしています。
ソニーの吉田憲一郎最高経営責任者(CEO)は発表文で「長年に渡りマイクロソフトは競合する領域もあるが、私たちにとって重要なビジネスパートナーだ」とコメントしています。
「両社による将来のクラウドソリューションの共同開発が、インタラクティブコンテンツの進歩に大きく貢献すると信じている」と説明しています。
ソニーとMicrosoftのクラウドゲーム共同開発のメリット
ソニーとMicrosoftの提携がソニーにもたらすメリットは、ソニーが苦手としていたクラウドやネットワーク分野に支援が得られることです。
実際にPS4のダウンロード速度は遅すぎると海外でも長年批判を集めていましたが、Xboxユーザーからはそうした声が上がっていません。
これをAzureデータセンターに移行すれば、技術的な問題の解決に自社のリソースを割くことなく、ゲームプラットフォームの充実に専念できると言えこれは大きなメリットと言えます。
マイクロソフト側のメリットは収益性の高いクラウド事業に大手顧客を加えること、そしてソニーの持つ世界最先端の画像センサーと半導体の技術にアクセスを得られることでしょう。
マイクロソフトの持つAzure AI技術を統合することで、「新しいインテリジェント画像センサーソリューション」を開発する予定がうたわれています。
GoogleはYouTubeのゲーム動画からすぐプレイできる「Stadia」を年内に展開すると発表しました。これはGoogleの技術力、資金力、世界的認知度に加えて、検索とYouTubeという入り口を押さえています。
マイクロソフトも「Project xCloud」を年内にパブリックテストを開始するとアナウンス済みですが、その技術およびインフラを他社に提供する上で、最もインパクトの大きいソニーを提携先に選んだとも推測できるでしょう。