2019年05月24日更新
「Huawei P30シリーズ」日本発売を発表【トリプルカメラ搭載&SIMフリー】
Huaweiから「Huawei P30シリーズ」の最新モデルの日本国内での発売が発表されました。「Huawei P30 Pro」はキャリアモデル(ドコモ)のみで、「Huawei P30」がデュアルSIM対応のSIMフリーモデルとして日本で発売されます。
目次
「Huawei P30」シリーズがいよいよ日本発売
米企業の取引停止に揺れるファーウェイは、5月21日、「HUAWEI P30シリーズ」の日本国内での展開に向けた説明会を開催しました。
50倍ズームのカメラを備えるNTTドコモの「P30 Pro」や、トリプルレンズ搭載のデュアルSIM対応のSIMフリースマホ「P30」、そして今回詳細が明らかにされた「P30 lite」がラインアップされます。
説明会の冒頭と最後、米国政府の制裁を受けたことによるHuaweiの考えについて、Huaweiのデバイス部門、日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏がメディアを通じて消費者へ呼び掛ける場面もありました。
米制裁に対する呉波氏コメント
米制裁に関する呉波氏コメントは「米国の制裁に粘り強く対応していく。(制裁は)我々にとっての再出発になると信じている。」というものでした。
「ファーウェイと業務提携しているアメリカの会社に対して巨額な経済損失をもたらし、アメリカで10万人に及ぶ雇用に影響し、さらにグローバルのサプライチェーンの協業を分断する。」と、この制裁は誰の利益にもならないと説明しました。
呉波氏コメントで「当社はユーザーや産業にとって有益なAndroidエコシステムを、さらに発展させていく所存だ。」とこの件について早期かつ積極的に救済策・解決策を講じて影響を低減させることを明言しました。
日本でも着実に上位
呉波氏コメントによるとHuaweiは2018年通年での出荷台数で、国内キャリアおよびSIMフリー両方をあわせシェア5位になったと言います。SIMフリー市場に限ると2017年、2018年と続けて2年連続でシェア1位になりました。
2019年に入ると第1四半期でシェア3位に達しています。そうした中で、2018年にリリースした「Huawei P20 lite」は、呉波氏コメントでSIMフリー市場で1位をキープしていると分かります。P20 liteの後継モデルとなるのが今回発表された「P30 lite」です。
「ファーウェイはユーザーの皆様のためにより優れたサービスを提供できるよう、安全で持続的な発展が可能なソフトウェアエコシステムの構築に力を注いでいく」とコメントしています。
サポート拠点、20店舗新設へ
呉波氏コメントでさらなる飛躍をはかるために、サポート拠点の拡大に触れました。現在は、札幌や仙台、東京、横浜、名古屋、広島、福岡の7カ所にファーウェイ認定修理店があります。
それが7月以降順次拡大して、千葉、神奈川、愛知、京都、長野、群馬、栃木、埼玉、兵庫、静岡、青森、新潟、愛媛、鹿児島、岡山へあわせて20店舗新設されることになったことが明らかにしました。
呉波氏コメントによると、日本の消費者に対しても「日本の消費者の皆様は安心してご購入、使用してほしい」と呼びかけています。
「Huawei P30」シリーズの基本スペック
「Huawei P30」シリーズは、3月にグローバルで発表された「Huawei P30 Pro」「Huawei P30」に加えて、今回「Huawei P30 lite」が加わって日本国内で発売されることになりました。
「Huawei P30」シリーズの基本スペックですが、P30のディスプレイは6.1インチで解像度1080×2340ドットの有機ELパネルを採用しています。
これはP30 Proと同じ解像度ですが、P30 Proの画面サイズは6.47インチ(ドコモ値約6.5インチ)なので、P30のほうがピクセル密度は高いです。
画面上部のノッチはティアドロップ型です。その他の基本スペックに関して、プロセッサは最新ハイエンド、オクタコアのKirin 980、そしてメモリ(RAM)は6GBでストレージ(ROM)は128GBとなっています。
外部ストレージとしてファーウェイ独自のNMカードに対応しています。またOSはAndroid 9で、EMUI 9.1.0が搭載されています。
Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/acに対応、Bluetoothのバージョンは5.0という基本スペックとなっています。バッテリー容量は3650mAhです。
P30 liteのディスプレイは約6.15インチで、解像度は2312×1080ドットのフルHD+です。基本スペックに関してはオクタコアのKirin 710、メモリ(RAM)は4GBでストレージで(ROM)は64GBとなっています。
さらにP30シリーズはイヤホンジャックがある点も基本スペックとしてよいポイントと言えます。
Bluetoothイヤホンのほうがケーブルを取り回す煩わしさはありませんが、USB Type-Cポートを塞ぐこともないため、充電しながら音楽が聴けます。
Huawei P30はデュアルSIM対応
大きな基本スペックの特徴としてP30はデュアルSIM対応で2枚のnanoSIMが利用できます。ちなみにP30 ProはデュアルSIM対応ではなくシングルSIM仕様で、P30 liteはデュアルSIM対応となっています。
P30 ProでもSIMロックを解除すれば、海外で現地の通信キャリアのSIMを使うことができますが、そうなると普段使っているSIMを取り外す必要が出てきます。P30のデュアルSIM対応は、SIMフリー版ならではと言えるでしょう。
Huawei P30シリーズの価格
Huawei P30シリーズの価格についてですが、P30の市場想定価格は8万4000円(税込)となります。ドコモから発売されるP30 Proの市場想定価格はは税込で8万9242円となります。
P30 Proはドコモの「スマホおかえしプログラム」を利用すると5万9616円という価格で入手でき、P30 Proのほうが価格が約2万4000円も安くなります。
5月24日に発売予定のP30 liteは家電量販店、ECサイト、MVNOで販売され、市場想定価格は3万2880円(税抜)になる見込みとなっています。
背面カメラはトリプルレンズ仕様で最大30倍ズームに対応
P30の背面カメラはLeicaブランドのトリプルレンズ仕様となっています。
トリプルレンズは、超広角(1600万画素/35mm判換算で17mm相当)と広角(4000万画素/35mm判換算で27mm相当)、3倍望遠(800万画素/35mm判換算で80mm相当)の組み合わせとなっています。
このトリプルレンズは光学手ぶれ補正が備わっていて、最大30倍のデジタルズームに対応しています。その他、色温度・フリッカーセンサー、レーザーセンサーが搭載されています。
P30 Proは深度測定用のToFカメラが加わったクアッドカメラ仕様となっていて、取り込んだ光を端末内で直角に曲げる「潜望鏡」構造の光学5倍レンズを搭載しています。デジタルズームを組み合わせることで最大50倍ズームを実現しています。
スペック的にはP30 Proの方が上ですが、P30の30倍望遠、P30 Proの50倍望遠はともに「一応撮れるレベル」の画質なので、普段使いならP30のトリプルレンズで十分でしょう。
また、広角側についてもP30ではやや画角が狭くなりますが(P30 Proは35mm判換算で16mm相当)気になりません。
P30 liteは約2400万画素の広角カメラ、800万画素の広角カメラ、200万画素の被写界深度測定用のカメラを組み合わせたトリプルレンズを搭載しています。
背面カメラは、AIによる22種類のシーンが認識可能で、インカメラも8種類のシーン認識ができ、被写体に合わせた撮影が自動で行われます。また被写界深度測定用のレンズを利用することでボケを表現した撮影が可能です。
P30は基本的にトリプルレンズ仕様ですので、旅先での撮影もスマホ1台でほぼまかなえます。広々とした風景では広角、狭い室内での集合写真などでは超広角、観光地の建物や動物を狙ったりするときは望遠といった具合です。