【Photoshop生誕30周年】 iPad版でアドビが機能を強化！オブジェクト選択など追加！

2020年2月19日、アドビの｢Photoshop｣が30周年を迎えました。アドビは30周年のタイミングに合わせて、iPad版・Windows/Mac用のデスクトップ版Photoshopのアップデートを発表しました。

それぞれ追加される機能は異なっていて、iPad版にとっては2度目の本格的なアップデートになります。ではそれぞれのアップデート内容について詳しく解説します。

「iPad版Photoshop」の主なアップデート内容は、「オブジェクト選択」機能の追加と「文字書式設定」機能の強化です。どちらの機能もデスクトップ版Photoshopに搭載されていますが、その機能の大半がiPad版にも搭載されることになります。

「オブジェクト選択」機能とは、アドビのAI技術｢Adobe Sensei｣によって範囲の選択をざっくりとおおまかに行なうだけでボタン1つで主な被写体を自動で選択できる機能です。複雑な形状でもきれいに抜き出してくれるため作業効率が上がるでしょう。

また「文字書式設定」機能の強化もされています。今までも利用できていたフォントの種類やサイズの変更はもちろん、トラッキングや行送り、垂直・水平比率、上・下付き文字の設定などデスクトップ版Photoshopに近い加工が可能となっています。

ただ、文字間隔を調整する「カーニング」の設定についてアドビは｢今後のリリースで追加｣としています。

アップデートによる「デスクトップ版Photoshop」の追加機能は、「コンテンツに応じた塗りつぶし機能の改善」と「ぼかし（レンズ）の強化」の2つとなっています。

「デスクトップ版Photoshop」には、画像を認識してオブジェクトを自動的に選択する機能が搭載されていますが、この機能が強化されワークスペースを離れずに複数の選択範囲を作成して、複数の塗りつぶしを適用することができます。

今回、画像内の複数の箇所の不要な部分を消し、その部分を自然に背景となる画像で塗りつぶす作業を行う際にも、同じワークスペース内で連続的に作業ができるようになったため、手間が省け作業効率が大幅に向上します。 

もう1つの「ぼかし（レンズ）の強化」とは、GPUを活かした機能です。写真の背景のぼかしを調整する機能はこれまでも搭載されていましたが、それがGPUに対応して画質が大幅に向上しています。

そのほかにも、物体のテカり（スペキュラー）の調整も行うことが可能で、クリックした場所にフォーカスを合わせた写真へと変更できるようになり、さらに違和感のない調節ができるようになります。

またMacOSのダークモードもサポートし、マウス操作の応答性が向上しています。今回のアップデートで、デスクトップ版Photoshopに近い加工が iPad版でも可能になっていますので、さらに効率的に作業が進められるようになるでしょう。