PS2のゲームが遊べる互換機は？プレステ2のレトロゲームの互換性について解説！

PlayStation(PS)はソニーから発売された世界的に大人気なゲーム機です。2024年現在までに、PlayStation5まで発売されています。

PlayStationの2代目、PlayStation2(PS2)は2000年3月に発売を開始しました。2006年にPS3が登場してからも製造販売が続いていましたが、2013年には完全に生産が終了して、2018年にはPS2の最終モデルの修理受付も完了しています。

しかし、現在までPS2を遊べるゲーム機はなくても、ソフトは持っているという人も多いようです。そのために、PS2の懐かしいレトロゲームを遊べる互換機がないか探している人もいるようですが、PS2の互換機は製造されているのでしょうか。

この記事では、PS2の互換機やPS2のレトロゲームを遊べる方法について解説します。

まず、PlayStationシリーズでの互換性についてみておきましょう。基本的にPSシリーズでは、PSからPS5まで、シリーズをまたいだゲームソフトの互換性はありません。PSのソフトをPS2で遊んだり、PS2のソフトをPS4で遊んだり、といったことは不可能です。

ただし、PS3の初期モデルにはPS2との互換性があり、PS2のソフトを遊べるモデルがありました。PS3の初期に販売されたCECHBとCECHAでは、PSとPS2のレトロゲームを遊べる互換性がありました。

しかし、CECHBのあとに発売されたCECHHからはPS2との互換性はなくなってしまい、PS2のソフトは遊べなくなっています。ただし、CECHHからCECH-4300まではPSのソフトとの互換性はありました。

PS2のレトロゲームを遊べたPS3のCECHBとCECHAは2014年4月に修理受付が終了しています。その後、PS2との互換性のあるゲーム機はソニーからは発売されていません。

ソニーでは、PS2のゲームをPS3でも遊べる特許を2009年に申請しており、また、PS2に関する特許も多数取得しています。特許権は20年で消滅するので、他社がPS2の互換機を製造できるようになるのは最短でも2029年以降となると思われます。

2024年現在、特許権の消滅後にPS2の互換機の製造を検討しているというメーカーは見当たらりません。また、PS2に関する特許もたくさんあり、それぞれ申請した日が異なるので、いつ完全に他社が自由にPS2を製造できるようになるのかもわかりません。

このような状況で、現在、PS2を遊べるゲーム機は、PS2本体か、PS2と互換性のある初期のPS3本体を利用するしかない状況です。ゲーム機としてはPS2を遊べる他の方法はないので、その他の方法を探すしかありません。

しかし、そのような状況でも、PS2のレトロゲームでどうしても遊びたいという人もいることでしょう。PS2のソフトがあれば、PS2のレトロゲームで遊べる互換性のある方法はあります。PS2のゲーム機と互換性のある遊べる方法を紹介します。

PS2のレトロゲームを遊べる互換性のある方法としては、互換性のあるPS3を探すという方法があります。PS3は大まかに分けるとCECH00シリーズ、CECH-2000/3000シリーズ、CECH-4000シリーズと発売されています。

その中でPS2と互換性がありPS2のソフトをプレイできるのは、ECH00シリーズのCECHBとCECHAです。互換性のあるECH00シリーズはすでに製造も修理受付も終了していますが、Amazonなどでは中古で販売されています。興味のある人はPS2と互換性のあるPS3のCECH00シリーズを探してみるといいでしょう。

また、PS2本体も現在でも中古で購入できるようです。互換性などを考えずにPS2のレトロゲームを思う存分楽しんでみたい人は、Amazonなどで探してみることをおすすめします。

PS2のレトロゲームを遊べる互換性のある方法としては、PCSX2を使うという方法もあります。PCSX2はパソコンでPS2のゲームをプレイすることができるエミュレーターです。PCSX2をパソコンに導入すれば、PS2本体がなくてもPS2のレトロゲームを楽しむことができます。

PCSX2で遊ぶ手順です。

こちらのリンクがPCSX2のダウンロードページです。

アクセスしたら、「Latest Stable」をクリックします。するとWindows、Linux、Macのダウンローダーを選択できます。お使いのパソコンのOSを選んでダウンロードしてください。

今回はWindowsのInstallerを使います。

パソコンのダウンロードフォルダにダウンロードしたインストーラーが保存されているのでダブルクリックして起動します。

「Standard Installation」を選択して「Next」をクリックします。

次の画面も「Next」をクリックします。

この画面も「Next」をクリックします。デスクトップにショートカットを作成しない場合には「Create a desktop shortcut」からチェックを外しましょう。

「Install」をクリックします。するとPCSX2がパソコンにインストールされます。インストールが完了したら「Finish」をクリックします。するとパソコンが再起動されます。

パソコンが再起動したら、PCSX2を起動して、プレイするPS2のゲームのBIOSファイルをコピーします。BIOSファイルは持っているPS2のソフトからあらかじめ吸い出して用意しておく必要があります。

「次へ」をクリックします。

「参照」をクリックしてPCSX2のBIOSフォルダを開き、そこにプレイするゲームのBIOSファイルをコピーしてください。BIOSファイルが「BIOSディレクトリ」に表示されたら「次へ」をクリックすると、「ファイル名」にコピーしたゲームのソフトが表示されます。

「次へ」をクリックすると「再帰的にスキャンしますか」というダイアログが開くので「はい」をクリックして「次へ」をクリックします。画面を進んで「Finish」を押すとPCSX2が起動してインストールが完了します。

PCSX2が起動するとインストールしたゲームが表示されているので、プレイするゲームをダブルクリックすると起動します。

もしもゲームのBIOSをインストールしても起動しない、遊べない場合にはMicrosoft Visual C++をインストールしてください。

こちらのMicrosoftのリンクから入手できます。

それでもエラーが出る場合には、PCSX2の設定でグラフィックの設定を変更します。「設定」から「グラフィック」を開き「レンダー」の設定を「自動」から画面が表示されるものに変更しましょう。irect3D 11 or 12またはOpenGLのいずれかに変更すれば大丈夫です。

その後、PS2のゲームが起動すれば遊べる状態になりました。

PS2のレトロゲームを遊べる互換性のある方法としては、PS2アーカイブスでゲームを購入してプレイする方法もあります。

PS2アーカイブスは、PlayStationのオンラインストアであるPlayStation Networkにあります。PS2のゲームソフトをPS3、PS4、PS5と互換性があり遊べるデジタル形式で購入することが可能です。

PS2と互換性のあるPS3を持っていなくても、PS2アーカイブスで購入できるゲームであれば、PSの後継機との互換性があるので、PS3からPS5までの本体を持っていれば、楽しむことができるでしょう。

PS2のレトロゲームを遊べる裏技としては、PS3のソフトにPS2のゲームをインストールして改造するという方法もあります。

PS3の本体があれば改造はできるのですが、不具合が発生することが多く、失敗してソフトがだめになってしまう可能性もあるのでおすすめできません。しかし、こうした方法で互換性を持たせることも可能です。

ただし、PS3のソフトにPS2のゲームをインストールする方法は、ソニーの利用規約に違反する点に注意が必要です。メーカー保証が無効になってしまう可能性もあるので、やはりおすすめはできません。

PS2本体を持っていない場合に、PS2と互換性のある方法でレトロゲームをプレイするときにはいくつか注意するべき点があります。PS2と互換性のある方法を使う場合に特に注意するべき点を解説します。

PS2の互換機としてPS3本体が最もおすすめですが、PS3にもPS2との互換性のあるものとないものがある点に注意しましょう。

PS3には大きく分けて3つのシリーズが発売されており、その中でPS2との互換性のあるのは、最初に発売されたECH00シリーズのCECHBとCECHAのみです。

AmazonなどでPS3の中古機が販売されていますが、PS2の互換機として探すのであれば、必ずECH00シリーズを購入してください。その他のシリーズではPS2を遊ぶことはできません。

PSは初代PSからPS5まで登場していますが、PS2のソフトと互換性があるのはPS3のECH00シリーズだけなので注意しましょう。

任天堂のゲーム機であれば、ある程度、発売から前後するゲーム機との互換性がある場合がありますが、PSは基本的に互換性がありません。

初代PSであればPS2とPS3でも互換性がありましたが、PS2はPS3の初期モデルのみ、PS3以降は互換性がないので、PS2をPS本体で遊びたければPS2本体かPS3のECH00シリーズを見つけましょう。

初代PSとPS2ではメモリカードが利用されていましたが、PS3以降はメモリーカードではなくゲーム機本体に内蔵されたHDDにデータが保存されるようになりました。

PS2のセーブデータをPS3で利用したい場合には、PS3でメモリーカードを読み取れるようにするためのメモリーカードアダプタが必要になります。

PS3向けのメモリーカードアダプターはAmazonなどで中古で購入できるので、必要なら探してみてください。

PS2やPS3のゲーム機本体がない場合にPS2と互換性のある最も手軽な方法はエミュレーターのPCSX2を使う方法です。しかし、PCSX2の利用には特に注意が必要です。PCSX2を利用する上での注意点をみていきましょう。

PCSX2でPS2のゲームをプレイするためには、ゲームソフトから吸い出したBIOSが必要ですが、BIOSの吸い出しにはPS2本体が必要です。PS2本体がなくてもパソコンだけで吸い出せる方法もあるのですが、PS2本体を使うときよりも手順が複雑で失敗しやすくあまりおすすめはできません。

そこで、多くの人が使っているのがインターネット上からPS2のBIOSファイルを入手する方法です。インターネット上にはPS2から吸い出したBIOSをイメージファイルにして無料でダウンロードできるようにしているサイトがあります。

しかし、ネット上から無料でダウンロードできるファイルはゲームの著作権者に無断でアップロードされているので、著作権法違反となります。

違法なファイルとわかっていてダウンロードすると、ダウンロードした人も著作権法違反で刑事罰に問われる可能性があるので、絶対にネット上から無料でPS2のBIOSイメージファイルを入手しないようにしてください。

PCSX2の利用は、自分でもともと持っているゲームソフトからコピーしたBIOSファイルを使う場合なら全く問題はありません。

ゲームソフトのコピーは本来は著作権法違反になるところですが、日本では私的利用の範囲内でのコピーなら法的に問題はありません。

PCSX2を利用したいのなら、自分でもともと持っているゲームソフトを利用するか、中古のソフトを購入して利用するようにしましょう。

PCSX2をインストールしてもうまく動作しない場合があります。PS2は発売された当時としては最先端のグラフィックが使われており、現在のパソコンで動作させるためには、パソコンの性能がそこそこ必要になります。

パソコンのスペックが低い場合には、PCSX2が動作しない可能性もあるので、低価格パソコンを使っている場合には注意しましょう。

PCSX2などのエミュレーターでは、すべてのPS2のゲームが動作するわけではありません。また、条件を満たしていたとしても、どのような場合でも動作する保証はありません。

エミュレーターと互換性がなかったり、インストールする時に何らかのバグが発生して動作しない可能性もあります。PCSX2を導入しても、PS2のレトロゲームで必ずしも遊べるわけではない点に注意しましょう。

エミュレーターの利用には著作権法違反のリスクがある点に注意して使いましょう。

ソニーやゲームソフトのメーカーでは、個人所有のソフトの利用までを制限することはできないということでエミュレーターの存在を黙認しています。

しかし、インターネット上には不法にコピーしたエミュレーターでプレイするためのゲームのイメージファイルがたくさんあります。現在の法律では違法ファイルの利用は刑事罰の対象となります。

PCSX2などのPS2と互換性のあるエミュレーターを利用するときには、エミュレーターの法的リスクを理解した上で、自分で所有しているソフトの利用にとどめておきましょう。

PlayStationでは互換性がほとんどなく、現在発売されているPS5では、PS2アーカイブスで入手したソフトを使う以外にPS2を遊ぶことは基本的にできません。

しかし、どうしてもPS2のレトロゲームで遊びたいという場合には、互換性のあるPS3を中古で入手したり、PCXS2を利用するといった、遊べる方法があります。ぜひ、法的に問題がない方法で、使いやすい方法を選んでPS2を楽しんでみましょう。