2021年01月25日更新
【Windows】Caps Lock(キャプスロック)を無効化する方法
WindowsにおいてCapsLockキーはあまり必要とはいえません。むしろ弊害を考えれば無効にしてもよいほどです。この記事では、WindowsのCapsLockキーの役割と弊害、無効化する方法について詳しく解説します。
目次
- 1【Windows】CapsLock(キャプスロック)を解除する方法
- ・CapsLockキーの弊害
- ・Shiftキー+CapsLockキーで解除できる
- ・CapsLockキーを無効化しよう
- 2【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~レジストリを書き換える~
- 3【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~IMEをいじる~
- 4【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~フリーソフトを利用する~
- ・KeySwap for XPを使った書き換え方法
- 5【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~物理的にCapsLockキーを外す~
- ・併せて読みたい!Windowsに関する記事一覧
【Windows】CapsLock(キャプスロック)を解除する方法
Windowsには、CapsLockというキーがあります。CapsLockキーとは、Capital Lockキーの略で、【キーボードの入力を恒久的に大文字のアルファベットに切り替える】という機能を持ちます。
アルファベット入力で固有名詞を全て大文字で打ちたい場合、Shiftキーを押しっぱなしにする手間を省くことができます。
いわゆるショートカットキーの一種ですが、全角ローマ字入力がメインの日本では、あまり使う機会がありません。また、CapsLockキーには「一度押すとロックがかかり、解除するまで機能を保持する」という特徴があります。
CapsLockキーの弊害
日本語入力がメインの環境では、CapsLockキーの出番はあまりありません。にもかかわらず、ショートカットキーとしてよく使うShiftキーやTABキー、または母音で頻繁に使うAキーに挟まれるように位置しているため、誤入力をしてしまいやすいキーです。
さらに悪いことに、他のショートカットキーのように他のキーと組み合わせて使うのではなく単独で機能し、しかもロックがかかってしまうため、一度押すと強制的に入力した文字が切り替わってしまうのが難点です。
特に初心者の方でCapsLockキーの存在を知らない方は、タイピング中知らずに押してしまい解決方法がわからなくなってしまうということもよくあります。
Shiftキー+CapsLockキーで解除できる
CapsLockキーを一度押すと、キーボードの右上【C】のランプが点灯します。
これがCapsLockキーが有効になっている状態です。ランプがない機種の場合はWindowsホーム画面右下、タスクバーの【CAPS】が青抜き表示になっているかどうかでも確認できます(Windows7以降はタスクバーから確認できなくなりました。)。
CapsLockを解除する方法として、【Shiftキー+CapsLockキー】を同時に押す、あるいはタスクバーのCaps表示をクリックする方法があります。
CapsLockキーを無効化しよう
いずれにしても誤入力のたびに解除操作を行い、さらにテキストまで修正するのは大変な手間です。このような場合、CapsLockキーの機能を無効化してしまう方法が手っ取り早い解決手段です。
CapsLockキーを無効化する方法には、Windowsのレジストリを直接書き換える、IMEの設定を変更する、KeySwap for XPのようなフリーソフトを使うという3つがあります。
この記事では、WindowsのCapsLockキーの機能がわずらわしいという方に向けて、CapsLockキーの機能を無効化する方法を詳しく解説します。
【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~レジストリを書き換える~
CapsLock(キャプスロック)を無効化する一つ目の方法として、Windowsのレジストリを直接書き換えるというものがあります。Windowsにおけるレジストリとは、PCのシステム情報やユーザー情報、プログラムの設定など、重要な情報を格納している場所です。
結論から先に書くと、レジストリを書き換えるプログラム構文をWindowsのメモ帳で作成し、レジストリファイルとして実行することでCapsLockを無効にするという方法です(詳しくは後述します)。
レジストリの書き換え:何をしているのか?
レジストリとはWindowsの全ての情報を格納している非常に重要な場所です。間違えた場所に間違えた情報を書き換えると、PCの操作に重大な悪影響を与えるため、レジストリの書き換えは十分注意して行う必要があります。
そのため「メモ帳でレジストリファイルを書き換えてください」と簡単に言われても不安な方もおられるでしょう。ここからは、レジストリの書き換えとは何をしているのか?ということを詳しく解説していきます。
Windowsの設定に直接手を加えることになるので、あまり気の進まない方は2番目の「設定を変更してCapsLockを無効化する方法」、3番目の「フリーソフトでCapsLockを無効化する方法」まで読み進めてください。
まずはWindowsの【レジストリエディタ】というものを使ってレジストリの中身を確認してみましょう。Windowsホーム画面左下の【Windowsボタン】をクリックしてメニューを開きます。
Windowsのメニューが表示されたら、左下の【プログラムとファイルの検索】の欄に【regedit】と入力します。
すると【regedit.exe】という起動ファイルが検出されるので、クリックします。検証環境はWindows7ですが、Windows8やWindows10の場合は【スタート】ボタンを右クリックし、【ファイル名を指定して実行】を左クリック→【regedit】と入力します。
するとWindowsのレジストリエディタが起動します。勘のよい方はもうおわかりだと思いますが、このWindowsのレジストリのCapsLockキーの設定についての項目を書き換えることになります。
画面の上から4番目にある【HKEY_LOCAL_MACHINE】フォルダから順番に進んでいき、最終的に【Keyboard Layout】フォルダの中にあるCapsLockキーのレジストリを無効に書き換えるという仕組みです。
仕組みが分かったところで実際にメモ帳を使って構文を作成します。
WindowsRegistryEditorVersion5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\KeyboardLayout]
"ScancodeMap"=hex:00,00,00,00,00,00,00,00,02,00,00,00,00,00,3a,00,00,00,00,00
Windowsのメニューからメモ帳を起動し、このプログラム構文をコピペします。レジストリエディタは確認のために見ていただいただけなので閉じて大丈夫です。
Windowsのメモ帳に貼り付けたら、【名前をつけて保存】を選択すると上のような画面が表示されます。【ファイル名】のところにわかりやすい名前をつけます(今回はCapsLock Invalidationとしています)。
重要なのが【拡張子】です。名前のあとの【.reg】の部分がそれです。拡張子とはファイルの種別を表わす文字列のことで、メモ帳を通常保存すると【.txt】というテキスト形式で生成されるので、今回は【.reg】をつけてレジストリファイルとして保存します。
Windowsのメモ帳でレジストリファイルとして【名前をつけて保存】すると、ホーム画面に上の画面のような見慣れないアイコンが生成されます。
あとはこのレジストリファイルをダブルクリックし、Windowsを再起動することでWindowsが自動的にCapsLockを無効化するようレジストリを書き換えます。
また、レジストリエディタを使うと【HKEY_LOCAL_MACHINE】フォルダの中、【Keyboard Layout】の部分に【Scancode Map】のバイナリが生成されているのが確認できるでしょう。
CapsLockキーの無効化を元に戻す
もちろん、書き換えたレジストリを元に戻し、CapsLockキーの無効化を解除することもできます。この時注意したいのが先ほどWindowsのメモ帳で作成したレジストリファイルを削除(ゴミ箱に入れる)しても元には戻らない点です。
一つは上の図のように
【reg delete "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layout" /v "Scancode Map"】とメモ帳で作成し、レジストリファイルを削除する【パッチファイル】を生成する方法です。
パッチファイルを作成する際は、必ず拡張子を【.bat】にしておいてください。作成が正常に完了すると、Windowsのホーム画面に上の図のようなアイコンが生成されます。
もう一つはレジストリエディタを開き、【Keyboard Layout】に生成された【Scancode Map】を右クリックで直接削除する方法です。こちらの方が手軽ですが、くれぐれも違うレジストリを削除しないよう注意してください。
Windowsのレジストリを書き換えて、CapsLockキーを無効化する方法は以上です。
【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~IMEをいじる~
WindowsのCapsLockを無効化する2つ目の方法として、IMEの設定を変更するというものがあります。IMEとはWindowsのキーボード入力フォーマットです。
IMEの初期設定では、CapsLockをタイプすると入力が大文字のアルファベットに切り替わる機能が配置されています。この設定を外すことで、CapsLockの入力を効かなくすることができます。
Windowsのレジストリを書き換えるより簡単で、フリーソフトの導入に抵抗がある方はこちらをおすすめします。
Windows7ではホーム画面の右下、タスクバーにIMEのツール群が並んで表示されています。赤枠で囲まれた部分を右クリックして、表示されたメニューの中から一番下の【設定】をクリックします。
【テキストサービスと入力言語】の画面が表示されたら、真ん中の【Microsoft IME】をダブルクリックします。
新しい画面が表示されたら、Windowsの上のタブが【編集操作】になっているのを確認し、【変更】をクリックします。
【Microsoft IME 詳細プロパティ】の画面が起ち上がってきます。この画面では、Windowsのキー別の機能を管理しています。真ん中あたりにある【英数】の表示を探し、選択してから右側の【削除】をクリックします。
これで、WindowsのCapsLockキーに割り当てられた機能が削除されました。最後に画面右下の【適用】または【OK】をクリックするとWindowsの設定が保存され、キャプスロックが無効化されました。
キャプスロックを元に戻すには?
無効化したキャプスロックの機能を元に戻すこともできます。先ほど【編集操作】にあっていたタブを【全般】に切り替え、【標準に戻す】をクリックすることでWindowsのIMEの設定がリセットされて再度キャプスロックが有効になります。
Windowsのキャプスロックを有効化/無効化する方法は以上です。
【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~フリーソフトを利用する~
WindowsのCapsLockを無効化する3つめの方法として、フリーソフトをインストールすることがあります。フリーソフトに抵抗がなければ最も簡単な操作でCapsLockの無効化が可能です。
代表的なものとして、【KeySwap for XP】というフリーソフトがあります。KeySwap for XPでは、Windows7までの動作を保証しています。今回はKeySwap for XPを使ってWindowsのCapsLockを無効化する手順をご紹介します。
KeySwap for XPを使った書き換え方法
まずはフリーソフトKeySwap for XPをダウンロードするため、インターネットからこちらのページにジャンプします。KeySwap for XPは完全無料のフリーソフトですが、怪しいソフトや違法ソフトではありません。
ただし、アンチウイルスソフトは起ち上げておいていただくことを推奨します。リンク先のページから、赤枠の【ダウンロードはこちら】をクリックします。
フリーソフトKeySwap for XPのダウンロード画面に進むので、さらに【ダウンロードページへ】をクリックします。
次の画面で、【今すぐダウンロード】をクリックします。これでフリーソフトKeySwap for XPのダウンロードが自動的に開始されます。KeySwap for XPはZIPファイル(圧縮ファイル)としてダウンロードされるので、別途ZIP形式を解凍するソフトが必要になります。
解凍ソフトを持っていない方は、フリーソフトで大丈夫なのでインストールしておいてください。解凍後、【KeySwap for XPのexeファイル】を右クリックして【管理者として実行】をクリックします。
通常の左クリックではKeySwap for XPを開けないためです。
KeySwap for XPを起動すると、上のようなWindowsのキーボードを模した画面が表示されます。【CapsLock】キーを左クリックすると、画面左側の【NO.1】の【キー名】に【CapsLock】と表示されるはずです。
そのすぐ右側【変換キー名】の部分を【空欄】にしたまま、【終了】をクリックすると、「現在の設定を登録しますか?」と聞かれるので【はい】をクリックします。
これでWindowsのCapsLock機能が無効化されました。
【Windows】CapsLock(キャプスロック)を無効化する方法~物理的にCapsLockキーを外す~
番外としてかなりイレギュラーな方法ですが、WindowsのキーボードのCapsLockキーを物理的に取り外す方法もあります。実際はShiftキーで代用できるため、CapsLockがなくても特に困ることはないでしょう。
たいていのWindowsキーボードは裏側からドライバーなどで取り外すことができ、CapsLockキーだけを基盤からピンポイントで抜き取ることはそれほど難しくはありません。
フリーソフトのインストールに抵抗がある方、レジストリや設定を極力触りたくない方は試してみるのも一興ですが、Windowsのキーボードが保証対象外になること、故障の可能性があることからあまりおすすめできる方法ではありません。
今回はWindowsのCapsLockキーの役割と弊害について解説し、WindowsのCapsLockキーを無効化する方法を3つ(+α)に分けてご紹介しました。
どの方法も正しく行えばWindowsのトラブルになることもなく、不便を感じたら元に戻すこともできます。Windowsのキー操作をより快適にするためにぜひ一度試してみてください。