2022年10月10日更新
CPUの適正温度と確認方法!PCが熱暴走してしまった時に下げる方法は?
パソコンを使用し続けていると、パソコンの温度が上がり熱くなってきます。原因はパソコンのCPUの温度が急激に上がり適正な温度に保たれなくなったからです。パソコンの心臓であるCPUの適正温度や熱暴走したときの対処法について紹介します。
CPUの適正温度と確認方法
CPUは「Cetral Processing Unit」の略で、パソコンの中心的な役割を果たし、ハードウェアやソフトウェアをユーザーが利用できるような状態にするための大切なパーツです。人間の体に例えるなら脳のようなものです。
具体的なCPUの役割としては、マウス、キーボード、ハードディスク、メモリー、周辺機器などからデータを受け取り、制御と演算を行います。CPUがパソコンの内部で果たす役割はあまりにも大きいため、CPUはパソコンの中で最も発熱するパーツといわれています。
CPUの温度が上がりすぎてしまうと、パソコンがフリーズしやすくなったり、パソコンが動かなくなったりします。時にはCPUの温度が100度に達することもあるため、CPUを適正温度に保つことはとても重要です。
CPUの適正温度
PCを起動させた瞬間にCPUは動き始め、PCを利用できる状態にします。そのためCPUは常に熱を帯びた状態になり、PCをシャットダウンしない限りCPUの温度を0度にすることはできません。
ただCPUが動いていてもフリーズや故障の引き金になることはない適正温度は存在するので、適正温度内にCPUの熱の上昇を抑えられれば、PCを快適に利用できます。
一般的に「40度~80度」といわれている
CPUの適正温度として一般的にいわれているのは、40度~80度の間です。CPUの温度はCPUの性能によって違いが生じるわけではありません。。
例えばIntel core i5を搭載したPCと、Intel core i7を搭載したPCを比べた場合、同じ作業を行っていてもCPUの温度に大差は出ません。この記事の中で取り上げますが、CPUの温度を上昇させる要因は、CPUにかかる負荷です。
CPUの性能に関係なく、負荷がかかればかかるほどCPUへの負担が大きくなるため、CPUの温度はそれに比例して上昇します。
低負荷時/中負荷時/高負荷時でも変わってくる
パソコンで行う作業の種類によってCPUにかかる負荷は異なるため、CPUの温度の上昇率も変わってきます。かかる負担が低負荷なら、CPUの温度は40度~50度で落ちつきます。かかる負荷が中程度なら、CPUの温度は50度~60度になります。
かかる負荷が高程度だと、CPUの温度は60度以上になります。CPUの適正温度は40度~80度と先ほど説明しましたが、現在販売されているPCに搭載されているCPUは性能がいいものばかりなので、CPUの温度が70度以上に上昇することはまれです。
ですから古いパソコンや劣化が進んだパソコンでない限り、どんな作業をしていてもCPUの適正温度を超えることはほとんどありません。
高温になると熱暴走するので注意
新しいPCであれば、CPUの適正温度を超えることはほとんどないはずですが、パソコンを使って行う作業の種類によっては、CPUに高負荷をかけ温度が上昇し、適正温度を超えることもあります。CPUの温度が適正温度以上になると、CPUが熱暴走する場合があります。
CPUは高密度で導線が集まっているため高温になりやすく、CPUが適正温度を超えた状態になっても使い続けると、CPUの作動が停止したり、回路自体が焼けてしまったりします。
熱暴走によってパソコンが使えなくなることもあるので、CPUが適正温度を超えないようにすることはとても重要です。
CPUの使用率が低いのにPCのパフォーマンスが悪い場合は温度をチェック
CPUの温度が上昇するのは、PCで行っている作業によってCPUに負荷がかかるためです。オンラインゲームのようは高画質のゲームをすると、高負荷がCPUにかかるため温度が上昇します。CPUの使用率を確認すれば、どれほどの負荷がCPUにかかっているかが確認できます。
しかしCPUの使用率が低いにもかかわらず、パソコンのパフォーマンスが悪く、サクサク作業が行えないケースもあります。原因はCPUの温度が上昇しているからかもしれません。
タスクマネージャーを開いてCPUの使用率を確認し、パソコンを触ってどれほど温度が上昇しているかをチェックしましょう。
CPUが高温になる理由
CPUの温度を適正に保つには、どんな要素がCPUの温度上昇を促すかを把握する必要があります。CPUの温度を上昇させる要因は主に3つあるので、これから順番に紹介します。
CPUに負荷がかかっている
CPUの温度が上昇する最も大きな要因は、CPUに大きな負荷をかけていることです。高画質なオンラインゲームを長時間行えば、CPUに大きな負担をかけます。またPCのバックグラウンドで動いているプログラムもCPUに負荷をかけます。
さらにウイルス対策ソフトがCPUに負荷をかける場合もあります。先ほどのタスクマネージャーを開けば、CPUの使用率だけでなく、どのソフトウェアがCPUに負荷をかけているかも確認できます。
冷却ファンが壊れている
CPUの温度を上昇させる別の要因は、CPUの温度を下げるために搭載されている冷却ファンが故障していることです。PCの内部は常に熱を放出するので、PC内部の温度を下げる目的で冷却ファンが起動します。
冷却ファンが故障すると放出された熱がPC内部にたまり、CPUの温度上昇を引き起こします。特にノートパソコンは熱の排出口が左サイドにあるため、熱が排出されずにPC内にこもるため、CPUに負担をかける傾向があります。
またPC内部にホコリが溜まりすぎると、冷却ファンの効果が低くなりCPUの温度は上昇します。
グリスの効果がきれている
CPUの温度を上昇させるもう1つの要因は、グリスの効果がなくなっていることです。CPUグリスとは、CPUと放熱板(ヒートシンク)の間で熱伝導を促進するために塗られているものですが、PCを使い続けているとCPUグリスが乾燥して固まり冷却効果が低下します。
CPUの適正温度を確認する方法
タスクマネージャーを開けばCPUの使用率は確認できますが、CPUの温度の確認はできません。しかし確認する方法がないわけではありません。専用のソフトウェアを使えばCPUの温度を確認できます。
フリーソフトで確認
CPUの温度を確認する専用ソフトは「Speccy」といいます。操作方法を紹介します。下記のリンクにアクセスし無料版にある「ダウンロード」をクリックしましょう。
Speccyのダウンロードが完了するとインストール画面が表示されるので、「Install」をクリックします。
Speccyのインストールが終わると立ち上がります。「CPU」の項目に温度が表示されているので確認できます。
CPUの温度を下げるには?
専用ソフトでCPUの温度を確認し適正温度を超えているようなら、CPUが熱暴走しないように温度を下げることはとても重要です。
この記事で紹介したように、タスクマネージャーを開いてCPUの使用率やCPUに負荷をかけているソフトウェアを確認し、負荷をかけているソフトウェアを停止することは1つの方法です。他にも対処法が4つあるのでこれから順番に紹介します。
冷房などで室温を下げる
CPUの温度を下げるためにまず行って欲しいのは、エアコンをオンにして室内の温度を下げることです。PC内部だけでなくPCを使用している室内の温度も高ければ、CPUの温度は上昇し熱暴走を助長してしまうので、PCを使用する際は室内温度を下げるようにしましょう。
冷却ファンを確認し掃除する
2つ目の対処法は冷却ファンの調子を確認し、故障しているようなら新しい冷却ファンに取り換えることです。PC内部を開いたことのないユーザーや、ノートパソコンを使用してるユーザーであれば、パソコン修理ショップに持っていき、検査と修理を依頼できます。
この記事で紹介したように、PC内部がホコリだらけで汚れていると、冷却ファンが動いてもPC内の温度は下がらないので、PCの検査と一緒にクリーニングも依頼してみましょう。
グリスを塗る
3つ目の対処法は、乾燥して効果がなくなったCPUグリスを塗り替えることです。デスクトップパソコンを持っている人におすすめの対処法ですが、市販されている電気機器用のグリスを購入し、手でグリスを塗ってみましょう。CPUの熱伝導と冷却効果が向上するはずです。
冷却アイテムを使用
4つ目の対処法は、CPUの熱暴走を防ぐため冷却アイテムを購入することです。
この記事で紹介したように、ノートパソコンは放出された熱の排出口が左サイドに付いているため、熱がうまく排出されずPC内に熱がこもりやすやいため、冷却用パッドや外付け冷却ファンの購入をおすすめします。
CPUを冷やして適正温度を保とう!
PCに搭載されているCPUの適正温度は40度~80度です。CPUに負荷がかかり使用率が上がると温度が上昇します。CPUの温度は専用ソフトで確認できますが、熱暴走を防ぐためにCPUの熱を下げることは重要です。
パソコンに搭載されているCPUの温度を確認して適正な状態を維持しましょう。