ヤフーは政府の協力要請に対しユーザーのプライバシー保護を条件とした上で個人情報を含まない統計データを分析した形で政府に提供することとを発表しました。新型コロナの協力要請を受けヤフーが条件付きでユーザーの「統計データ」を政府へ提供する内容についてご紹介します。
ヤフーは、4月3日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、データ提供を要請していた政府に対し、ユーザーのプライバシー保護を条件に統計データを分析し政府に提供することを発表しました。
現在、世界中で、新型コロナウイルスの感染拡大が問題視されており、日本政府では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、携帯キャリアやプラットフォーム事業者などに統計データの提供要請を行っていました。
ヤフーは、政府へのデータ提供の条件として、ユーザーのプライバシー保護やプロセスの透明性を前提条件にして、個人情報を含まない統計データを分析し提供する予定です。
なお、ヤフーが政府への協力のために、分析するデータの種類については、ユーザーに事前に通知を行った上で、意向の確認を実施するとしています。
日本政府が各メディアなどに出した要請については、内閣官房IT総合戦略室や総務省、厚生労働省、経済産業省などの関係府省が取りまとめた「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に資する統計データ等の提供について」の指針を受けた内容となっています。
ヤフーでは、現在の、新型コロナウイルスの感染拡大により、活動自粛や外出禁止などの状況が続く現状を重く受け止め、政府の協力要請を受け入れるとのことです。
なお、ヤフーでは、政府の協力要請に対し、外部有識者を迎え、プライバシー保護やプロセスの透明性を前提条件にして、個人情報を含まない統計データを分析し提供する予定となっています。
政府の協力要請に対応するデータを提供することに際し、ヤフーでは政府と協定を締結することになりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、データ提供を行うにあたって、プライバシー保護やプロセスの透明性を確保するため、ヤフーが政府と締結する協定内容には、次の事項が明記される予定となっているとのことです。
ヤフーでは、現在の、新型コロナウイルスの感染拡大により、活動自粛や外出禁止などの状況が続く現状を重く受け止め、政府の協力要請を受け入れることとした経緯を発表しています。
ヤフーでは、今後の対応について、「ユーザーのプライバシーなどを十分に保護した上で、ビッグデータの力で新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策に貢献できる方法がないか検討を進めていく」としています。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を検討している日本政府では、各社へ依頼した要請の中で、今後、必要となった場合には、データの提供を追加的に要請する可能性があるとしています。
また、今回の要請に関しては、個人情報保護法の例外規定による提供を想定していることを明らかにしており、今後、日本政府が個人情報を含むデータの提供を追加要請する可能性についても表示しています。
4月2日、個人情報保護委員会は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的とした個人データの取り扱いについて見解を発表しました。
個人情報保護委員会の発表によると、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、本人の同意がなくても、目的外利用や第三者への提供が許されるという例外の適用が可能であるとしています。
個人情報保護委員会では、データの提供に関し、ユーザーの同意がなくても、国や政府へ事業者が個人データを提供するのは例外的に問題ないという考えを公表しています。
ヤフーでは、政府の協力要請に対し、「政府から追加的に統計データ以外の情報提供があった場合には、直ちに応じることなく対応について、事前に検討の上、内容については提供前に公表する」としています。