YouTube以外の場所でも見かけることの多いVTuberは、今や知らない人の方が少ないかと思いますが、どのような歴史を辿ってきたかは知らない人もいると思います。VTuberの歴史や、VTuber界に存在する四天王などについて紹介していきます。
バーチャルアバターを自身の顔としながらYouTuberとして活動している人をVTuberと呼び、今では様々な人がVTuberとしての活動をしています。
企業でも広報のためにVTuberを利用していることも多いため、見かける機会はYouTube以外でも多いですが、最近増えてきたと思ってもこれまでどのような歴史を辿ってきたかという部分は知らない人も少なくありません。
VTuberは一体どのような歴史をたどり今の発展につながっているのか、VTuberの始まりとしてはどこにあるのか、という点から順に振り返っていきましょう。
「VTuber」という単語の発祥は最近ですが、VTuber的な活動が最初に確認されているのは2011年のことです。VTuberはキャラクターとしてYouTubeでの配信をおこなうものですが、それを最初にしたと言われるのが「Ami Yamamoto」さんという人です。
日本で最初のVTuberというとキズナアイさんですが、世界的に見るとこの「Ami Yamamoto」さんが最古のVTuberと言われます。
なお、「Ami Yamamoto」さんは「Virtual Vlogger(バーチャルブロガー)」と呼ばれているため、「VTuber」として最初に活動した人がキズナアイさんだということは事実です。その辺りの詳しい点は後述します。
VTuberの文化の発展に貢献しているとも言える「初音ミク」は、2007年にDTMソフトウェアのキャラクターとしてリリースされています。
合成音声を利用して歌わせたり話させたり、ということで多くの人が利用し、その後も色々なキャラクターが増えていっています。バーチャルの存在に歌わせる・話をさせるというこれがVTuberの前身となったとも言えるでしょう。
2010年の末には二次元キャラクターをモーションキャプチャーで動かす、いわゆるMMD動画の投稿も増えています。
今でもMMDとタイトルやタグに設定された動画も多く、もとは「MikuMikuDance」の略称だった「MMD」は、類似の3DCGを扱うソフトを利用して作成された動画も含めた単語を意味するものとしても利用されています。
2011年には、前述した最古のVTuberと言われる「Ami Yamamoto」さんが海外で活動を始めました。
これまでは3DCGに何かをさせた、という程度のもので、3DCG自体に人格をもたせたキャラクターとして動かし動画投稿する、と言う形で利用したのはこの方が最初だと言われています。
「Ami Yamamoto」さんはロンドン在住の日本人という設定で自身の日常をビデオブログとして投稿しているため、「Virtual Vlogger(バーチャルブロガー)」と海外で呼ばれています。
「Virtual Vlogger」はバーチャル(Virtual)でビデオ(Video)形式でブログ(Blog)を投稿している人を指したものです。
そして2014年には後のVTuberと性質の似たキャラクターが日本にも現れました。
2014年3月には、この頃こそVTuberとは呼ばれていませんが、今で言うVTuberとして活動を始める人が増えてきました。その中でも、Airi(アイリ)さんやみゅみゅさん、アニメ娘エイレーンさんなどが有名です。
Airi(アイリ)さんは、天気予報などをネット上で提供しているウェザーニュースが放送している天気予報番組の「SOLiVE24」のウェザーロイドとして活動を始めています。
また、みゅみゅさんは初音ミクのCGモデル(MMD)を使った動画をニコニコ動画に投稿していて、現在もYouTubeで活動しています。
アニメ娘エイレーンさんは後述するバーチャルYouTuber四天王の一人のミライアカリさんのプロデューサー的存在として、VTuberの基礎を作り上げたとも言える存在です。
これまではバーチャルYouTuber、VTuberという言葉や考え方がない時代のものですが、2016年11月、VTuberではおそらく一番有名であろうキズナアイさんが活動を始めました。
キズナアイさんは「世界初のバーチャルYouTuber」と自称しており、それが「VTuber」という名称が生まれるきっかけにもなっています。この頃はバーチャルYouTuberといえばキズナアイさんという認識でした。
キズナアイさんは投稿開始した頃から週5回というペースで動画をアップロードしていてチャンネル登録者数も1,000人に達するなど話題性はあったものの今ほどの人気があったわけではありません。
なお、キズナアイさんは配信中の発言が原因なのか、2017年1月に一時的なYouTubeアカウント停止措置を食らうものの活動はニコニコ動画で続けています。
YouTubeアカウントが復活したのは2月のことで、キズナアイさんが有名になったのは熱狂的なファンが英語での字幕を動画に付けたことで海外の人からの人気を集めたこともありチャンネル登録者数は1万人を突破しました。
2017年4月下旬には50万人を突破するなど破竹の勢いでチャンネル登録者数を伸ばし、今もなおその人気は続いています。
2016年の末から2017年初頭のキズナアイさんのブレイクもあり、そこからVTuber界が活気づいていきます。2017年8月には電脳少女シロさんが、10月にはミライアカリさんが活動を開始しました。
11月には「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」という中身は男性の女性VTuberが、12月には輝夜月さんが活動を開始しています。ちなみに、バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんは現在の「ねこます」さんです。
VTuberの中でも黎明期にVTuber界が活気づくきっかけともなった、キズナアイさんを含めたこの5人は現在バーチャルYouTuber四天王と呼ばれています。その話は後述します。
2018年にもなると「VTuber」という言葉が浸透していき、ネット流行語大賞となるほど有名になりました。2017年に頭角を現したバーチャルYouTuber四天王の誕生と活躍から進み始めたため、2018年はVTuber元年とも呼ばれています。
VTuberの人気もあってVTuberの事務所の創立が目立ち始めたのも2018年です。「にじさんじ」や「ホロライブ」の他、「.LIVE」、「upd8」、「ENTUM」といった大手事務所やプロジェクトができました。
各企業やプロジェクトがオーディションでVTuberを多く発掘しこともあり、よりVTuberの人たちの活動も活発になったのもこの時期です。
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