6月からの香港デモについて、中国政府がSNSで情報操作を行っていた疑いがあるとして、TwitterとFacebookが情報を開示しました。TwitterとFacebookはSNSでの香港デモの情報操作の疑いがあるアカウントに対して対策を取ったとしています。
「逃亡犯罪人条例等改正案」を巡って香港で6月から続いている香港デモについて、中国政府がSNSで情報操作を行っていた疑いがあるとして、TwitterとFacebookが情報を開示しています。
Facebook(フェイスブック)とTwitter(ツイッター)は香港デモをターゲットにした中国政府からのプロパガンダキャンペーンを検出したと公表を行いました。
Facebook(フェイスブック)とTwitter(ツイッター)は、それぞれのSNSプラットフォームにおいて、中国政府によって組織され、香港の抗議活動を弱体化させることを目的としている疑いがある複数のアカウントに対して対策を取ったことを発表しました。
Twitterは、「当該アカウントは、意図的かつ具体的に香港で政治的な不和を引き起こそうとしていて、香港デモ活動の正当性と政治的立場を弱体化させようとする疑いがあるものだった」とブログで説明しています。
Twitterは、936件のアカウントを中国政府がSNSで情報操作を行っていた疑いがあるとして認識したことを発表しています。
Twitterが、特定を行った936件のアカウントでは、中国政府が情報操作のため、香港デモの正当性と政治的地位を損なうような情報を投稿し、香港に政治的不和をもたらす試みを意図的に行っていたとされています。
中国では、Twitterがブロックされていますが、Twitterが、特定を行った936件のアカウントのほとんどは中国からVPN〈仮想専用線〉を介して制限を回避し、Twitterにアクセスしていたとみられています。
Twitter社では、これらが「国家の支援を受けた組織的な工作である」証拠があるとしたうえで、936件のアカウントを中国政府がSNSで香港デモに対する情報操作を行っていた疑いがあるとしてアカウント凍結の措置をとっています。
Facebookでは、香港デモについて、中国政府がSNSで情報操作の目的で、香港デモを批判するような投稿が確認されていると公表されています。
Facebookによると、中国の小規模ネットワークが発信した香港に焦点を当てた話題に関する7つのページと、3つのグループ、5つのアカウントがポリシーに違反するとして削除されたとのことです。
Facebookが削除したアカウントを利用していた人物については、ニュース組織を装ってFacebookページを管理したりグループに投稿したりしていたとみられています。
アカウントを運営していたユーザーは、コンテンツを拡散したりFacebook外のニュースサイトにユーザーを誘導しようとしていたとみられており、目的は中国政府によるSNSで情報操作で、香港デモを批判するような投稿をしていたとされています。
アカウントが取り扱っていたのは、ほとんどが香港デモに関する話題で、Facebookの調査によると中国政府に関係する人物がアカウントを運営していたことが明らかになっているとのことです。
Facebookは、こうしたページやアカウントの背後にいる人物を調査した結果、中国政府関係者とのつながりを発見したとのことです。Facebookは、分析結果を法執行機関と共有し、引き続き監視を続けると述べています。