ソニーは2021年4月1日付で現在の商号を「ソニーグループ」に変更しグループ本社機能とエレクトロニクス事業の本社間接機能を分けグループ本社機能に特化することを発表しました。この記事ではソニーが商号を「ソニーグループ」へ変更する内容についてご紹介します。
5月19日、「ソニー」は、2021年4月1日付で商号を「ソニーグループ」に変更し、グループ本社機能に特化する方針を発表しました。
現在、「ソニー」では、グループの本社機能とエレクトロニクス事業の本社間接機能が兼用されていますが、エレクトロニクス事業を分離し、本社機能に特化することで、経営の効率をさらに向上させる戦略とみられています。
新「ソニー」では、今後、グループ全体の長期戦略として、価値向上の視点から、エレクトロニクス事業における組織・人材・事業ポートフォリオの最適化や新規事業などを推進し、競争力の向上を強化していく方針です。
その他にも、「ソニー」グループでは、イノベーションの基盤である人材と技術への投資を徹底していく方針を示しており、2021年4月に向けて、機能・組織・人員を設計し、戦略強化を図るとしています。
「ソニー」が行った商号変更の発表では、「ソニーグループ」への商号変更以降は、エレクトロニクス事業を束ねる中間持株会社のソニーエレクトロニクスを分離し、「ソニー」の社名を継承することで、これまでのエレクトロニクス事業を継続すると伝えられています。
ソニーエレクトロニクスが、これまでの「ソニー」の社名商号を継承し、エレクトロニクス事業を行うことで、経営の効率を向上させる戦略があるとみられています。
今回、社長の会見では、新たな「ソニーグループ」の重要なミッションが発表され、ミッションの内容については、次の通りとなっており、長期視点でグループ全体の価値向上の戦略実現に向け、取り組みを行うとしています。
新たな「ソニー」の役員体制については、これまでのゲーム&ネットワークサービスや音楽、映画、金融サービスと同様に、イメージング&センシング・ソリューション事業を含む本社分離後の「エレクトロニクス」においても、役員体制を構築するとしています。
なお、現段階で、主要事業の役員に執心している場合は、それぞれの事業会社の役員として引き続き位置づけを行うとしています。
また、今後、本社機能を担う「ソニーグループ」の役員については、グループ本社の主要機能に携わる責任者と、主要事業会社のCEOにて構成されるとみられています。
ソニーは、来年に控えているソニー株式会社の商号変更を前に、2020年4月1日付けで、エレクトロニクス事業を束ねる中間持株会社「ソニーエレクトロニクス株式会社」の設立を行いました。
「ソニーエレクトロニクス株式会社」では、が2021年4月から、ソニー株式会社の商号を継承し、同社が行っているエレクトロニクス事業も継承することが決定しています。
「ソニーエレクトロニクス株式会社」が継承する事業内容については、音・映像・通信の技術によってリアリティとリアルタイムの商品・サービスを引き続き展開する方針です。
また、新規取り組みとして、遠隔での人やモノをつなぐリモートソリューションやメディカル事業など新しい領域にも長期視点で挑戦し、事業の成長と進化に向けた戦略に取り組んでいくとのことです。
現在、「ソニー」が、約65%の株式を保有している金融事業の持株会社「ソニーフィナンシャルホールディングス(SFH)株式会社」については、今後、完全子会社化する方針を明らかにしています。
「ソニーフィナンシャルホールディングス(SFH)株式会社」には、金融部門を担う、ソニー生命・ソニー損保・ソニー銀行が参加として業務を行っています。金融事業をエレクトロニクス、エンタテインメントと並ぶコア事業として位置づけを行っています。
これまでの動向としては、子会社上場を行っていましたが、今回の完全子会社化の理由については、より迅速で柔軟な経営判断やグループシナジーを追求するためとしています。
なお、完全子会社化するにあたり、ソニーでは、株式公開買付けにより約3,955億円にて買付し、完全子会社化する予定となっています。