Microsoftは米現地時間2020年3月10日、Windowsの2020年3月のセキュリティ更新プログラムを公開しました。今回はMicrosoftがリリースした2020年3月のセキュリティ更新プログラムについて、対象製品や深刻度が緊急なものを解説します。
Microsoftは米現地時間2020年3月10日、Windowsの2020年3月のセキュリティ更新プログラム(月例パッチ)を公開しました。このアップデートは、「Windows Update」「Microsoft Update Catalog」から入手することができます。
今回は「Windows」2020年3月のセキュリティ更新プログラムアップデートの対象製品や、公開された更新プログラム内容、そしてOSの深刻度が緊急であるものを詳しく解説します。
ではまず、2020年3月のセキュリティ更新プログラム対象である、Microsoft製品を紹介します。
Microsoft Windows |
Microsoft Edge (EdgeHTML-based) |
Microsoft Edge (Chromium-based) |
ChakraCore |
Internet Explorer |
Microsoft Exchange Server |
Microsoft Office and Microsoft Office Services and Web Apps |
Azure DevOps |
Windows Defender |
Visual Studio |
Open Source Software |
Azure |
Microsoft Dynamics |
「Windows 10」の各バージョンに対する累積アップデートが公開されています。今回アップデートされた更新プログラムは、システム品質を改善するもので新機能などは追加されていません。その中でも最大深刻度が緊急であるものを紹介します。
最大深刻度が緊急であるVersion 1903と1909用の更新プログラム「KB4540673」では、主に「Microsoft Edge」と「Internet Explorer」のセキュリティの改善が行われています。
さらにユーザー名とパスワードを検証する方法を更新し、ゲームコントローラーやプリンター、Webカメラを使用する際のセキュリティの改善なども行われています。
この更新プログラムにはWindows Serverコンテナーを使用する際の不具合が報告されています。
最大深刻度が緊急であるVersion 1809用の更新プログラム「KB4538461」でも、主に「Microsoft Edge」と「Internet Explorer」のセキュリティの改善、そしてこちらもユーザー名とパスワードを検証する方法の更新が行われています。
さらにプリンター、Webカメラを使用する際のセキュリティの改善やWindowsの基本操作を実行する時のセキュリティの改善なども行われています。
この更新プログラムでも、エラー表示などの不具合がいくつか報告されています。
報告されている不具合は、特定のアジア言語パックがインストールされているデバイスにおいて「0x800f0982 - PSFX_E_MATCHING_COMPONENT _NOT_FOUND」というエラー表示がされるというものです。
また、更新プログラム適用後に「Windows Serverコンテナー」を使用すると、32ビットアプリケーションとプロセスで問題が発生する場合があるようです。
「Windows 8.1」「Windows Server 2012」のアップデートも最大深刻度が緊急となっています。また、「Windows 7」の更新プログラムは有償サポートを契約しているユーザーに対する提供です。
「Windows 8.1」「Windows Server 2012」 の更新プログラム「KB4541509/4541510」では、「ActiveX」のコンテンツの読み込みに関する問題の修正、アイコンとカーソルが上手く表示されない問題の修正などが行われています。
また「Microsoft Scripting Engine」「Internet Explorer」「Windows App Platform」などWindowsコンポーネントのセキュリティ更新も行われています。
更新プログラムにはエラー表示の報告がされていて、特定の操作をクラスター共有ボリューム上のファイルやフォルダーに対して実行すると「STATUS_BAD_IMPERSONATION_LEVEL (0xC00000A5)」が発生するようです。
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