東京2020組織委員会は、2020年東京五輪の大会公式の「動くピクトグラム」を発表しました。1964年の東京五輪大会において史上初めてピクトグラムが生み出されましたが、2020年東京五輪大会ではその発展系の史上初の「動くピクトグラム」を制作しています。
東京2020組織委員会は2020年2月26日、2020年東京五輪の大会公式の「動くスポーツピクトグラム」を発表しました。
「ピクトグラム」は世界中から来日する観客に言語を問わずに競技を識別してもらう手段として、その競技の特徴をシンプルな図で表現するもので、会場や駅の案内などで利用されています。
1964年の東京五輪大会において史上初めてスポーツピクトグラムが生み出されましたが、2020年東京五輪大会ではその発展系とも言える史上初の動くスポーツピクトグラムを制作しています。
今回発表されたのは、オリンピックの陸上競技、アーチェリー、フェンシングなど33競技50種類と、パラリンピックの陸上競技、射撃、バドミントンなど22競技23種類の全73種類です。
オリンピック・パラリンピック大会史上初となる「動くスポーツピクトグラム」は、単に各競技の動作の反復を表すものではありません。
今回発表された「動くピクトグラム」は、「出現」と「消失」の動きを「固定」の静止画のピクトグラムの前後に加えることを一連のパターンにし、静止画のピクトグラムをさらにダイナミックに演出しています。
またデザインの特徴としては、一度3Dで起こした動きを平面に落とす設計を行い、立体的なスポーツの動きを表現しています。
今回の「動くピクトグラム」の特徴は、一方向からではなく立体的なカメラワークによって動きがとらえられているため、限られた面積でもピクトグラムに躍動感が感じられるでしょう。
2019年年3月12日に競技を表す東京2020オリンピック スポーツピクトグラムを発表され、東京2020オフィシャルショップ各店舗、東京2020オフィシャルオンラインショップ等にてスポーツピクトグラムを活用した第1弾の商品の販売が開始されました。
1964年の東京五輪の時のピクトグラムは、世界中の人々が言語を問わず誰でも理解ができるように「情報伝達」という点を重視して作成されました。
しかし2020年の東京五輪では、情報伝達の機能も備えながら躍動するアスリートの動きを引き出し、大会競技を彩る装飾としての機能も果たすことを目的としています。
大会ブランドの一貫性を重要視していて、基本カラーはエンブレムブルーとしています。そして紅(くれない)、藍(あい)、桜(さくら)、藤(ふじ)、松葉(まつば)のコアグラフィックスカラーをサブカラーとして設定しています。
ピクトグラムには、ピクトグラム単体で表現される「フリータイプ」と、円型の中に表示された「フレームタイプ」の2種類があります。
「フリータイプ」は主にポスターやチケット、ライセンス商品等に使用され、「フレームタイプ」は地図表記やサイン類、ガイドブック、Webサイト等で競技に関する情報伝達のために使用されることになっています。