2019年05月05日更新
2020年「Windows 7サポート終了」使い続けるとどうなる?対処は?
2020年1月14日にいよいよWindows 7のサポートが終了します。今回は来たる「Windows 7サポート終了」とは何か?についてや終了後も使い続けるとどうなるかという点、またその対処法についても解説していきます。
目次
2020年「Windows 7サポート終了」
MicrosoftによるWindows OSの延長サポートはWindows 7は2020年1月14日、Windows 8.1は2023年1月10日にそれぞれ終了となります。
Windows7や8.1のサポート終了後どうなるかと言うとMicrosoftよりセキュリティ更新プログラムの提供が行われなくなります。Microsoftからの早めの告知で、2014年4月にWindows XPのサポートが終了した時よりも混乱は少ないと考えられます。
しかしいざ自分がその立場になると「具体的にどう対処すれば良いか分からない」という人も多いでしょう。今回はWindows 7や8.1などのサポート終了後はどうなるのか?なぜサポート終了後も使い続けることが良くないかを解説します。
Windowsの2つのサポート期限
Windowsのサポートには期限があります。そのサポートの期間には「メインストリームサポート」「延長サポート」の2種類あり、Windows 7やWindows 8.1などのOSのバージョンによって異なっています。
メインストリームサポート終了日 | 延長サポート終了日 | |
Windows Vista | 2012/4/10 | 2017/4/11 |
Windows 7 | 2015/1/13 | 2020/1/14 |
Windows 8.1 | 2018/1/9 | 2023/1/10 |
メインストリームサポートでは、セキュリティ更新や無償サポートなどセキュリティ関連に関わらず新たな機能の追加等全てのサポートが行われます。このメインストリームサポート期間が終了すると、延長サポート期間に入ります。
延長サポート期間に入るとセキュリティ更新や有償サポートはメインストリームサポート期間と同様に受けられますが、無償サポートや新規の機能追加は行われなくなります。
この期間はOSの利用者の状況などによっても変動し、XPのように通常の5年を超えて8年もの長い延長サポート期間が設けられるケースもあります。この延長サポート期間が終了すると、Microsoftからの全てのサポートが終了されます。
サポートとは?
サポートというと分からないことを電話で相談したり、不具合について問い合わせたりすることを想像する人が多いかもしれませんが、今回の場合Windowsの品質に関するサポートも終了する点が大きな問題となります。
Windowsは、製品の出荷後も改良や改善が進められます。リリース後に発見された不具合や、「脆弱性」と呼ばれるセキュリティ上の問題点が修正されたりリリース後に開発された新機能が追加されることもあります。
永遠にこうした改善を続けることは開発元の大きな負担になるため、MicrosoftではWindowsのリリースから、どれくらいの期間ソフトウェアの改善や新機能の追加を続けるかを規定しています。
「Windows 7サポート終了」するとどうなる?
Windows 7や8.1のサポートが終了してもPCそのものが使えなくなるわけではありません。継続してWindows 7は起動しアプリも問題なく動作します。
Windows 7サポートが終了するとどうなるかと言うと「セキュリティ更新プログラム」が提供されなくなります。サポートが終了したPCを使い続けることによって、未知のウィルスやマルウェアに感染する可能性が高まりセキュリティ上のリスクが発生します。
サポートが提供されている期間内であれば、こうした脆弱性はWindows Updateによって自動的に修正されますが、2020年1月14日以降仮にWindows 7に脆弱性が発見されたとしても、修正されることはありません。
つまり悪意のある攻撃に対して完全に無防備な状態になるわけです。このような致命的な被害が必ず発生するわけではありませんが、サポート切れのOSを使うことは普通にPCを使う上でもデメリットが発生します。
例えばWindows XP(2014年4月8日サポート終了)に対応しているソフトウェアや周辺機器はほとんど存在しないのが現実でしょう。このようにサポート終了したPCが次第に不便になっていくのも、サポート終了のデメリットと言えます。
サポート終了したパソコンを使い続けるリスク
Windows 7や8.1のサポート終了後はどうなるかというと、PCの中にあるデータが盗まれて不正に利用される可能性があります。
マルウェアにはユーザーのキーボード入力を監視するものや、PCの画面のキャプチャや個人情報をインターネット上に流出させるものもあります。
これによってインターネットバンキングやWebサービスのIDやパスワードを収集されたり、クレジットカードの番号などが流出したりする恐れもあると言えます。
またPCをインターネット越しに遠隔操作できるようにするマルウェアも存在します。使用しているPCが遠隔操作され特定のWebサイトに対してのDDoS攻撃に利用されたり、迷惑メールの送信元として悪用されたりする可能性があります。
さらに「なりすまし」されSNS等に誹謗中傷のコメントが書き込まれるなどの被害が発生する可能性もあるでしょう。またPCの中にあるデータを消去されたりPCが正常に動作しなくなるように破壊されたりすることがあります。
中にはPCを起動できなくするなどの悪質な行為を行うものもあります。仕事で使用しているPCが破壊されると重大な損害が発生するでしょう。
Windows 10への移行を始めよう
Windows10はWindows7と比較しても、様々な面でパフォーマンスが向上しています。またWindows10ではこれまでとは大きく異なったアップデート方針WaaS(Windows as a Service)を採用しています。
WaaSとは修正が発生するたびに、定期的に無償でアップデートを提供するという方式です。色々な面でも2020年1月14日にサポートが終了するWindows 7には、そろそろ見切りを付けた方が良いと言えます。
実際にWindows XPのサポート終了の際は、期限ギリギリでの移行に苦労した人が多く、サポート終了日が近づくにつれPCや移行先のOSのパッケージの在庫が少なくなる状況が見られました。まだ余裕がある今の段階から対処することをおすすめします。
Windows7を使い続けるための対処法
Windows 7をアップデートした方がおすすめですが、業務上の都合でWindows7を使い続ける方法を知りたい人も多いでしょう。これからWindows7を使い続けるための対処法を紹介します。
米Microsoftが2018年9月に発表した有償のサービスを利用するという対処法も良いでしょう。2023年まで提供される延長サポートはWindows 7 Extended Security Updates (ESU)と言います。
これは有償であり期限が区切られている上に年々金額が上がっていくことが明らかになっているので、Windows10にアップデートすることがおすすめであるのは間違いありませんが、一時的な延命策として検討することは良いかもしれません。
「Windows7サポート終了」後サポート期間を過ぎても使い続けるユーザーが多いため、身代金要求マルウェアWannaCryによる被害が続発し緊急パッチをリリースせざるを得なくなったWindows XPと同じ失敗を繰り返さないための策と考えられます。
また次世代ウイルス対策ソフトであるAppGuardを利用することもWindows7の延命には有効です。AppGuardとはウイルス攻撃の段階で脅威を遮断する革新的な特許取得済みの製品です。
過去20年以上、一度も破られたことがなく、米国の政府機関において長年の実績があります。この製品を導入することにより、Windows7がサポート終了後も不安無く利用し続けられると考えられています。