MicrosoftはChromiumベースの新Webブラウザー「Microsoft Edge」の正式版「Microssoft Edge 79 Stable」を配信開始しました。国内での新「Microsoft Edge」配信は4月1日以降に延期となりました。
Microsoftは米現地時間1月15日、Chromiumベースの新Webブラウザー「Microsoft Edge」の正式版「Microssoft Edge 79 Stable」を配信開始しました。
Microsoftは2018年12月Webブラウザー「Edge」のデスクトップ版について、独自開発のエンジン「EdgeHTML」の採用を止め、オープンソースプロジェクトであるChromiumベースとした開発に切り替えることを発表しました。
その発表から約一年間開発が続けられて正式版としてリリースされたかたちです。
新「Microsoft Edge」は旧バージョンの非Chromiumベースの「Microsoft Edge」を上書きするかたちで、旧バージョンのお気に入り、パスワード、フォーム入力、基本設定などは新「Microsoft Edge」に自動的に引き継がれます。
新「Microsoft Edge」のプレビュー版をインストールしている場合は、Microsoft Edge Insiderとして引き続き今後のβ版も並行して利用できます。
新バージョン移行後はOSのアップデートのタイミングには関係なく、Edge単体で約6週間ごとにアップデートが行なわれる予定で、次のアップデート「Microsoft Edge 80」は2月の見込みとされています。
新「Microsoft Edge」は「Windows Update」を通じて順次配信が行なわれる他、「Microsoft Edge」のページから直接ダウンロードすれば手動アップデートが可能となっています。
ただ国内でのWindows Updateを通じた配信は4月1日以降に延期されると日本Microsoft が明らかにしました。
この理由はChromiumベースのブラウザーでは確定申告システム「e-Tax」上の一部機能が利用できない点を考慮したためだと説明しています。
ただ4月1日以降に延期となるのは「Windows Update」による自動更新のみで、新「Microsoft Edge」をユーザー自身で英語版のEdge公式サイトなどからダウンロードして更新することは可能です。
また法人や教育機関などについても、管理者が対象デバイスに配信を開始するまで自動アップデートが行なわれないとされていますが、手動アップデートを行えば新バージョンを適用できるようになっています。
国税庁のサイトによると、確定申告に必要なe-Taxソフトを使用するための推奨環境は、Windowsでは「Microsoft Edge」または「Internet Explorer 11」とされています。
ChromeなどのBlinkエンジンベースのWebブラウザーや「Firefox」はサポートされていません。仮にアップデートによって確定申告の際に必要なページ表示に何らかの不都合が生じてしまうと、その影響は大きいでしょう。
確定申告時期での大きなトラブルを避けるために、「Windows Update」での配信を延期したのは賢明と言えます。