Bluetooth(ブルートゥース)の使い方!便利な活用方法も紹介!
そもそもBluetooth/ブルートゥースとは何か?使い方やWi-Fiとの違いは?便利な活用方法は?という疑問をお持ちの方のために、Bluetooth/ブルートゥースの基礎知識やメリット・デメリット、便利な使い方、設定方法などを解説していきます。
目次
- 1Bluetooth/ブルートゥースとは?
- ・近距離でデータをやり取りする無線通信技術のこと
- 2Bluetooth/ブルートゥースのメリット/デメリット
- ・デメリット
- 3Bluetooth/ブルートゥースとWi-Fiの違い比較
- ・通信速度
- ・通信距離
- ・周波数
- ・消費電力
- 4Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Android~
- ・ペアリングでの設定方法
- 5Bluetooth/ブルートゥースの使い方~iOS~
- ・ペアリングでの設定方法
- 6Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Windows~
- ・ペアリングでの設定方法
- 7Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Mac~
- ・ペアリングでの設定方法
- 8Bluetooth/ブルートゥースの使い方~テザリング~
- ・Bluetooth, USB, Wi-Fiそれぞれのテザリング比較
- ・設定方法~Android~
- ・設定方法~iOS~
- 9Bluetooth/ブルートゥースの便利な活用方法
- ・ビーコンとは?
- ・ビーコンの活用例
- ・まとめ
- ・合わせて読みたい!Bluetoothに関する記事一覧
Bluetooth/ブルートゥースとは?
スマートフォン、タブレット、パソコンなどでWi-Fiや位置情報と並んでBluetoothという項目を目にすることがあると思いますが、Bluetooth/ブルートゥースとは無線通信技術の一つです。
Bluetoothが具体的にどういったものか?便利なのか?スマートフォンでの使い方、パソコンでの使い方、テザリングでの使い方やそれぞれの設定方法についても詳しく解説していきます。
近距離でデータをやり取りする無線通信技術のこと
Bluetooth/ブルートゥースとは、デジタル機器の近距離間データ通信に使う近距離無線通信規格の1つで、2.4GHz帯の電波を用いて簡単な情報のやり取りをします。
Bluetoothで接続すると、対応した機器の間でワイヤレスでデータのやりとりが可能になります。イヤホンやヘッドホン、スピーカー、キーボードなどの製品で活用されるのが一般的。使い方も設定方法さえ覚えれば簡単です。
日本で知られるようになったのは2000年代前半から。それから数々のバージョンアップを経てシーン、使い方など、より便利なものへと技術進化を遂げています。
最近ではビーコンを使ったイベントや対戦ゲームなど更に用途が広がっています。ビーコンについてはこの記事の「Bluetooth/ブルートゥースの便利な活用方法」を御覧ください。
Bluetooth/ブルートゥースのメリット/デメリット
Bluetoothのメリット/デメリットは何でしょうか。
1. コードのストレスから開放される
スマートフォン、タブレット、パソコンともにイヤフォン、キーボードなどがコードレスになります。スマートフォンをカバンにいれたままで音楽再生することも可能です。
2. 国際基準規格
対応機器があればどの国のメーカー同士でも利用が可能です。
3. 小型で消費電力が少ない
通信に使うチップが小型で消費電力が少ないため、ヘッドセットのような小型の機器にも簡単に搭載できるので便利です。
デメリット
1. 通信距離が最大10m
最大のデメリットはWi-Fiと違って通信距離がかなり制限されることす。
2. プロファイル
2つ目のデメリットは「プロファイル」という接続ルールがあることです。マウスやキーボードを使うHID、ハンズフリー通話用のHFPなど、それぞれのデバイスでプロファイルが決まっているので購入の際に確認することをオススメします。
3.複数の通信ができない
3つ目のデメリットはBluetoothでは1対1しか通信できないという点です。Wi-Fiでは同時に複数の機器の通信ができますが、Bluetoothの使い方はワイヤレスでの1:1データ通信に限定されます。
Bluetooth/ブルートゥースとWi-Fiの違い比較
同じ無線LAN規格のWi-FiとBluetoothの違いは何でしょうか?まず規格名から違います。Wi-Fiは「IEEE 802.11」という規格名で、Bluetoothは「IEEE 802.15.1」という規格名になります。
使い方もWi-Fiは1対複数に対して、Bluetoothは1対1になります。ここからは個別に「通信速度の違い」「通信距離の違い」「周波数の違い」「消費電力の違い」の順で解説していきいます。
通信速度
通信速度に関しては圧倒的にWi-Fiの方が高速で、BluetoothはVer3.0で1Mbps。Wi-FiはIEEE802.11acで6.93Gbpsです。
Bluetoothは通信速度の面で大きなデメリットがあるように感じられますが、消費電力が少ないためマウス、イヤホンなどの長時間利用。という使い方に向いています。
Bluetooth | Wi-Fi | |
通信速度 | ver1.2 1.5Mbps ver2.0 3.0Mbps Ver3.0 24Mbps Ver3.0 1Mbps |
IEEE802.11a 54Mbps IEEE802.11b 11Mbps IEEE802.11g 54Mbps IEEE802.11n 600Mbps IEEE802.11ac 6.93Gbps |
通信距離
Wi-Fiは50~100メートル程度の無線通信を想定して作られたのに対し、Bluetoothは数メートルから10メートル程度の近距離無線通信を想定して作られた規格です。身の回りにあるアイテムをワイヤレス化させるという使い方になります。
周波数
Wi-Fiは2.4GHz帯、5GHz帯、60GHz帯を使用しているのに対し、 Bluetoothの周波数は2.4GHz帯です。Bluetoothが2.4GHz帯を利用する場合、Wi-FiとBluetoothで互いに電波干渉が起き、Wi-Fiの通信状況がかなり落ちてしまいます。
消費電力
消費電力についてはBluetoothは消費電力が少ないため長時間使用に向いています。Wi-Fiのデメリットは消費電力が激しく、Wi-Fiを利用しているデバイスのバッテリーも消耗しやすい点です。
用途の違い
このように、通信速度・通信距離・消費電力などの違いからBluetoothはデメリットが多い。と感じてしまうかもしれませんが、Wi-FiとBluetoothの用途は全く異なったものになり、使い方も違います。
それぞれ得意分野に特化して開発されているため、メリット/デメリットでは測れないものなのです。
Bluetoothは対応している1つの機器を、近距離にあるもう1つの対応機器につなげるのが得意で、身の回りのこまごまとした機器をワイヤレス化するのにとても便利です。
対してWi-Fiはネットワーク構築に向いています。Wi-Fiルーターを経由して複数のデバイスをつなげることができ、電波の届く範囲であれば屋内のどこにでもデバイスを持ち運ぶことができます。
Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Android~
実際にAndroidでの使い方を解説していきます。
ペアリングでの設定方法
Bluetoothを使うには「ペアリング」が必要になります。ペアリングとは、Bluetoothで通信を行う機器同士を接続する設定作業のことを意味します。
Bluetooth/ブルートゥース機器の電源を入れる
接続したいキーボードやヘッドセットなど、子機の電源を入れます。
ペアリングモードに設定
子機の電源をオンにし、ペアリングモードに設定します。多くの機器の場合、ペアリングモードになったことをランプで知らせてくれます。
Android端末で設定から無線とネットワークに進む
設定をタップします。
無線とネットワークもしくは接続済みの端末をタップ。(OSのバージョンによって画面が異なります。)
「設定」から「無線とネットワーク」に進み、Bluetoothをタップします。
Bluetoothをオンにする
Bluetoothをオンにします。オンにすると接続できる機器の検索が始まります。
検出された機器をタップして接続完了
少し待つと子機が検出されますので、最初に電源を入れた子機を選択してタップすれば接続されます。検出されない場合は、子機の電源を切って再度同じ方法で試してみましょう。PASSキーやPINコードの入力を求められた場合は、画面の指示に従います。
Bluetooth/ブルートゥースの使い方~iOS~
iOSでのBluetoothの使い方を解説していきます。
ペアリングでの設定方法
設定はAndroidと同じ流れになります。ノートパソコンやスマートフォンなどの親機から子機キーボードやヘッドホンのペアリング設定の方法を順を追って説明していきます。
Bluetooth/ブルートゥース機器の電源を入れる
接続したいBluetoothデバイスの電源をいれます。
ペアリングモードに設定
使用したい子機をペアリングモードに設定します。
iOS端末で設定からBluetoothをオンにする
iPhoneの設定画面を開きBluetoothをオンにします。
検出された機器をタップして接続完了
接続したいBluetoothデバイスが検出されたらタップして接続完了です。
Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Windows~
WindowsでのBluetoothの使い方を解説していきます。
ペアリングでの設定方法
Bluetoothを利用するには、Bluetoothデバイス(キーボード、マウス、電話、スピーカー)を相手のPCにペアリング設定する必要があります。
Bluetooth/ブルートゥース機器の電源を入れる
初めにデバイスをオンにします。
ペアリングモードに設定
Bluetoothをオンにしペアリングモードに設定します。この操作は機種によって異なります。事前にマニュアルなどを参考にして調べておきましょう。
コントロールパネルからデバイスとプリンターに進む
Windowsに戻り、コントロールパネルからデバイスとプリンターに進にすすみ、ペアリングしたいデバイスを見つけます。(OSのバージョンによっては設定 › デバイス › デバイスとプリンターという経路になります。)
デバイスの追加をクリックして接続
デバイスの追加をクリックすると子機が検出されるのでそこをクリックすると接続完了です。
Bluetooth/ブルートゥースの使い方~Mac~
MacでのBluetoothの使い方を解説していきます。
ペアリングでの設定方法
ここではApple純正のMagic Mouseのペアリング設定について解説していきます。
Bluetooth/ブルートゥース機器の電源を入れる
まずはMagic Mouseの電源を入れます。
ペアリングモードに設定
電源をいれると同時にペアリングモードに設定されます。
システム環境設定からBluetoothをクリック
Macに戻り、システム環境設定からBluetoothをクリックします。
検出したデバイスを選択して接続
予めペアリングモードに設定されたMagic Mouseが検出されるのでクリックすると接続完了です。
Bluetooth/ブルートゥースの使い方~テザリング~
テザリングは外出先でスマートフォンなどを使い、ノートパソコンやタブレットをネット接続させる機能として非常に便利な機能ですが、Wi-Fiによるテザリングだけでなく、Bluetooth接続でもテザリングが可能です。
Bluetooth, USB, Wi-Fiそれぞれのテザリング比較
テザリングでもっとも通信速度が速いのはUSB接続です。次にWi-Fi接続で一番遅いのがBluetooth接続です。Bluetoothでのテザリングはメールやテキストベースのサイト確認が最適です。以下はBluetooth、USB、Wi-Fiのテザリング比較表になります。
Bluetooth | USB | Wi-Fi | |
通信速度 | 低速 | 高速 | 高速 |
バッテリー消費 | 小 | 小(充電しながら利用可) | 大 |
ケーブル | 不要 | 必要 | 不要 |
セキュリティ | 強 | 強 | 弱 |
接続可能台数 | 5~8台※ | 1台 | 5~8台※ |
Bluetooth接続のテザリングを踏まえた上でAndroidとiOSそれぞれの使い方について解説をしていきます。
設定方法~Android~
Androidでの設定方法を解説していきます。
Bluetooth/ブルートゥース機器とペアリング
まずはテザリング接続したい親機をBluetooth接続に切り替え、ペアリング待機状態にしておきます。
設定からその他の設定に進む
設定をタップします。
ネットワークとインターネットをタップします。
テザリングとポーターブルアクセスをタップします。
Androidの設定からその他の設定→テザリングと進みます。
テザリングでBluetoothテザリングをオンに設定
テザリングでBluetoothテザリングをオンに設定して完了です。
設定方法~iOS~
iOSでのテザリング設定を解説していきます。
設定からインターネット共有に進む
最初に設定アプリでインターネット共有に進みます。
インターネット共有をオンに設定
インターネット共有をオンに設定します。(あらかじめWi-Fi設定とBluetooth設定が供にオフとなっている場合は、Wi-FiとBluetoothをオンにするを選んでインターネット共有をオンにする必要があります。)
Bluetooth/ブルートゥース機器とペアリング
親機のiPhoneと子機の(PCやMacなど)でペアリングを実行します。初めての場合は、iPhoneとパソコンの両方でペアリングを受け入れる6桁数字の認証コードが表示されます。
両方が一致していることを確認してペアリングを実行する。という手順になります。
Bluetooth/ブルートゥースの便利な活用方法
マウスやキーボード、ヘッドホンの利用だけでなく、beacon(ビーコン)を使うことで店舗の広告・誘導・決済や一定空間内でのイベント、Bluetooth使った友達との対戦ゲームなどの活用ができます。
ビーコンとは?
Bluetooth信号を発信する発信機です。最近は多くの場面で活用されており、スマートフォンユーザーが増えbeacon(ビーコン)を受信できる端末が増えたことによって、普及してきたツールですが、今後ますます便利に発展していくと考えられます。
Appleが2013年から導入したiPhoneのiOS7に標準搭載された「iBeacon」が一番有名ですが、BLE(Bluetooth Low Energy ※省電力Bluetooth技術)対応のサービスで、発信側端末と受信側端末がこれに対応しているとプッシュ通知などのアクションが可能となります。
電波の届く範囲の比較イメージとして「GPS」が地球規模、「Wi-Fi」が都市レベルなのに対して、ビーコンは建物の中という距離感のため一定の空間内でのイベントや対戦ゲームなどで活用が期待されています。
ビーコンの活用例
iBeaconが日常でどう活用されるか?イメージが湧きにくいかもしれませんが、例えば①お店の入り口にビーコン端末を設置する②通行人のiPhoneが反応する③発信元のお店のお得な情報をアプリにゲットできる。といったコミュニケーションが成立します。
ビーコンの機能によって「店から出ると決済」のほか、「欲しい商品の場所まで誘導」や「入店でクーポンを発行」などが可能になると言われています。
イベント
国内では富士急ハイランドで「リアル鬼ごっこ×富士急ハイランド」が開催されましたが、iBeaconから「ミッションやビデオメッセージを受け取る」→「鬼が持つiBeaconに接近するとライフが減る」といった仕掛けに活用されています。
海外ニューヨークの美術館で開催された国連PKO局地雷対策サービス部によるイベントでは、地雷が身近ではない都市部の人たち向けに、地雷の怖さを体感できるイベントを開催しました。参加者は、ヘッドホンとアプリを使い展示会場を歩き回ります。
ところどころにiBeaconが仕込んであり、専用アプリを起動させて近づくと突然爆発するような音がするという仕掛けです。何処に埋まっているか分からない地雷の怖さを再現・体験するというユニークなイベントが開催されたようです。
ビーコン対応のAndroid
BLE ( Bluetooth Low Enargy ) が搭載された Android 4.3 以降の端末であれば、iOS 端末と同様に信号を受け取ること自体は可能ですが、 iOS 端末と違ってAndroid 端末の場合、端末ごとにハードウェアや挙動の違いがあります。
マッチングアプリCROSS ME(同じ場所にいる人同士がマッチングできるアプリ) のAndroid 版はビーコンを用いられています。
対戦ゲーム
対戦ゲームはネット経由で対戦するのが一般的ですが、Bluetoothを活用し、目の前の友達と対戦できるゲームアプリが各種あります。
知名度のあるゲームアプリだと「太鼓の達人プラス★新曲取り放題!」や「対戦ズーキーパー」などがあげられますが、そのほかにも沢山あります。
1対1のサッカーバトル「Head Soccer」/黒い円は人や建物など全てを飲み込む。この世界では吸収したものが勝者「Hole.io」/青春の高校野球こそが至高。
母校の名を冠して、いざ日本制覇を目指せ「十球ナイン 高校野球ゲーム」/王道パズルゲームに対戦が追加! あの動物園をアプリで楽しもう「対戦ズーキーパー」など。有料でも多数の対戦ゲームがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ここ数年でBluetooth対応の機器が増え、日常でもコードレス化が進んでいる人もいるかもしれません。
新しく取り入れる方にとっても圧倒的にメリットがあるのはイヤホン、キーボード、マウス等のコードレス化ですが、外出先でデザリングを長く使う方にとってはBluetoothのテザリングは役に立つかもしれません。
今後はbeaconを使ったイベントや対戦ゲームなどの新たな楽しみが期待できるBluetoothですが、皆さんのためにこの記事が少しでも参考になれば幸いです。