Mozillaはデスクトップ版「Firefox 68」のリリースを発表しました。リリースされたデスクトップ版「Firefox 68」では、ダークモードの表示切り替え改善や拡張機能の強化、セキュリティ関連の修正などが行われています。
Mozillaは米現地時間7月9日に、デスクトップ版「Firefox」の最新版「Firefox 68」をリリースしました。
デスクトップ版「Firefox 68」の主な機能は、バージョン67で搭載されたダークモードの表示切り替え改善や、拡張機能のページにMozillaのおすすめ拡張機能のリストが表示されるようになったところです。
Firefox 67で追加されたダークモードはWbページのテキスト部分の背景をブラックに切り替えるものでしたが、バージョン68ではテキストだけでなくWebページの背景全体を黒地で表示されます。
ただしこのダークモードはWebページを記事のヘッダーやサイドバーなどを取り払って簡略表示して記事を読みやすくするための「リーダービュー」でしか使えません。
リーダービューはURLバーの右端に表示されるアイコンのうち長方形の文書のようなアイコンをクリックすれば切り替えられます。アイコンが表示されていなければそのページはリーダービューに対応していません。
リーダービューにするとウィンドウ左端にサイドバーが現れます。その中から[Aa]と書かれたボタンをクリックすれば、書体やフォントの大きさ、書式の調整を行うポップアップが現れます。
ポップアップの最下段に、ライド・ダーク・セピアの3つのモードが用意されています。そこでダークを選択すれば、Webページもダークモード表示に切り替わります。これでダークモード対応ページでリーダービューにすれば、完全なダークモードとなります。
「Firefox 68」では他にも「アドオン マネージャー」が強化され、拡張機能のページで「おすすめの拡張機能」の項目が追加されています。
ここでは、ユーザーが日頃Firefoxをどのように利用しているのかという統計データをベースに、Firefoxをより便利にしてくれる拡張機能を自動で紹介してくれます。拡張機能のユーザー数と評価も併せて表示されるので、導入を判断する助けになるでしょう。
またそれぞれの拡張機能に付随していた[無効化]や[削除]といったコマンドは、[報告]や[他のオプション]などのコマンドとともに[…]メニューへ整理されました。
[他のオプション]コマンドで拡張機能の詳細画面へアクセスすれば、拡張機能にどのような権限が許されているのかを一覧することもできます。
さらに、第三者による閲覧追跡を可能にする特殊なクッキーをブロックするEnhanced Tracking Protectionなどが追加されています。
「Firefox 68」は新しい「Firefox ESR」のベースとなるバージョンでもあり、それに併せてポリシーの拡充が行われています。Firefoxを組織展開する際、管理者側で集中管理できる機能が大幅に増えています。
セキュリティ関連では、Webページがカメラとマイクへアクセスする場合にはHTTPS接続が必要になり、ウイルス対策ソフトウェアに起因するHTTPSエラーが検出されると、自動で修復を試みる機能も導入されています。
さらに「Firefox 68」ではセキュリティ関係の修正も含まれていて、Mozillaが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで21件です。