Googleは次期OS「Android Q」の正式名称が「Android 10」になることを発表しました。「Android Q」の正式名称は伝統だった「お菓子の名前のコードネーム」を採用するかと思われましたが、「Android 10」となります。
Googleは米現地時間8月22日、次期Android OS「Android Q」の正式名称が「Android 10」になることを発表しました。Androidのブランドデザインも変更される予定です。
これまでGoogleは、Android OSのコードネームは、Android 1.5 Cupcake以来伝統だった「お菓子の名前のコードネーム」を採用してきました。
そのため次期OSの「Android Q」には「Q」から始まるお菓子がコードネームに採用されるのではと予想されてきましたが、一転してお菓子の名前はなしになり「Android 10」というシンプルな正式名称に決定されました。
Googleはお菓子のコードネームをなしにした理由について、Qから始まるお菓子の名前に困った訳ではありません。Googleがそれ以上に気にしているのが「世界中のユーザーが必ずしも正しいコードネームを理解しているわけではない」と言います。
Androidにつくお菓子のコードネームはアルファベット順の命名になっているわけですが、これが一部の国では名称の混乱を生む原因となっているようです。
日本語を含めて一部の言語の話し言葉ではLとRが同音なため、Android ロリポップ（Lolipop）の次がAndroid キットカット（Kitkat）の次のバージョンだと理解できないといった問題があったようです。
さらに、パイ（Pie）は国によってデザートではないこと、Marshmallow（マシュマロ）は世界共通で親しまれているお菓子ではないことなどの理由も挙げています。
つまり、Android 10ではお菓子の名前をなしにすることで、Android OSのコードネームの命名規則を世界中の人に分かりやすいシンプルなものにしたということになります。
そして今回の「Android 10」の登場にあわせて、ブランドロゴやカラーもリニューアルされます。新ロゴはドロイドくんをよりフレッシュな緑色で頭部だけが描かれるなど、よりモダンなデザインになっています。
「Android」ロゴの文字の緑は視覚障害を持つ人が認識しにくいため、緑色から黒に改善することに至ったようです。Googleは新しいブランドデザインとともに、数週間以内にAndroid 10をリリースするとしています。
Androidは2009年に登場したCupcake（Android 1.5）以来、一貫してコードネームがお菓子の名前で統一されてきました。最後にAndroidとお菓子のコードネームの歴史を紹介します。
| Android 1.5 | Cupcake（カップケーキ） | 2009 |
| Android 1.6 | Donut（ドーナツ） | 2009 |
| Android 2.0-2.1 | Eclair（エクレア） | 2009 |
| Android 2.2–2.2.3 | Froyo（フローズンヨーグルト） | 2010 |
| Android 2.3–2.3.7 | Gingerbread（ショウガクッキー） | 2010 |
| Android 3.0-3.2.6 | Honeycomb（蜂の巣蜜） | 2011 |
| Android 4.0–4.0.4 | Ice Cream Sandwich（サンドアイス） | 2011 |
| Android 4.1–4.3.1 | Jelly Bean（ゼリービーンズ） | 2012 |
| Android 4.4–4.4.4 | KitKat（キットカット） | 2013 |
| Android 5.0–5.1.1 | Lollipop（ペロペロキャンディ） | 2014 |
| Android 6.0–6.0.1 | Marshmallow（マシュマロ） | 2015 |
| Android 7.0-7.1.1 | Nougat（ヌガー） | 2016 |
| Android 8.0-8.1 | Oreo（オレオ） | 2017 |
| Android 9.0- | Pie（パイ） | 2018 |